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「ウィッチ・アンド・ドラゴン~秘密が見える少女~」(15年・デンマーク) 不思議な力を持った少女が王国の陰謀に巻き込まれるキュートなファンタジー・アドベンチャーやん!

ウィッチ・アンド・ドラゴン~秘密が見える少女~
「ハリー・ポッター」シリーズのヒット以来、劇場未公開のファンタジー系映画のソフトが次から次とリリースされるようになったけど、安っぽいCGに安っぽい役者、それに安っぽいストーリーと安さ満々の作品が結構多くて、この手のジャンルは好きなのでよく見るんだけど、げんなりすることがしょっちゅう。
このデンマーク映画「ウィッチ・アンド・ドラゴン…」も、最初は見るのをためらったんだけど、本国で「イントゥ・ザ・ウッズ」を抑えて公開初週間第1位のヒットを放ち、デンマーク・アカデミー賞5部門(脚色賞・衣装賞・作品賞・VFX賞・他)をゲットしたと知り、それなら映画の出来に期待してもええんとちゃうと思い見ることにしたんよ。
なんでも、デンマークを代表する女流ファンタージー作家、リーネ・コーバーベルの原作を映画化したもので、日本でも早川書房から翻訳本が出ていたらしい。

で、これが実に丁寧な作りの作品で、なかなか楽しめたやん。
人の秘密が見えてしまう不思議な力を持つ少女が、王国の陰謀に巻き込まれ、大変な目に会うという物語なんだけど、健気な主人公を演じるレベッカ・エミリー・サトラップが、そんなに美人じゃないんだけど芯の強さみたいなものを全身から発散してい魅力たっぷり、物語に説得力があるんだ。
主人公が10歳の少女だからって、安易にお子様向けにしていないところも好感が持てたしね。

遠い昔、ドゥンアーク王国の領主や彼の妻子が何者かに殺される事件が起き、
領主の後継者ニコディマスが血の付いた刃を持っていたことから容疑者として捕えられた。
ニコディマスの容疑を裏付け自白させるため、司法長官は、
相手の目を見ることで、その相手が秘密にしておきたい心の奥にある恥や罪悪感を暴く
特別な力“恥あかし”を持つ女性マルシナを呼び、二コディマスの心を読み取ろうとした。
母マルシナが城へ向かった後、兄や妹と留守番をしていた娘ディナのもとに
城の代官ドラカンがやって来た。
母がお前を呼んでいるから一緒に来なさいと言われ、彼女はドラカンと共に城に向かった。
城に着くと、ドラカンはニコディマスの心を読み取ってほしいと彼女を牢に連れて行った。
実は、ディナも母の力を受け継いでいたのだ。
母がニコディマスを先に読み取っていたのに、なぜ私が同じことをしなければならないのか、
疑問に感じるディナだったが…。

特別な能力を授かったばかりに、邪悪な陰謀に巻き込まれてしまう少女の冒険ドラマを
キレの良い演出でテンポ良く見せてくれる。
相手の心を読み取れる能力ゆえに周囲の人間から敬遠され、
友達を作ることも叶わない自分に腹立たしさを覚えていたディナが、
母の窮地を救うために、疎ましく思っていた自分の能力を使おうと決心し、
傷つきながらも真っ直ぐに突き進む姿をビビッドに描写。
ディナを取り巻く人間達、ニコディマスや彼女が街で知り合った少女ローサなども、
過不足なく描かれるし、デンマークの大自然の風景や衣装や美術&装飾など、
細部に至るまで中世のファンタジー世界を手抜きなく映像に塗りこめているのもナイス。
安っぽさが微塵もないし、スコーンと物語に入り込めちゃうんだ。

ただ、96分に収めるためにディナをメインに物語を展開させようとしたため、
登場キャラによっては描写が不足気味のところもあるけど、そんなには気にならない、かな?

また、邦題にドラゴンが付いてるけど、ドラゴンはほんのちょびっと登場するだけで、
それもオオトカゲみたいな造形で、ディナに噛みつくぐらいだし、ちっとも迫力がないんよ。
原作はどうか知らないが、多分原作でもそんなに登場しないんだろうな。

とにかく主人公のディナに、レベッカ・エミリー・サトラップがピッタリコン。
彼女、目ヂカラがあるとういか、目に強さが宿っているって感じ。
おそらく、それゆえにヒロインに選ばれたんだろうけど、
期待に応えようと精一杯頑張ってるって気がしたな。

彼女と共に悪者と戦うニコディマスを演じたヤーコブ・オフテブロは、
ノルウェー出身で「獣は月夜に夢を見る」などに出ていた俳優だけど、
やさ男風情のわりには、そこそこ活躍をしよる。
でも、おいしい見せ場はレベッカに持っていかれてしまうけど。

代官ドラカン役は、デンマーク生まれのピーター・プラウボルグ(Peter Plaugborg)。
陰謀の親玉で、母と共に国を乗っ取ろうと企み、ドラゴンの血を飲んで強くなろうとするワルを、
ちょい爬虫類を思わせるヌメリとした風情で冷ややかに演じてる。

ドラカンに従う戦闘隊長にソーレン・マリン。
デンマークのテレビドラマ「THE KILLING/キリング」の出演していた強面の男優だけど、
ワルに見えていたのが、ディナによって心を読まれ、彼女に協力することになる隊長を、
ちょい渋めに演じてる。

映画は、続編が作られそうな終わり方をしていたけど、
案の定、本国のヒットも手伝って続編制作が決定し、今年(2018年)公開されるんだとか。
日本でリリースされたら、またレベッカちゃんに会ってみたいやんかいさいぁ。


彩プロ/竹書房 2018年1月3日リリース



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「DRAGON ドラゴン」(15年・ロシア) 可憐な花嫁と謎めいた青年、そして“ドラゴン”のピュアなラブ・ファンタジーやん!

DRAGONドラゴン
モンスターが登場するSF映画やファンタジー映画が好きでよく見るんだけど、CG技術で楽チンにモンスターをクリエイトできる昨今、劇場未公開のモンスター登場作品も増えているみたい。
でも、未公開作の場合、基本的に低予算の作品が多いせいか、しょぼいCGで作られたモンスターは下手くそな演出も相まって、迫力不足もいいところだし、薄っぺらくてガックリクリクリ・クリックリってのがほとんど。
話も、人間たちがそんなモンスターたちに襲われ、逃げまどい、最後は反撃に出るという、ありがちな展開。
だから、劇場未公開のモンスター登場系作品って、ここのところ避けてきたんだけど、このロシア映画「DRAGON ドラゴン」は、近くのTSUTAYAの店じゃ、ファンタジー・ジャンルでずっと上位の人気だったので、レンタル・リリースが去年の9月だったけど、ちょっと気になりレンタルしたんよ。

で、これが良い意味で予想を裏切る、なんともファンタジック&ビューティフル、
フォークロアな味付けもベリーグッドな上出来のロシアン・ムービーだったやん。

昔々の物語。
ロシア辺境の小さな国の侯爵の娘ミラは、
ドラゴン退治をした英雄の孫イーゴリの花嫁になろうという日に
いなくなったと思われていたドラゴンが突如現れ、さらわれてしまった。
そして遠い海の孤島の穴倉に閉じ込められるが、
そこで彼女と同じように囚われの身だという謎めいた青年に出合う。
なんとか穴倉から脱出したミラは、青年の行動に怪しさを感じ取り、
彼から逃げようとして、崖から真っ逆さまに落ちてしまう。
だが、青年がとっさに飛び降り、人間からドラゴンの姿となって…。

真の姿はドラゴンだが、人間になりたいと願う青年。
そんな彼に、最初は恐怖を覚え、孤島からの脱出を必死に試みるミラが、
徐々に青年と心を通わせ、彼に“夢”という意味のアルマンと名前を与えるなど、
2人が親密になっていく様子が丁寧に描かれてるな。

舞台が孤島に移ってからは、
青年=ドラゴンとミラの二人だけの話になるんだけど、
ミラを演じるアリョーナ・チェーホフの可憐にしてキュートな魅力と、
柔軟な演出センスでちっともダレることはない。

監督は、アメリカ映画界に進出し「ウォンテッド」などを撮った「ナイト・ウォッチ」の
ティムール・ベクマンベトフの作品に携わったインダル・ドジェンドゥバヴ。
タイの伝統的な影絵チックなもので英雄のドラゴン退治の様を見せたり、
どこか民話風なニュアンスを漂わせながら、ドラゴンや奇抜な孤島の景観など、
CG映像のレベルも高く、すんなりとファンジーの世界にいざなってくれるやん。
ロシアの民族衣装も美しいし、どこか牧歌的でロマンティックな音楽もグッド・グッドよ。

最初は、ドラゴンvs乙女のバトル・ムービーかと思っていたら、
「美女と野獣」チックなピュアなラブ・ストーリー。
女性に触れると、ドラゴンの性(さが)から逃れることができず、
愛しはじめたサラを襲い殺してしまいそうと悩むアルマン。
そんな彼を心から愛しく思うミラは、彼の気持ちを察し、
一人小舟に乗って孤島から離れていく。
そして、無事、国に戻ったミラは、再度イーゴリと結婚式をあげようとするが…。

人間は、愛する人には花を贈るのが普通とか、
アルマンがミラを喜ばせようと夜空に花火を打ち上げたり、
オッサンが見るには、少々こっつ恥ずかしいような場面もあるけど、
不思議に、すんなりとヒロインに感情移入してしまうし、
心地よいエンディングには、めっちゃ心が和んでしもたわぁ。

ミラ役のアリョーナさんは、
ロシア国内でも人気上昇中の女優だそうだけど、
見た目が可憐なのに少々勝ち気で、自分の運命を自分で切り開いていくヒロインを、
存在感たっぷりに演じ、現代感覚もあり、作品にちょいモダンな味わいをプラスしているかな。
だから、いにしえの民話風ファンタジーなのに、あまり古臭いって印象はないな。
ファンになってしもたわ。彼女の出演作、他にあるなら見たいやんかいさぁ。
ドラゴンの化身・アルマン役も、
ニューヨークで一流誌のモデル経験もあるマドヴェイ・ルィコヴってのも、
モダン風味に貢献してるやん。

ただ、ちょっと残念に思ったのが、
アルマンの孤島でのお友達、アライグマとネズミを掛け合わせたようなミニ・モンスターが、
添え物的で、主人公たちにあまり絡まず、
せっかく登場させたのにもったいないやんと思ったこと。
これがアメリカ映画、とくにディズニー映画なら、もう少し目立つ活躍をさせて、
物語に弾みをつけるところだけどね。

いずれにしろ、モンスターであるドラゴン系作品の異色ラブ・ファンタジーとしちゃ、
充分楽しめる作品であ~りました、ほんまに。

KANの歌じゃないけど、最後に愛勝つのよねぇ~。


インターフィルム 2016年9月2日リリース



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「クランプス 魔物の儀式」(15年・アメリカ) 伝説の魔物がクリスマスに子供たちを襲っちゃうダーク・ホラーファンタジーでおまんにやわ!

クランプス 魔物の儀式
もうすぐハロウィーンだけど、ハロウィーンを扱った映画に「ブライン・シンガーのトリック・オア・トリート」(08)って、DVDスルーながら良く出来た作品があって、僕のお気に入りの1本なんだけど、その作品の監督マイケル・ドハディの新作がこの「クランプス 魔物の儀式」。
なんでもアメリカじゃ初登場第2位を記録したヒット作らしいんだけど、「ブライアン・シンガーのトリック・オア・-」に続いて、今作もDVD&ブルーレイ・ソフトスルー。
ま、それはともかくドハディ作品ってことで、期待満々見たんよね。

でこれが、ドハディの前作同様、ユーモアとホラーを上手にブレンドしたダーク・ファンタジーに仕上がっていて、個人的にはなかなか満足できたやん。
少年が主人公ってこともあって、前作ほどのホラー色は薄いと思いきや、後半はホラー風味全開ってのもウレシカルカルよ!

クリスマスは、母サラの妹一家がやってきて一緒に過ごすのが恒例の少年マックスの家族。
でも、マックスは妹一家のいじわるな従姉弟(いとこ)たちとはちっともソリが合わない。
食事の席で、マックスがサンタへの願い事を書いた手紙を従姉弟に取られ、
みんなの前で読み上げられてバカにされたことから、怒りと失意で、手紙を破り捨ててしまった!
すると、翌日に豪雪が降り積もり、そのうえ停電し、家に閉じ込められた状態に…。
そして、姉のベスやいとこ達が次々と何かに襲われて姿を消していった…。

オープニングで、映画会社ユニバーサルや制作プロダクションのロゴが凍った状態で出てくるのが、
これからダーク・ファンタジーの始まりですって宣言しているみたいで、なんかムフフとさせられる。
そして続くクレジットタイトルのバックじゃ、クリスマス商戦で客が押しかけるデパート売り場の状況を、
親たちが商品を取り合ったり、混雑ぶりをちょい皮肉っぽく描写。

マイケル・ドハディ監督は、本作の脚本も書いてるけど、
マックスの父トムの母オミが普段は母国語のドイツ語(と思うんだけど)しかしゃべらなかったり、
平凡なファミリーとはどこか異質な匂いをちょこちょこ漂わせていて、
知らず知らずのうちにファンタジーの世界に誘い込んでいくようなタッチがなんか良い感じ。

マックスがサンタへの手紙を破り捨てたことで、
悪い子に罰を与えるという、ヨーロッパ中部の伝説の魔物が現れ襲ってくるってことなんだけど、
確かに、従姉弟たちはフテブテしくってイジワルで悪い子っぽいけど、
最初に襲われるのがマックスの姉ベスってのは、どうなんじゃろ?
ま、家族のことより彼氏に会うのを優先したってことはあるけどさぁ。

なんかクランプスの出現する理由が、ちょっと弱いって気もするけど、
それを補強する(?)のが、マックスの祖母オミの少女の頃の身の上話。
ここは、立体感のあるモノトーンのCGアニメで描かれ、ファンタジー色がより濃厚に。
ドハディは、元アニメーターらしいけど、その手腕をビンビンに発揮したみたい。

そして、クランプスの手下らしき人形の形のクッキーが、釘打ち機を連射したり、
ぬいぐるみのクマが凶暴な牙をむいたり、次々と家族に襲いかかってくる!

そんな魔物たちとマックスたちの攻防戦は、血こそ出ないけど、パンチが利いていて、
なかなかスリリングだし、ダークなのにポップなアクション・ホラーを見ているって感じ。
ちょっとジョー・ダンテ作品「グレムリン」を思い出したわさ。

最後に、クランプスがその姿を現すんだが、ほんとに不気味このうえない。
マックスもとうとうクランプスに捕まえられ、そして…。

ファミリー向けのホラー・ファンタジーなら、ラストはめでたしめでたしとなるところなんだが…。
ドハディさん、ニクイやんかいさぁ。

母親サラ役は、最近はママさん役ならお任せって気もするオーストラリア出身のトニ・コレット。
僕は、彼女が母国で主演した「ミュリエルの結婚」(94)が大好きなんだけど、
「リトル・ミス・サンシャイン」「ヘンリー・アンド・ザ・ファミリー」と、
どうも最近は、ママさん役で印象に残ることが多い女優さんみたい。
「シックス・センス」でも、ハーレイ・ジョエル・オスメントのママを演じていたし。
どこか普通の生活の匂いを感じさせるからかもね。

物語の肝となる祖母のオミに扮しているのは、
42年生まれのオーストリアのウィーン出身のアクトレス。
初めて見る女優さんだけど、ベテランらしい年季の入った演技で、抜群の存在感。
クランプスがヨーロッパ中部の伝説の魔物ってイメージに説得力を持たせるために、
ドハディ監督、わざわざ彼女に出演してもらったんじゃないかな。

マックス役は、「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」でジョン・ファブローの息子を
演じていた(と思うんだけど)エムジェイ・アンソニー。
主人公の割には、周りの大人たちの出番が多くて、ちょいかすみがちで、
たいして活躍もしないけど、出しゃばらず控えめに、そつなく役柄をこなしてるって感じかな。

本作は、ユニバーサル絶叫シリーズの1本としてリリースされたんだけど、
絶叫とはいかないけど、娯楽作としちゃ充分に楽しめる作品であ~りました、ほんまにね。

NBCユニバーサル 2016年10月5日レンタル&セル・リリース



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「ミクロ・アドベンチャー」(14年・オランダ) ”ピカピカ”の魔法でミクロになった一家の、微笑ましくて人なつっこい軽めの冒険ファンタジーやん!

ミクロ・アドベンチャー
海外の児童向けファンタスティック・ムービーって、劇場じゃあまり公開されなくなったけど、最近、レンタルショップで、その手の作品をよく目にするようになったな。
ユーザーの需要がどれほどあるのか分からないけど、親が子供に見せてあげようかな、なんて思ってレンタルしてもらえるんじゃない、ってな思惑がソフト会社にあるんかしらね。

このオランダ映画「ミクロ・アドベンチャー」も、そんな一本。
本国じゃ”子どもの本の女王”と呼ばれてる、国際アンデルセン賞受賞作家アニー・M・シュミットさんの世界的世界的ベストセラー小説「魔法をわすれたウィプララ」を実写映画化したものだけど、僕は、作家の名前も小説も、ちっとも知らなんだ。
日本でも、そこそこ有名なんだろうか?

ちょっと気になって見てみたんだけど、こじんまりとした丁寧な作りで、
そこそこハッピーな気分にさせちゃってくれる作品やったやん。

教師の父ブロムと、いつも小言ばっかり言う姉ネラブラと暮らしている男の子ヨハネス。
ある夜、ヨハネスは、台所で、手のひらに乗っちゃうほど小さな人間を見つけてびっくり!
ウィプララと名乗るその小人は、ブロム家の飼い猫フライに驚き、魔法”ピカピカ”をかけて、
銅像にしちゃったから、またまたビックリ。
でも、どこか人なつこくて陽気なウィプララに好意を持ったヨハネスは、
家族に内緒で彼の面倒をみることに。
ある日、家族で高級料理店に行ったとき、
ウィプララが、ヨハネス達に喜んでもらおうと”ピカピカ”を使ったことから、大きなトラブル発生!
警察沙汰になりそうになり、家族を救うために、ヨハネス達3人を”ピカピカ”でミクロ化しちゃった…。

小さくなって、無事、料理店から脱出はできたけど、
父ブロムが、すぐに元の大きさに戻してほしいと言ったら、
ウィプララは、魔法をかけることはできるけど、解くことはできないと知り、
ガックリクリクリ・クリックリ!
そして、ミクロになったファミリーの冒険が始まった…。

CGによる特撮が当たり前に昨今、
もちろんCGも使われているんだけど、どこか懐かしい手作り感のある特撮も使っていて、
映画に、温かみみたいなものを感じさせるのがいいなあ。

東洋系のフードショップで一夜を明かすんだけど、
店主のやんちゃな孫が持ってた、リモコンのミニカーをゲットして、
街中を家路へと疾走する場面なんて、微笑ましいチャチっぽさというか、
ワクワク感はあまりないんだけど、なんだかホッコリと楽しい気分にさせてくれるのね。

病院に入院中の女の子や医者がミクロな一家を助けるところも、
最初は、小さな彼らに驚きはするけど、すんなり、それを受け入れるのが、
おとぎ話っぽくて良い感じ。

王宮の屋根に建っている銅像アトラスの言葉によって、
ウィプララの気持ちに変化が起こり…。
実はウィプララには、ヨハネス達に言えない秘密があって…。

監督ティム・オリーフークさんは、クセのない演出で、穏やかなタッチで物語を運ぶけど、
生真面目なのか、ユーモラスな場面も、いまいち笑えないところはあるな。
でも、あくまで、お子様視点にポイントを置いて、
ヘンに説教臭くならないところは、個人的にはナイスやん。

いろいろトラブルに見舞われながらも、父ブロムが、
何があっても家族はいつも一緒でなくちゃと言うところも、
なんか家族の絆みたいなもんを、さらりと見せているの悪くない。

”ピカピカ”のせいで巨大な銅像になってしまった、ブロムの親友で詩人のアーサーと、
彼が恋焦がれている女性のエピソードも、ベタなんだけど、あったかいやん。

全く馴染みのない出演者だらけだど、
ウィプララ役ゲザ・ワイズは、若いころのジョン・トラボルタを剽軽(ひょうきん)にしたような顔立ちで、
表情豊かに、異世界の住人をうまく演じていたな。
ヨハネス役のサーシャ・マイラナスも、ちょっと気弱だけど、家族のために知恵を働かす少年を、
自然体で演じていて、物語にすんなりと馴染んでいる。
お父さんのブロムに扮したピーター・ポール・ミュラーは、オランダじゃベテランの俳優みたい。
妻を失い、子供たちが一番大事と口にはしないけど、いつも思ってる心優しいパパを、
これまた出しゃばることなく演じてる。

ところで、この作品を見ていて、
父親の発明した物体縮小装置のせいで子供たちがミクロ化してしまう
ディズニーのSFコメディ映画「ミクロキッズ」を思い出したけど、
この作品でも、父親が子供を愛しく思う心情がさりげなく描かれていて、
ちょいジーンとしてしもた事、思い出してしまったわ。
見直してみようかな。

アルバトロス 2016年2月3日リリース



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「ゲット・サンタ! 聖なる夜の脱獄大作戦」(14年・イギリス・アメリカ) 不審者サンタクロースが、刑務所から脱獄しちゃう、ほっこり優しいユーモラスなファンタジーやん!

ゲット・サンタ! 聖なる夜の脱獄大作戦
巨匠リドリー・スコットが送る ジングル・ファンタジー・アドベンチャー」ってジャケットのコピーにひかれてレンタルして見たのが、この「ゲット・サンタ!…」。

有名監督が製作しているからって、出来がいい時もあればワルい時もあるし、本作は”TSUTAYAだけ”で借りることができるんだけど、それさえ、”TSUTAYAだけ”作品借りて、ガックリクリクリ・クリックリしたこと結構あったし、眉に唾つけて見てみることにしたんよね。

で、見てみると、意外とオモシロかったやんかいさぁ。
ほんわかユーモラスで、ちょっぴりファンタスティック、
なんだか、ほっこりと優しい気持ちにさせてくれるんよ。

舞台は現代のロンドン。
クリスマスの2日前、逃がし屋稼業のスティーブは刑期を終えて出所した。
そんな彼に、離婚した妻アリソンと暮らす愛する息子トムから電話がかかってきた。
「家のガレージにサンタさんがいて、困っているから助けてあげてほしい」と。
なんでも、サンタが乗った新しいソリが電線に引っかかり、
地面に落ちて故障し、トナカイたちも逃げ出してしまったんだと。
だが、駆けつけたスティーブは、サンタが本物だとは信じれず、追い払ってしまった。
町をさまよったサンタは、犬猫保護施設でトナカイたちを見つけた。
ところが、逃がそうとしたところを見つかり、不審者扱いとなって刑務所に入れられてしまった。
翌日、そのことを知ったトムは、父スティーブを無理やり説得して、
刑務所のサンタに面会に行くことに…。

イギリスのベテラン俳優ジム・ブロードベント扮するサンタクロースが、なんともいい味を出してるな。
初めての刑務所生活に、ちょいビビッっているのか、
囚人のひとり、ステーブの仲間でもあったバーバーに「刑務所で生き抜く方法」を教えてもらったり、
なんかお茶目っぽくて、とっても親しみを感じさせてしまうんよ。
所内でもクリスマスは祝うらしく、サンタも準備を手伝うハメになるんだけど、
見事な切り紙細工を披露したり、木のオモチャを鮮やかに彩色したり、囚人たちに感心されまくり。
でもって、囚人一人一人の子供のころのクリスマスにまつわる切ない話をし始めちゃう。
本物のサンタだけに、彼らが子供だった時のことを、ちゃんと覚えているんだ。
それを聞いて、なんだかジーンと胸に熱いものがこみ上げてくる囚人たち。
見ていて、僕も、囚人たち同様に、胸にジーンときてしもたやん。

ジム・ブロードベントと言えば、「ハリー・ポッター」シリーズで、
ホグワーツ魔法魔術学校の、闇の魔術に対する防衛術を教えるホラス教授に扮していたけど、
囚人で、サンタに何かと食って掛かる小生意気な小人・サリー役のワーウィック・デイヴィスは、
ホグワーツ学校の、ゴブリンの血をひくフィリウス教授に扮していた俳優さん。
ハリー・ポッターの教授二人が共演しているの、なんだかムフフッとさせられたやん。
ラストじゃ、二人仲良く…。

余談だけど、ワーウィックは、映画「スター・ウォーズ」に登場するイウォーク族のウィケット役が
映画デビューらしく、12月公開の「スター・ウォーズ」新作にも、登場するとかしないとか。

いつしかサンタが本物のサンタだと信じはじめたスティーブは、
息子の信頼を裏切らないためにと、トムと一緒にサンタ救出に乗り出す。
そして、サンタの本を頼りに、異次元世界・エルフの町に行き、
エルフたちの協力を得て、古いソリに乗って、夜空を刑務所へと飛んでいく…。

エルフの町から持参したカバンには、
どの扉でも開けることができる魔法のカギとか、トナカイのフン発射銃とか、
秘密兵器(?)がいろいろ入っていてるのが、なんだか楽しい。
さすが、秘密兵器がばんばか登場する007ジェームズ・ボンドを生んだ国やん。

監督・脚本のクリストファー・スミスは、イギリス監督で、
「ラン・ローラ・ラン」のフランカ・ポテンテ主演のホラー「0:34 レイジ 34 フン」(04)
ぐらいしか記憶にないんだけど、テンポのいい展開で、ユーモアをまぶしながら、
現実世界にさらりとファンタジック要素を絡ませ、ラストまでなめらかに見せきってくれてるな。

カエルがペットの冷酷チックな、スティーブのデブ女保護観察官や、
刑務所の強面黒人囚人など、登場キャラそれぞれに個性的で、
物語に膨らみをもたらせているのもベリー・ナイス。

スティーブが、懐かしい玩具ルービックキューブをいまだに持っていて遊ぶんだけど、
そのアイテムの使い方もうまいやん。

スティーブ役レイフ・スポールは、
これまた「ハリー・ポッター」シリーズに出ていたデブ男ティモシー・スポールの息子だけど、
父親と違ってシュッとした体型で、くせのない顔立ちの男優さん。
リドリー・スコットの「プロメテウス」にも出ていたみたいだけど、あまり印象には残っていないな。
いまいち強烈な個性に乏しい人だが、どこか頼りなさそうなのに、
踏ん張るときは踏ん張っちゃうパパ役を、ナチュラルに演じてる。

エンディングが、ちょっとアイマイというか、中途半端な気もしたけど、
そこんところは、イギリス映画っぽい(?)かなとも思ってしまうな。

ところで、気になったセリフ
「大人は子供が望むほど大人じゃない。子供から愛を学ぶんだ」
僕に子供はいないけど、なんだか、ちょっぴり深みがある言葉って気がしたな。

カルチュア・パブリッシャーズ 2015年11月11日リリース



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プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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