「ロジャー・コーマン デスレース2050」(16年・アメリカ) キッチュでブラックでポップでオバカな、B級・近未来レース・アクションやん!

ロジャー・コーマン デスレース2050
アメリカのB映画の帝王なんて呼ばれてるロジャー・コーマンが、75年に制作した近未来カーレース・アクション「デス・レース2000年」をリメイクしたのが、この、自身の名前もタイトルに入れた「ロジャー・コーマン デス・レース2050」(原題も同じ)。
アメリカなら、ロジャー・コーマンの名を付けることで作品に箔がつくのかも知れないけど、日本じゃ、マニアックな映画ファンならともかく、一般の映画ファンに、水戸黄門の印籠のごとく効果があるのかどうか、ちょっと疑問やんと思うのは僕だけかしらね。

ま、僕は、ロジャー・コーマン制作の映画なら、なんでも見るってわけでもないんだけど、75年版は好きだったので、それをどんな風にリメイクしたんだろ、と気になって見てみたんよ。

今回は、ユニバーサルってメジャー会社が関わっているし、今どきのCGを駆使した、それなりに製作費のかかったSFになってると思いきや、いい意味で安っぽい、なんともキッチュでオバカでポップ、でもってブラック風味満々のB級エンタテインメントだった。
CGもほとんど使われず、あえて70年代の映像感覚を、ちょっと新しめにお色直しして、今風テイストを申し訳程度に加味したというかね。

人口が増え続けた近未来。
アメリカ企業連合国(UCA)は、医療技術が発達し、
赤ちゃんがばかばか生まれ、老人が増えすぎた世の中で、
人口を減らそうと、歩行者を轢き殺す大陸横断カーレースを行っていた。
今度のレースの出場者は5組。
過激な宗教団体の教祖タミー、黒人歌手ミネルヴァ、
遺伝子操作で生まれたパーフェクトヒューマンことジェド、AI搭載の人工知能車、
そして、レースに勝ち続けている伝説の男、体の半分は機械のサイボーグ、フランケンシュタイン。
レースは、殺した人間の数や年齢によってポイントを稼ぎ、一番多いものが優勝するシステム。
スタートするやいなや、歩行者を片っ端から轢き殺し彼らだったが、
その裏で、UCA会長の良からぬ計略が着々と進んでいた…。

それぞれのレースカーが、あえて駄菓子的センスを狙ったのか、
あんまりカッコ良さを感じさせず、なんともチープ。
でもって、次々と人を轢き殺していくんだけど、バラバラの手足が景気よくドバドバぶっ飛ぶ様は、
これまたリアルさの欠片もなく、なんかバカバカしさえ感じ、笑ってしまう。
血飛沫たっぷりなんだけど、妙にノーテンキでエグサを感じないんよね。

レーサー達には助手が付いていて、運転手にレンズを向けたカメラ付きのヘルメットをかぶり、
それで自宅にいる観客に映像を送り、バーチャル中継を体感させているってのが、今風かな。

人工知能車にも女性博士が助手として車内に入っているんだけど、
中で何をしているかと言えば、人工知能に股間を刺激させ、アヘアヘ悶えてるだけ。
歌手のミネルヴァは、ニューアルバムPRのためにレースに参加していて、
♪キル、キル、キル~と歌いまくって、殺しまくりよる。
彼女、自分が狙った獲物(人間)を、教祖のタミーに横取りされ、敵対心がメラメララ~!
ジェドは、自分が完ぺきな人間だと強がりながら、心の片隅に弱さを抱えていて、
自分がバレリーナになってしまう妄想を見たりして、彼なりに悩んでいる。
そして、レース勝利が命のフランケンシュタインは、
新しい美人助手にそっけない態度を取りながらも、徐々に彼女に好意を持つようになるが…。

フランケンシュタインが情報を得て、点数を稼ごうと、保育園らしき屋敷に車を走らせるんだけど、
彼らの親たちが障害を持つ我が子を厄介払いしたくて殺したかったからと察知し、
子どもじゃなく、親たちを轢き殺していくのは、すごいブラックやわぁ。

監督は、新人G・J・エクスターンキャンプ。
netflixで配信されたコメディ・ドラマ「フランクとシンディ」をロジャー・コーマンが気に入って、
本作の監督に抜擢したしたそうだけど、5組のレーサー達を手際よく描き分け、
ブラック・ユーモアたっぷりにテンポ良くストーリーを展開しているな。
フランケンシュタイン殺害を図るレジスタンス一味の中に忍者がいて、
アクロバチックにフランケンシュタインに襲いかかるなど、バカバカしいアイデアが飛び出したり、
オモシロければ何でも有りなエンタメ・スピリットも個人的にはベーリーナイス。
ただ尺の制約もあるのか、キャラ描写にそんなに深みはなく、どのキャラも感情移入しがたいな。
何ていうか、キッチュでオバカなバイオレンスを楽しむ単純明快な娯楽作品どまりなんよ。
ひょっとしたら、はなからそれが狙いだったのかも知れないけど。
ラストに、バーチャル中継を見ていた人々が、フランケンシュタインのメッセジーを聞いて、
籠っていた家から街に飛び出し、そして…ってところは、ちょいシニカルでムフッとはさせるけどね。

フランケンシュアチン役は、
「ホビット」シリーズで、オーク族の王アゾクに扮していたらしいニュージーランド俳優。
そこそこ男くさくってタフガイっぽいけど、主役にしてはオーラ不足で、なんかB級止まりな感じ。
助手アニー役、マーシー・ミラーも、
飛びぬけて美人ってこともなく、ほどほどにキレイな女優さんて感じ。
アニーは、実はレジスタンスの一味でフランケンシュタインの命を狙っていたって設定で、
彼のそばで過ごすうちに、いつしか彼の味方になるって展開で、
美味しいヒロイン・キャラなんだけど、いまいち弱いって感じ。
シャワーシーンがあるのに、ヌードも見せへんのもなぁ。

まだ、黒人歌手ミネルヴァ役フォラケ・オロワフォイェクや、
宗教団体の女教祖・タミー役のアネッサ・ラムジーのほうが、
個性的なキャラを、マンガチックにノリノリで演じていて、存在感があったな。
パーフェクトヒューマン、ジェド役のバート・グリンステッドも、
尻丸出しの極細パンツ一丁も披露し、全身でオバカになりきって怪演していて、
主役より印象が強いやないの。

UCAの会長役は、A級からC級まで、作品を選ばず何でも出ているマルカム・マクダウェル。
ドナルド・トランプもどきの髪型で、イヤミなキャラを力まずリラックスして演じてる。
彼が画面に登場すると、さすがに画面が締まる、ってこともないか。

とにかく、気楽にチューハイでも飲みながらホゲーと見る分には、
楽しめるんと違うって感じの作品であ~りました。

NBCユニバーサル 2017年6月7日リリース



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「バレー・オブ・バイオレンス」(16年・アメリカ) 流れ者が、殺された愛犬の復讐に燃えるヘンテコリンなウエスタンでおます!

バレー・オブ・バイオレンス
僕のお気に入りのホラー映画の1本「インキーパーズ」(11)の監督タイ・ウエストが、制作・脚本・編集・監督の4役を兼任し、西部劇にチャレンジしたのが、この「バレー・オブ・バイオレンス」。
主演が、タイム・パラドックス・ムービーの佳作「プリデスティネーション」のイーサン・ホークで、共演が「パルプ・フィクション」「ミッドナイトクロス」のジョン・トラボルタとスターが揃っているのに劇場未公開とはこれいかに?
よほど映画の出来が悪いんとちがうかと思ったんだけど、ウエスト監督が西部劇をどう料理するのか気になって、眉に唾つけて見てみることにしたんよね。

で、これが正統派ウエスタンのようでいて、どこかズているというか、微妙にシリアスで微妙にユーモラス、でもって微妙にエンタテイメントしている、なんともヘンテコリンな印象だったな。
出そうで出ない便秘気味のウンチってところまではいかないけど、なんかスッキリしないとうかね。

愛犬アビーを相棒にメキシコを目指す流れ者ポールは、
荒野にぽつんある小さな町デントンにたどり着いた。
街の酒場で、ポールは保安官代理のギリーと些細なことでトラブルとなり、
彼を殴り倒したことから、ギリーの父で町を牛耳る保安官マーティンが現れ、
このまま町を出て行くなら逮捕しないでおこうと言われ、ポールはそれに従った。
だが、荒野で眠っているときに、根に持ったギリーが仲間を連れて現れ、
愛犬を殺され、ポール自身も崖から突き落とされた。
なんとか一命を取り留めたポールは、
痛む体もなんのその、愛犬の復讐のため、
ポールは再び町に舞い戻ろうとするが…。

オープニングタイトルが、一昔前のマカロニウエスタン・チックなアニメ風で、
題名通りバイオレンスがさく裂するガン・アクションを期待させるんだけど、
なかなかそうは問屋が卸さない。
ポールと愛犬アビーの仲睦まじいところを丁寧に描いたりして、
それゆえにアビーが無残に殺されたことで、
復讐に燃えるポールの心情に説得力を与えているんだけど、
マカロニ・ウエスタンみたいな派手な残酷描写は抑え気味で、アッサリ風味。

町に戻る道すがら、ポールに淡い恋心を抱いた宿屋の少女メイと再会するんだけど、
復讐のことで頭がいっぱいのポールは、つれない態度。
メイは16歳ながら人妻で、夫は遠くに出かけたままらしく、姉のエレンと共に、
病気の父に代わり、宿屋を切り盛りしている。
どうも、夫への愛情はとっくに失ってるようで、
ポールに新しい人生の夢を託そうとしている節があるようだ。

ポールは、元軍人で、軍隊に入るために妻子を捨てたという後ろめたい過去があり、
いまだに捨てた家族のことが気になっているようで、メキシコを目指しているのも、
そこに家族がまだ待っていてくれるのではないかと淡い期待を持っているからだ。
だから、メイが自分に言い寄ってきても、自分の娘と同じ年頃の彼女に
愛なんてものを感じられないわけよ。

ギリーってのは、親の権威をかさに着た、卑劣なバカムスコで、
父に内緒で、自分に恥をかかせたポールが許せず、彼を追いかけ、犬をナイフで刺し殺し、
彼を亡き者にしようとするんだが、凶悪さは希薄で小粒感たっぷり。

だから、ラストは、てっきりトラボルタ扮するギリーの父マーティンと、
ホーク演じるポールの一対一の決闘となると思いきや…。

ウエスト監督は、従来のアメリカン西部劇に彼なりのヒネリを利かせ、
ちょっと毛色の変わったウエスタンを目指したんだろうかな。
マーティンは、町を牛耳ってる割には、顔に威圧感はそこそこあるけど、
憎たらしいまでの極悪人って風情はないし、片足が義足なだけに歩く姿も少々よぼよぼ。
息子のしでかしたことなのに、親として彼が殺されるのは見過ごせないと、
老体ながら銃を構えてポールに立ち向かおうとしたり、妙に人間臭いんよね。

ギリーの恋人がエレンで、彼がポールと撃ちあいを始めようとしたとき、
彼に死なれては困ると思ったのか、突然、あなたの子供を宿したと告白しよる。
これまた、妙に人間臭い。

人間臭いと言えば、ギリーの仲間たちも、
一人は、ポールに銃を向けられ、
もう自分の娘に会うこともできず死ぬのが心残りだなんてつぶやいて殺されよるし、
タビー(デブの意味らしい)と呼ばれる一人は、ギリーのせいで自分が死ぬのがイヤだとほざき、
マーティンからタビーと呼ばれて、「俺の名はローレンスだ」と言い返し、
銃を捨てて立ち去ろうとして、これまたアッサリ殺されよる。

最初にポールに殺されるギリーの仲間のシーンは、
なぜか、ナイフで首をざっくりと切られ、血がドババッと溢れ出て、
ここだけ、ちょいマカロニ残酷テイスト。

どうも監督に、いろいろ迷いがあって試行錯誤した結局、
ヘンなウエスタンが出来上がってしっまたんと違うかな。
どうせなら、マカロニ・ウエスタンへのオマージュ全開の
残酷描写バリバリ、スカッと豪快な作品にしてほしかった気もするやんかいさぁ。

イーサン・ホークは、監督もこなすベテラン俳優だけど、髭を蓄え、なかなか渋かった。
ジョン・トラボルタは、出番が少ないうえに大して見せ場もなく、ゲスト出演って感じ。
ま、さすがに体からスター・オーラを放っていたけどね。

メイ役は、「記憶探偵と鍵のかかった少女」のタイッサ・ファミーガ。
色白で透明感があって、古風なのにどこか現代的ニュアンスが漂い、
このヘンなウエスタンには、不思議にハマっているかな。
ラストじゃ、なかなか美味しい見せ場が用意されていて、オオッと思わせちゃってくれるし。

それから愛犬アビーを演じたワンちゃん。
荒野で夜、ポールから寒くないかと声を掛けられると、
くるりと毛布を自分の体に巻きつけたり、実に達者な演技を披露しよる。
このメッチャ賢いワン公の演技、もっと見たかったなぁ、ほんまにね。

それからもう一人、オープニングタイトルの前のちょっとしたエピソードで
神父を演じたバーン・ゴーマン。
ちょいヒネくれた個性的な顔立ちの若手俳優だけど、SFアクション「パシフィック・リム」じゃ、
少々オタクな科学者をユーモラスに演じていて、印象深かったな。
本作でも、作品同様にケッタイな味を出していて、映画にピタッとマッチしていたやん。


NBCユニバーサル 2017年4月21日リリース



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「ファミリーズ・シークレット 秘密を抱えた家族」(09年・アメリカ) ! ガルシアが平凡なオヤジを好演!カル~ク笑えて、ちょっぴりセンチなハートフル・コメディやん!

ファミリーズ・シークレット 秘密を抱えた家族
アメリカ俳優、アンディ・ガルシアって、「アンタッチャブル」や「ブラック・レイン」など、サスペンスやアクション系の出演作品が多く、コメディには、あまり縁のない役者さんだと思っていたんよね。
だから、彼が主演のコメディ、それも8年も前の作品を今頃リリースされても、なんだかなぁって気がしたんだけど、僕が劇場未公開作チェックによく利用させてもらってるブログ「ながら見日記・外伝」で、この作品が好意的に書かれていたので、見てみようかって思ったんだ。
なんでも、毎年春に行われるニューヨーク・マンハッタンのトライベッカ映画祭で観客賞を受賞したってのも興味をそそったし。

共演が、「ラースと、その彼女」のエミリー・モーティマー、「リトル・ミス・サンシャイン」でオスカーをゲットしたアラン・アーキン、「ファンタステッィク・ビーストと魔法使いの旅」「スーサイド・スクワッド」と近年は大作続きのエズラ・ミラー、それに「ER緊急救命室」シリーズのジュリアナ・マルグリーズと、なかなか豪華。

犯罪者の矯正施設で看守として働いているヴィンスは、結婚20年の妻ジョイスと、
大学生の娘ヴィヴィアン、高校生の息子ヴィニーの家族を養う平凡な男。
そんなヴィンスは、昔からの“役者になりたい”という夢を捨てきれず、
妻や子供たちに内緒で演技スクールに通っていた。
ある日、矯正施設の新入りの囚人トニーが、
調書から自分が若い頃に愛した女に生ませた実の子供と知り、
ヴィンスは、彼にはそのことを伏せ、身元引受人となって家に連れ帰ることにした。
犯罪者を住まわせるなんてと文句たらたらのジョイスだったが、何とか説得。
そして、ヴィンスは、演技スクールで知り合った女性モリーの励ましと勧めで、
映画の公募オーディションを受けることにしたが…。

息子のヴィニーは、クラスメイトのオデブな女の子シェリルが好きなデブフェチ・ボーイ。
家の向かいに住んでる超オデブ女性デニスがネットで運営しているライブ・サイトのファンでもある。
娘のヴィヴィアンは、ある事情で学費稼ぎのために、
程よく育ったボディを使って、家族に秘密の仕事についている。
ヴィンスとは倦怠期真っ最中の妻のジョイスは、
若くて逞しいトニーに、いつしか欲望ムラムラリーン!
彼と二人っきりになったとき、ついつい…。

家族それぞれが、ちょっとした秘密らしきものを抱えているんだけど、
エキセントリックな展開になるわけでもなく、
なんとも軽やかで、どこかほっこりとしたタッチで物語が進む。
監督のレイモンド・デ・フェリッタって初めて聞く名前だけど、
少々ダレる部分はあるものの、登場人物それぞれのキャラ描写が丁寧で、
ソツのない演出だし、気持ちの良い作品に仕上げているな。

オモシロかったのは、ヴィンスが映画オーディションに向かう場面。
いざオーディション現場に行くと数100人の応募者たちが列をなしていて、
あまりの多さに、ヴィンスは、ちょっとガックリ&ビビリンコ。
その列の中には演技スクールの講師(アラン・アーキン)もいて、
互いにニンマリするところは笑ってしもたわ。
並んだ応募者の中から、審査員がピックアップした人間しかセリフ・テストを受けられないんだけど、
そういうところはショービジネス界の厳しさみたいなもんが、ちらりと伺え、なんか説得力あるな。
ヴィンスは、無事ピックアップされてセリフ・テストとなるんだけど、
何せ初めての経験で緊張しまくりちよこで、セリフがしどろもどろ。
でも、あることを思い出したおかげで…。
アンディの、ナチュラルにしてコミカルな演技にオオッと唸らされるナイス・シーンよ。
彼の新しい一面を見せられたようで、これからは、ニヒルな役や寡黙な役柄だけでなく、
コメディにもチャレンジして欲しいなぁ。平凡なオッサンをこれだけサラリと演じられるんだから。
作品のためだろうけど、少々ズングリ気味の体型になってるし、
なかなか上手い役者さんやなぁ、と改めて思ってしまいましたわさ。

ヴィニー役エズラ・ミラーは、現在の彼とは違い、まだ幼い顔立ちだしネアカっぽくて、
屈折感や陰湿さの欠片も感じさせず、デブ・フェチと言っても、
アブノーマルさはゼロで、なんか妙に明るくて健康的。

娘ヴィヴィアンに扮したのは、アンデイの実の娘ドミニク・ガルシア=ロリド。
何となく父親の面影はあるものの、なかなかの美形でプロポーションもグッド。
家族団らんの食事のシーンで、ガルシアがドミニクの胸の膨らみを見つめてしまうところは、
演技とはいえ、実の親娘だけに、妙に生々しさを感じてしもたやん。

妻のジョイス役は、映画で見かけるのは久しぶりのジュリアナ・マルグリーズ。
「ER-」の頃のイメージがまだ残っている僕には、印象が地味になったなぁって思ったな。

とにかく、俳優のアンサンブルの良さも手伝って、個人的にはなかなか楽しめた作品だった。

トランスワールドアソシエイツ 2017年5月2日リリース



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「ライズ・オブ・ザ・レジェンド~炎虎乱舞~」(14年・香港/中国) 実在の英雄フェイフォンの若き日の活躍を描く痛快武侠アクションやん!

ライズ・オブ・ザ・レジェンド~炎虎乱舞~
先日、TSUTAYAで発掘良品シリーズとして、前から気になって見たかった劇場未公開のサスペンス「ナイトビジター」(70)が出たのでレンタルしたんよ。主演が、ベルイマン作品によく出ていたマックス・フォン・シドー。
47年前の映画にしては、緊迫感もそこそこ、まとまりのある脱獄&復讐ドラマだったけど、あの結末、ジュールス・ダッシンの泥棒映画「トプカピ」(64)を思い出してしまったやん。で、ニンマリしてしもた。

それはともかく、この「ライズ・オブ・ザ・レジェンド~炎虎乱舞~」は、ジェット・リーが主演した「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズなどで描かれた実在の人物ウォン・フェイフォン(黄飛鴻)の若き日の活躍を描いた武侠アクション大作。
3年前の作品だけど、アクション、恋愛、父と子の絆など、いろんな要素を上手にブレンドした上出来の作品で、めっちゃ楽しめた。
なんで劇場公開しなかったのか不思議に思うくらいよ。

ま、最近は、アジア系の娯楽アクションは、どんなに面白い作品でも、シネコンなどではあまり上映されず、単館系でひっそりと短期間公開のあと、すぐにソフト・リリースってのがほとんど。
この「レジェンド-」なんて、大作なんだけど劇場公開すらされずDVDソフト直行になっちっち。
ツタヤのフリーペーパー「TSUTAYA CLUB MAGAZINE」にも紹介されなかったし、カンフー・アクションって、日本じゃ、もう見向きされないジャンルになってるんかしらねぇ。
僕は、好きなんだけど。

時は19世紀半ばの清朝末期。舞台は中国・広州の港町。
ここでは、黒虎組(ヘイフー)と北海組(ペイハイ)の2大組織が港の利権争いを繰り広げ、
労働者たちは、貧しい暮らしを強いられていた。
そんななか、黒虎組のボス雷公は、若い手下達に、北海組のボス殺害の命令を下す。
そして見事ボスの首を取って持ち帰った者は、雷公の4番目の義息子にするという。
手下の一人フェイは、深手を負いながらも、
鍛え抜かれた武術で、命令通り北海組のボスの首を取り、
義息子となって、黒虎組の幹部にのし上がっていく。
その裏で、フェイは組織の内情を、親友フオやチュンらが率いる仲間に密かに伝えていた。
実は、フェイも組織壊滅が目的で、黒虎組を内側から崩していこうと潜り込んでいたのだ…。

映画は、いきなり、フェイが大勢の北海組の手下たち相手に
派手なアクションを繰り広げる場面から始まる。
光速度撮影によるスローモーション映像やアクロバチックなワイヤーワークを織り込みながら、
シャープでキレッキレのカンフー・アクションが展開し、一気に映画世界にどっぷり浸されちゃんちゃこ。

なんでも監督のロイ・チョウは
「伝統的なカンフーを最新技術を駆使して撮った」とDVDの特典で語っているけど、
まさに、その通りで、どこか現代感覚みたいなものが映像に漂っていて、妙に新鮮な感じがするな。

物語は、フェイことウォン・フェイフォンの子供時代が時折差し挟まれ、
医者にして武術の達人だった父の教えや親友となるフオ、チュンとの交流が描かれる。
社会的弱者を助け、彼らのために無償の施しを続けた父、
そんな父の影響を受け、弱者のために立ち上がったフェィ。

また、フェィやフオ、チュン、それに廓(くるわ)の遊女シンラン、それぞれの恋模様も、
さりげなく、ちょい切なくロマンティックに描かれ、豊かな映画世界を作り上げてるな。

脚本担当が女性トー・ローチンのおかげかもしれないけど、
単純明快なアクション映画にならず、登場人物それぞれの心情をさらりとすくい上げ、
映画に深みを与えているような気がするやん。

フェイに扮したのは、イケメン俳優エディ・ポン。
カンフーは未経験だったそうだけど、雷公役サモ・ハン・キンポーの直接指導を受けたおかげで、
バッチリ武術の達人になりきってる。
爽やか系の顔立ちにシュッとした容姿だし、こういう若手を主役にもってきたことで、
作品にフレッシュ感が出てくるな。

サモ・ハンは、カンフー界のレジェンドと言われているだけに、
デブいのに動きは今だもってキレがあり、クライマックスのフェイと雷公の一騎打ちじゃ、
豪快なアクションをたっぷりと見せつけよる。

フェイの父に扮したベテラン、レオン・カーフェイもいい歳の取り方をしていて、
出番は少ないが渋いしなぁ。

チュン役の清楚なワン・ルオダイ、ある秘密を隠し持つシンラン役の色っぽいアンジェラベイビーなど、
女優達も、ちゃんと見せ場が用意されていし、
雷公の幹部たち、北殺(ペイジャー)、黒鴉(カラス)、老蛇(ヘビ)の3人、
それに雷公への復讐に燃える北海組のボスの息子など、キャラにピッタリな俳優が揃ってるし、
とにかくキャスティングは文句なしよ。

この映画、劇場の大画面で見たかったなぁと思ったやん。

しかし、DVDジャケットのエディ・ポンの顔はコワ過ぎやん。爽やかさの欠片もあれへん、ほんまにね。
ジャケットのデザイン次第では、女性にも興味を持たれる可能性だってあると思うだけにさ。

NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン 2017年4月12日リリース



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「キアヌ」(16年・アメリカ) お調子者コンビが愛する子ネコ奪還のためにギャングの世界に飛び込んじゃうコメディでおます!

キアヌ
アメリカで人気沸騰中らしいキーガン=マイケル・キーとジョーダン・ピールのお笑いコンビが主演したコメディがこの「キアヌ」。
いくら人気のコンビと言っても日本じゃ知名度ゼロに限りなく近いから、当然の成り行きとして劇場未公開、DVDスルー・リリースとなっチッチ。

めっちゃキュートな子ネコを巡って、いとこ同士の平凡な男二人が、ギャングの世界に飛び込んでアブナ~イ目に合っちゃうって話なんだけど、映画ネタや音楽ネタがいろいろ出てきて、それなりに楽しめる作品だったやん。
とにかく、キアヌと名付けられた子ネコが超絶カワイくって、ペットを飼わない僕でも、こんなにカワイイのなら飼ってしまいたいわ~、と思ってしまった。

彼女に振られて落ち込んでいたレルの前に突然現れた子ネコ。
彼は“キアヌ”と名付け、ペットとして可愛がることにしたが、
ある日、イトコのクラレンスと映画を見にって帰ってくると、
キアヌは何者かに盗まれてしまっていた。
どうやら麻薬密売組織に愛する子ネコを盗まれたらしいと判り、
2人は、子ネコ奪還のために、無謀にも組織のアジトであるストリップ小屋に乗り込んでいく。
案の定、そこにキアヌがいて、ボスに可愛がられていた…。

レルは、キアヌをモデルに、ヒット映画のワンシーンを再現した写真を撮っているんだけど、
「レザボア・ドッグス」「クリムゾン・タイド」「ヒート」「シャイニング」、
それに子ネコの名前にちなんでキアヌ・リーブス出演の「ハートブルー」と
彼の好みなのか、ヒットした娯楽系作品がメイン。
映画のエンドクレジットにも、子ネコによる映画シーン再現写真が出てきて、
こちらじゃ、「エルム街の悪夢」「ビートルジュース」「マッドマックス 怒りのデス・ロード」他で、
映画好きな僕としちゃ、いちい静止画面にして、じっくり見てしまったやん。

ところで“キアヌ”って言葉は、
映画の中でレルがクラレンスに説明するんだけど、ハワイ語で“涼風”の意味なんだそう。

クラレンスの好きな歌手が、イギリスの白人ポップ歌手ジョージ・マイケルで、
車の中じゃジョージのヒット曲をガンガンかけまくるんだけど、
黒人なら、ソウルやラップだろとレルが文句言っても、
クラレンスは、黒人が彼の歌を聴いて何が悪い、
彼は音楽史に残る偉大な歌手だ、ジョージは神だ!と言い切りよるのが傑作!
あげくに、クラレンスがハッパでトリップした時も、
ジョージ・マイケルに会う幻想を見て、うっとりと崇めるような眼差しを投げかけよる。
(ジョージ・マイケルは去年12月に亡くなり、本当に“神の世界”に行ってしまったから、
映画は多分11月より前に撮ったんやろね。)

余談だけど、そのトリップ状態の幻想の中で、子ネコのキアヌが人間の言葉をしゃべるんだけど、
その声をキアヌ・リーブス自身が担当したらしい。
キアヌ本人の声と言われても、彼の声ってどんなだか直ぐには思い出せないし、
英語が得意じゃない僕には判断できかねて、あぁそうでっか、って感じだったけどね。

脚本は、レル役のジョーダンが書いていて、製作は主演2人なんだけど、
監督のピーター・アテンチオは、
未公開作「ザ・リグ~深海からの覚醒~」(10)が日本でソフトリリースされたぐらいで、
たいして力のある監督とは思えないな。
実際、本作「キアヌ」もちょっとメリハリに乏しいし、
無難にまとめあげてはいるけど、演出センスはそれ程でもって感じ。
子ネコを巡って、ギャング達が銃撃戦を繰り広げるまで発展するって話は悪くないだけに、
もうちょっとキレの良い演出で弾けてほしかったなぁ。

キーガンとジョーダンは、二役で不気味かつ冷酷な殺し屋コンビも演じているけど、
これも、あんまり二役の意味も感じなかったしな。

脇じゃ、ギャングのボス役に、
ポール・トーマス・アンダーソン監督作の常連俳優でコメディ作品も多い
小太り&ブサイク顔のルイス・ガスマンがちょろっと顔を見せているやん。

もうひとり、パロディー・ホラーコメディ「最終絶叫計画」シリーズのアンナ・ファリスが、
密売人からヤクを買う有名人として登場。
彼女の旦那さんが、ぼくの好きな映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」や
「ジュラシック・ワールド」のクリス・プラットだったんやね。

とにかく、可愛い過ぎる子ネコの存在と、映画&音楽ネタでもっているような、
そんなコメディ映画であ~りました。
しかし、ほんとに、あの子ネコ、カワイイわぁ。ナデナデしたいやんかいさぁ!


ワーナーブラザース ホームエンターテイメント 2017年4月5日リリース



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プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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