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「エイリアニスト NY殺人ファイル」(18年・アメリカ) 障害を持つ心理学者が連続猟奇殺人事件に挑む、クラシカル・タッチのサイコ・サスペンスやん!

エイリアニストNY殺人ファイル
以前から気になっていたドラマ「エイリアニスト NY殺人ファイル」を、TSUTAYAでレンタル料が準新作100円サービスの時にまとめて借りて一気見したんよね。
Netflixで配信されたらしいけど、あいにく僕は契約していないので見れなかったんよ。

タイトルから、最初はエイリアンが登場するSFドラマかなと思ってしまったけど、ジャケットにエイリアンらしきものは登場していないし、説明を読んでサイコスリラーだってのが後で判ったわ。

なんでも“エイリアニスト”というのは、物語の舞台でもある19世紀のアメリカでは、精神病患者は人間の本質を失っていると考えられたらしく、その精神病の研究者を“エイリアニスト”と呼んだんだそう。

そんなエイリアニストである主人公が、
信頼できる仲間と共に連続猟奇殺人事件の真犯人を追いつめようとするのがこのドラマ。

サイコサスペンスは好きなジャンルだし、期待満々で見た感想だけど、
スリルやサスペンス要素はまずまずなんだけど、
人間ドラマ要素もあって、映像に深みもあり、それなりに見応えがあったドラマだった。

猟奇事件を捜査する中で、主人公の内に秘めたものが少しずつ明らかになり、
ものの見方や考え方が良い方に変化していく様や、
仲間たちの心情もしっかり描かれているし、
19世紀末のニューヨークの社会状況もきめ細かく描写されていて、
物語が実に豊かに感じられるんよね。

1896年のニューヨーク。
女装した男娼の少年が惨殺される猟奇事件が起こり、
それを知った心理学者ラズロー・クライズラーは、
友人で新聞の挿絵画家ジョン・ムーアに現場に潜り込ませ死体の絵を描かせた。
ラズローは、3年前に自分の患者が殺された未解決事件に共通していることに気づき、
大学で同期だったニューヨーク市警察の新任警察本部長セオドア・ル-ズベルトの協力を取り付け、
法医学が専門の市警察のユダヤ人兄弟刑事やルーズベルトの秘書サラ・ハワードと共に
事件解決に乗り出すが…。

まず、19世紀末のニューヨークの街の映像が、
テレビドラマとは思えないくらい細部に至るまで丁寧に描写され、
めっちゃリアルで劇場映画並みのクォリティ。

日本でも翻訳本が出ているケイレブ・カーの小説「エイアリアニスト 精神科医」を
ドラマ化したもので、彼はこのシリーズのコンサルティング・プロデューサーもしているらしく、
それだけに街の風景だけでなく、衣装、室内装飾など細部にわたってこだわったのかもしれないな。

登場キャラそれぞれの描写も、全10話シリーズだけに、メイン・キャラだけでなく、
脇キャラまで抜かりなく描かれているのもナイス。

右腕に障害があるラズローは、その障害を先天的と周りに話しているが実は…。
人間味があるようで、人間を研究対象としてしか見ないような冷淡なところもあり、
彼が物語が進むにつれて、自分が思い上がっていたことに気づき、
次第に周囲の人間たちと打ち解けていくところが良い感じ。
ラスト・シーンは、ちょいジーンと来てしまったやん。

ニューヨーク市警初の女性職員としてセオドアの秘書として働くリサは
ラズロー同様に暗い過去があり、それ故か男に負けまいと気丈に振舞う。
当時は、女性参政権がまだなかった時期だっただけに、彼女の健気な姿に、
頑張ってと応援したくなってくるやん。

金持ちの祖母と暮らす挿絵画家のジョンは、
売春宿の常連で酒好きな上流階級のボンボン風情だが、
ラズローから、絵を描くこと意外に協力してもらうことはないと言われ、
それなら自分も役に立とうと勝手に男娼館を調べようとしてドジを踏んでしまったり、
なんか人間臭くって、好感が持てるな。

二卵性双生児のユダヤ人兄弟マーカス&ルシアス刑事や、
ラズローのメイド・メアリー、使用人のサイラス、
厩番(うまやばん)の少年スティービーなども、
物語にナイスなアクセントをつけてる。

また、市警察の極悪警部コナーは、
むかつくほどのワルで、富裕層に媚を売りまくってる引退した元警察長官の下で、
ラズロー達の捜査を邪魔しまくり、男娼館からワイロを巻き上げまくってる。

でもコナーが卑劣極まる存在だけに、ストーリーがより弾み、
いつ彼がやっつけられるんだろうと期待してしまっったやん。
期待通り、ラストでは…。

まだ、写真が普及しておらず(だからジョンが殺人現場を写生するんだけど)、
指紋鑑定が一般的でなかったし、もちろん電話も登場しない時代。
いかにして真犯人にまで辿り着けるのか、犯人の心理を読み解こうとしながら、
古典的な手法による捜査は実を結ぶのか!

レトロでクラシカル、猥雑で淫靡、とにかく様々な要素が絡み合った、
それなりに味わい深い作品であ~りました。

ラズロー役のダニエル・ブリュール、ジョン役のルーク・エヴァンス、
リサ役のダコタ・ファニング他、俳優もそれぞれ好演だ。

それに、コナー役デヴィッド・ウィルモットの極悪ぶりも、ちょっと忘れがたいかな。

なんでもアメリカじゃ、シーズン2の製作が決定したらしいけど、
日本では、この作品、あまり話題になってないみたいだし、ソフトリリースがあるのかどうか。
できたら、登場人物たちのその後が気になるし、みてみたいやんかいさぁ。


パラマウント・ピクチャーズ 2019年4月24日レンタルリリース



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「私立探偵ストライク」(17年・イギリス) 義足のやさぐれ探偵とネアカチックな美人秘書のミステリーやん!

私立探偵ストライク
「ハリー・ポッター」シリーズで知られる作家J・K・ローリングが、新人男性作家ロバート・ガルブレイスとして2013年に発表した探偵小説をテレビドラマ化したのが、この「私立探偵ストライク」。
彼女が別名で発表したのは、「ハリー・ポッター」で有名になり過ぎて、そのイメージで見られてしまうことに抵抗があったかららしい。

日本じゃ、スターチャンネルで放送され、レンタルされたんだけど、探偵ものが好きなんで観てみることにしたんだ。

主人公は、アフガン戦争で片足を失った義足の私立探偵コーモラン・ストライク。
彼の事務所に派遣秘書としてやってきたロビン・エラコットと共に様々な事件の真相を探るミステリーで、
3枚リリースされ、3つの事件が描かれてる。

プロローグとも言える第一章「カッコウの呼び声 ~スーパーモデル死亡事件~」は、3話構成で3時間。
(第二章・第三章は前・後編で2時間)
ストライクとロビンの出会いから始まり、人気モデルの転落死の真相を探る話だけど、
次々と怪しげな人物が登場するわりに、ちょっと展開がユッタリ気味で、あまり緊張感はないかな。
そのぶんストライクとロビンのキャラを丁寧に描いていて、
物語が進むにつれ二人の背景が少しずつ分かって来るんよ。
ストライクの母が元ファッションモデルで父がロックスター、
そして母の死をきっかけに彼がオックスフォード大学を中退して軍に入隊したことが語られる。
また、ストライクには姉がいて、彼女は金欠でやさぐれ気味の弟を心配しており、
一緒に暮らそうと持ちかけるんだけど、彼はそれをはねのけてる。
ロビンは、大学で心理学を学んでいたけど中退しており、結婚を約束したマットと同棲していて、
二人で家を購入するために給料の良い会社への面接に行くんだけど、せっかく就職が決まったのに…。
第二章以下で、彼女の悲しい過去が少しずつ明かされ、
どうして探偵という仕事にそれほど興味を抱くのかが分かってくる。

ちょっと陰気でだらしない生活を送りながらも、ストライクの推理能力はなかなかのもで、
事件現場に行くと、いつも様々なものをコンパクトカメラやスマホで撮りまくり、
その画像をじっくりと眺めて推理を働かせ、真相に近づいていくところはなかなかよ。
ストライクとは反対にネアカなロビンは、機転がきいて行動力もあり、
パソコンにも精通していて情報収集能力が抜群だし、
ストロングの強い味方としての存在感がビンビンッ。

ラストにストライクは意外な真犯人を追いつめるんだけど、
義足ゆえに犯人にやられそうになった時も、ロビンが…。

アメリカのドラマなら、もう少しタイトにメリハリをつけて展開するんじゃないかと思うし、
登場するキャラ達の人間関係も分かりやすく描かれると思うけど、
ストロングとロビン以外のキャラは、ちょっとあっさりし過ぎな気もしたな。
ロンドン警視庁のウォードル刑事や裏稼業のシャンカーなど、
ストロングとどういう関係なのか、いまいち分からないし。

第二章の「カイコの紡ぐ嘘 ~小説家惨殺事件~」は、失踪した小説家を、彼の妻の依頼で探す物語。
中盤で小説家の死体が発見されるんだけど、
少々猟奇的なところもあり、ちょいゾゾッとさせられる。
ラストにストライクが怪しい人間たちの中から真犯人を名指しするんだけど、
まさかこの人物とはっと、ちょっと驚かされたやん。

この話も人間関係がちょっとややこしくて、
途中で何度か前に戻して同じシーンを見直したわさ。
それにしても死体のアレを犬に…。

ロビンは、探偵業にますますハマっていき、
ストロングの秘書というより、彼の相棒チックな存在になっていく。

第三章「悪しき者たち ~探偵脅迫事件~」は、ロビン宛に切断された足の入った小包が事務所に届く、
これまた猟奇じみたオープニング。
その足が若い女性のものと分かり、その女性があるマンションの部屋に訪れた同時刻に、
ストライクもその部屋に訪れていたことが監視カメラから判明し、
彼は殺人犯とみなされそうになるが…。

3人の容疑者らしき人物が登場するけど、
これまた容疑者に説明不足気味なところがあり、
僕には、いまいち物語に入りこみにくいところがあったかな。

3話とも監督は違うけど、映像のムードは一貫しているな。

ストライク役トム・バークとロビン役ホリディ・グレンジャーは、
僕にはお初な俳優だけど、役柄にはぴったりハマってる。
投げやりな日々を送りながらも不思議に女にはもてちゃうストライク、
恋人の反対を無視してまで探偵業にのめりこむロビン、
2人が恋に落ちるのではなく、あくまで相棒としての立ち位置で、
友情を育んでいくところが、なんか良い感じ。

このソフトは字幕のみで吹替えがないのが、僕としてはちょっと残念やったなぁ。
吹き替えなら、もう少し情報量が増えて、推理物として、
話や人間関係が分かりやすくなったのではとも思えるからさぁ。

いずれにしろ、探偵ドラマとしては、まずまずって感じの「私立探偵ストライク」だけど、
ストライクとロビンのその後の活躍がちょっと見たい気もしたやん。


ワーナーホームビデオ 2018年11月21日レンタルリリース



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「カジュアル・ベイカンシー 突然の空席」(15年・イギリス) 「ハリー・ポッター」のJ.K.ローリングの大人向け小説のTVドラマ化でおまんにやわ!

カジュアル・ベイカンシー 突然の空席
「ハリー・ポッター」の70年前を舞台にした新シリーズの1本目「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」が現在公開中だけど、その脚本も担当した「ハリー・ポッター」の生みの親J.K.ローリングが、大人向けに書いた小説をTVドラマ化したのが、この「カジュアル・ベイカンシー 突然の空席」。

J.K.ローリング原作なのに、あまり話題にもされず、「ファンタスティック-」の公開に便乗してオマケ扱いでリリースされたみたいだけど、ま、確かに日本じゃ原作小説もそれほど話題になっていないみたい(と思う)だし仕方ないか。

話は、イギリス郊外の田舎町を舞台に、ある人物の突然の死によって、そこに住む人間たちに及ぼしていく様々な出来事を描いた群像劇で、穏やかなタッチでストーリーが展開するのに、最後にググッときてしまう、不思議な味わいを持ったドラマやったやん。

美しい田園風景が広がる田舎町パグフォード。
町の自治組織議会議員を務める、住人からの人望の厚い弁護士のバリーが突然死し、
自治組織議会に空席ができ、補欠選挙が行われることになった。
議長のハワードは、息子でバリーの弁護士仲間だったマイルズを無理矢理に出馬させる。
低所得者層のための救貧院をリゾート施設に作り変えようと考えているハワードに対抗するため、
議員で医師のバーミンダーやテッサは、テッサの夫で中等学校の副校長コリンを立候補させる。
バリーの弟で工場労働者のサイモンも、議員になればワイロがゲットできると、よこしまな考えから出馬。
そんな折、亡きバリーの幽霊サイトが何者かによって立ち上げられ、
住人達の秘密が次々と暴露されていった…。

全3話・3時間のTVドラマだけど、
登場キャラが20人以上に及び、馴染みのない俳優が多いせいもあり、
最初は各々の人間関係を把握するのに、ちょっと戸惑ってしまったわ。
原作小説では、もっと登場キャラが多く、それを整理し、
もう少し判りやすくされているみたいなんだけど。

マイルズは、父ハワードと母シャーリーの言いなり状態で、
40過ぎにもなって親に反発できない彼を疎ましく思いながらも愛している妻サマンサ。
当然、サマンサはシャーリーと犬猿の仲で、なにかにつけて対立している。

バリーとはソリが合わなかったサイモンは、
家では暴君で息子ポールにいつも辛くあたっていた。
幽霊サイトで隠し事を暴露されると、うろたえて…。
そして彼の行為が、とんでもない結果に…。

そして、低所得者層エリアに住んでいるクリスタル。
ヘロイン中毒の母テリーに悩まされながら、
幼い弟ロビーの面倒をよくみていて、
生前のバリーからは、彼から何かと援助してもらい将来を前向きに考えていた。

登場キャラそれぞれの特徴が、軽くはあるけど端的に描写されていて、
中でも、クリスタルの比重が、後半は大きなものになってくる。
風貌からして役柄にナイスマッチするような俳優がキャスティングされていて、
あまり混乱しないよう作られているのもナイスかな。

アメリカドラマなら、もっと展開にメリハリをつけてパンチを利かせるところだけど、
あえて穏やか、かつ軽やかに描いていくところが、最初は物足りなく思えるんだけど、
何ていうか、じんわりと人間味みたいなものを感じさせ、これはこれで“あり”かなとも思えてしまう。
実際、話はへヴィーな部分も結構あるんだけど、そういうのって見ていて辛くなってくるし。
ま、劇場映画とちがってTVドラマってことで、こういうタッチにしたのかも。

それでも、ラストに起こる悲しい出来事(これの伏線の張り方がニクイやないの)のあと、
ある決断をして前に進む人間もいれば、失望のどん底に陥る人間もいる、
人生いろいろ、男もいろいろ、女もいろいろと、島倉千代子の歌を思い出してしまいましたわさ。

しかし、知名度がある俳優が、
「ハリー・ポッター」シリーズでダンブルドア校長役のマイケル・ガンボンぐらいで、
後は、ダニエル・クレイグ版「007」シリーズの脇役ロリー・キニアなど地味な役者だらけ。
でも、それぞれ印象に残る演技を見せていて、
なかでもクリスタルを演じた若手俳優アビゲイル・ローリーが、
やさぐれているのに心優しさを内に秘めた少女を、
実にナチュラルに演じていて、特に印象深かったやん。

もう一人、ハワードの妻シャーリーを演じたジュリア・マッケンジー。
物腰柔らかで上品なたたずまいなのに、気位ばかり高い性格クソな高慢ちき老女を、
こんなバアさんいてそうやんと思わせるリアリティさを持って、さらりと好演。
彼女、ネットで調べたらTVシリーズ「ミス・マーブル」のマーブルを演じたこともあったんだ。
本作じゃ嫌われ役ながら、ベテランらしい確かな演技で、上手いやんかいさぁと思ってしまったわ。

このドラマ、物語もさることながら、俳優たちの演技合戦を楽しむってのも見方としてありかもしれないな。

ワーナーブラザース ホームエンタテイメント 2016年11月2日レンタル&セル・リリース



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「フライング・コップ」(82年・アメリカ) とことんナンスンスなポリス・コメディ!

フライング・コップ

オバカ・コメディ映画「裸の銃を持つ男」シリーズ(88・91・94年)の元となったテレビ番組が、
この「フライング・コップ」だ。
めでたく日本でもDVD発売となり、レンタルもOKなんで、ウレシカルカルやんかいさ~。

僕は、かなり前にビデオ・リリースされたのを中古(2本で1000円)で手に入れ、
そのナンセンス極まりないギャグの連発にゲラゲラリ~ンだった。
年に一度は、デッキに入れ、笑いまくりながら見ておりましたわさ。
アメリカ製ナンセンス・テレビ・コメディとしちゃ、最高の番組じゃなかろうか。

ま、それが画質アップで、主演のレスリー・ニールセンもインタビューまで付いてるんだから、
たまらないったら、ありゃしない。

原題は「POLLICE SQUAD!」だけど、
番組の製作総指揮をしているジム・アブラハム、デビッド&ジェリー・ズッカーらが
制作・監督した「フライングハイ」(80)をもじって、こんな日本タイトルを付けたんだろう。

1話25分で、全6話しか作られなかったんだけど、その理由は、ニールセンのインタビューによると、
「テレビは、あまり集中して見ない人が多いから、
25分の中に、映像の端々に至るまで、てんこ盛りギャグを詰め込んだこの作品は、
集中して画面を見ることを要求してしまい、そのおかげ視聴率がふるわず、6話で打ちきりとなってしまったんだ。
映画館なら、観客は画面に集中して見るので、その心配もなかったんだがね。
それで、私は、これの劇場版を作ろうと、製作者達に言ったんだ」
そして、6年後に、多少設定は変えつつも劇場版が作られ、ヒットしたってわけ。

毎回オープニングにゲストスターが登場するんだけど、
それが、死体の役だったり、出たと思ったらすぐ殺されたり、
数秒か長くても30秒ぐらいしか映らない、なんとも可哀相な扱い。
なにがゲストスターやねんと怒りそうなもんだがな~。
「スター・トレック」のカーク艦長ことウイリアム・シャトナーも、
出たと思ったら、あっさり毒殺されとったわさ~。

もう1人、オープニングには、毎回エイブラハム・リンカーンが登場して、
銃をぶっ放すんだけど、これの意味がいまいいちわからなかった。
アメリカ人なら、すぐにピンとくる、有名な逸話を茶化したギャグなんだろうか。

事件捜査が行き詰まると、
フランクは、靴磨きの情報屋ジョニーのところに行き、情報を手に入れるんだけど、
このジョニーってのが博識というか、めっちゃ物知りというか、
フランクの去った後、野球監督、手術を前にした医者など、ちょい悩みを抱えた人物が現れて、
その都度、ジョニーが的確なアドバイスをするってのも笑わしよるやないの。

いちおう、事件発生、主人公のモノローグ、捜査開始、犯人逮捕、めでたしめでたしでストップモーションと
構成は、刑事ドラマによくある形の展開となっているんだけど、
その中に、どれだけアホなことができるかってのに、精力を費やしまくっているんよね。
ほんまに、細部に至るまでギャグをぶちこんでいるから、
1回見ただけじゃ気付かない箇所もいっぱい。
だから、僕も、ビデオで何度か見ていたけど、あっ、こんなところにもギャグが!
と何度目かでやっと気付いたことも、しばしばあった。

この手の作品って、あんまりギャグの中身を話すのは御法度だと思うから話さないけど、
ナンセンスなお笑いが好きな人なら、絶対ハマること請け合いのテレビドラマでおまんにやわ。

今回、DVDで見直してみて感じたのは、意外にギャグが古びていなかったってこと。
よくあるヒット映画のパロディの羅列ってものじゃなく、
純粋に、とことんナンセンスなギャグのみでつっぱしてるからだろうか。

僕が一番好きなギャグは、エンディングの疑似ストップモーション。
当時、アメリカのテレビドラマは、ストップモーションで終わることが多かったそうで、
それを、ニールセンたちが動きを止めてストップモーションのように見せてるだけっていう、
アホな形で再現しているんだ。
カップにコーヒーを注いでいるところで静止したら、熱いコーヒーがぼとぼとこぼれたり、
署員みんなが静止しているところに刑事がひょっこり現れて、あわてて静止ポーズとったり、
毎回、バラエティに富んだ疑似ストップモーションを見せてくれるんだけど、
何度見てもゲラゲラ笑ってしまうわさ。

アミューズ ソフトエンタテインメント 2010年4月23日リリース



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テーマ : テレビ ドラマシリーズ
ジャンル : 映画

「バーナード・アンド・ドリス」(06年・米・英)

バーナード・アンド・ドリス

「億万長者の彼女が、ゲイの執事に全財産を残した理由とは?」
ちょっと興味をそそるコピーにひかれレンタルして見た、実話をベースにしたテレビ作品だ。

1900年代末のアメリカを舞台に、タバコ産業に君臨する大富豪ドリスと、
彼女に献身的に仕えた執事バーナードの、出会いからお別れするまでの日々を綴ったもので、
映画の冒頭で「この物語は事実に基づく部分と異なる部分があります」と前置きされている。

エリザベス・テーラーの紹介で、新しい執事としてドリス邸にやってきたバーナード。
きめ細やかで如才ないバーナードの仕事ぶりに、ワガママで気むずかしいドリスも一目置くようになり、
次第に信頼を寄せ、いつしか彼は、彼女にとってなくてはならない人になっていく…。

当時としちゃ、ゲイであることをカミングアウトするのは、なかなか難しい時代だったと思うんだけど、
バーナードはさらりと女主人に告白し、それを彼女もすんなりと受け入れる。
ちゃんと仕事ができれば、本人の性的嗜好など問題じゃないと、
ドリスはなかなか進歩的な考え方をしていたみたい。
それどころか、バーナードが休みを取って男性とデートをしたら、
興味本位じゃなく、親しい女友達の恋愛話を聞くみたいに、
彼にデートの成り行きを楽しそうに聞き入ったりもするんだよね。

ドリスの趣味のひとつ、ランの栽培をバーナードも手伝うんだけど、彼も園芸を少々かじっていたこともあり、
栽培を通して、互いの心の内に秘めた寂しさみたいなものを、次第に感じ合うようになる。
そして、互いへの信頼感が益々高まっていく…。
オープニング・タイトルに、ランの花びらが使われているけど、これってとても重要なモチーフなんだ。

父母と幼い頃に死に別れ、叔母に育てれたバーナード。
2度の結婚に失敗し、生まれた娘を24時間で死なせてしまったドリス。
ドラマティックにしようと思えば出来そうな要素は、ほとんどセリフだけで語られ、
物語は、物静かに淡々と進められる。
バーナードが、アル中が再発し、主人の蔵から高級な酒を盗み飲みするエピソードだって、
実にあっさりと描かれる。

監督は、R・アルトマン監督の「ゴスフォード・パーク」(01)や「カポーティ」(05)などに出ていたベテラン中堅俳優ボブ・バラバン。
僕の好きな映画、ケン・ラッセル監督のサイケデリックSFムービー「アルタード・ステーツ/未知への挑戦」(79)にも出ていたな。
チビで風采のあがらない、見た目じゃ女にモテへん度めちゃ高いオッサンだけど、丁寧な演出で、主人公二人の心の機微を巧みにすくい取っていく。

バーナードは、歌手ペギー・リーにも仕えていたそうで、オープニング・タイトルのバックに彼女の歌が流れる。
作品全体に流れる音楽も、ユッタリしたメロディのスタンダード曲ばかりで、時代色を上手に醸し出してるんだ。

ドリス役にスーザン・サランドン、バーナード役にレイフ・ファインズ。
演技派だけに、実在の人物に血を通わせ、嫌な部分もひっくるめて人間味ある、味わい深い演技を見せてくれる。
どちらかと言うとファインズが儲け役で、誠実で控えめ、でもほんの少し意志がもろいゲイの男を、
エレガンスに、かつリアリティたっぷりに演じてみせる。
DVD特典映像で、実在のバーナード本人の写真を見ることが出来るけど、
「カポーティ」でカポーティを演じたフィリップ・シーモア・ホフマンみたいな小太り男。
カポーティもゲイだったし、ホフマンがバーナードを演じてもオモシロイかなと思うけど、
ホフマンはどうもエレガンスって柄じゃないし、作品の雰囲気が違うものになってしまうかもね。

ところで、身分の違いはあれど、誰だって心に抱える寂しさは、度合いが違っても同じなんだと思う。
全く寂しさを感じたことがないって人間はいないはず。
病気で弱り果て死期が近いドリスにバーナードが注射する場面で物語が始まるから、
言ってしまっても良いと思うんだけど、ドリスの死後3年後に、バーナードも亡くなったらしい。

きっと寂しさを分かち合える人を亡くし、その後もドリスのような人が現れず、
心がめちゃくちゃ衰弱してしまったせいじゃないだろうか。
いくら彼女から巨万の財産を残されても、お金じゃ埋められないものがあったんだ。

僕には、そんな大金を残してくれそうな人なんていないから分からないけど、
そういう人がいたら、僕ならどうなるだろう。
なんか、「寂しさ」なんてもんを、ちょっぴり考えさせられた映画じゃあ~りませんか、キンセンカ!

ワーナー・ホーム・ビデオ 09年12月16日リリース



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プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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