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「ブルース・ウィリスの逆襲」(87年・アメリカ)

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ブルース・ウィリスは、今じゃ映画出演いっぽんやりのようだけど、若い頃は歌手としても活躍し、アルバムを3~4枚出しているし、31歳の時にリリースした「リスペクト・ユアセルフ」は、全米シングルチャート5位を獲得している。

この「ブルース・ウィリスの逆襲」は、ヒット作「ダイ・ハード」(88年)の前年にTVスペシャル番組として作られたようで、全米で高視聴率をとったTVシリーズ「ブルームーン探偵社」の主役で一躍トップスターになった頃だと思う。
おそらく、「ダイ・ハード」が日本でもヒットしなけりゃ発売なんてされなかったであろう作品で、ご丁寧に副題に「ダイ・ハードマンは謎の大物ミュージシャン」なんて付いている。

原題は「The Return of Bruno」。Bruno(ブルーノ)って名は、ブルースがまだ売れない頃、アルバイト先で付けられたあだ名だそうだ。
そんな架空のミュージシャン、ブルーノを主人公とした、なかなか面白いフェイク・ドキュメンタリー。

実はアメリカ音楽史に残る野外フェスティバル・ウッドストックの仕掛け人だったとか、ビートルズの結成は彼がきっかけだったとか、ブルーノのアドバイスのおかげでキッスは大成功したとか、関係者のインタビューとしてホラ話が次々飛び出すんだけど、インタビューを受けるのが、本物のジョーン・バエズ、リンゴ・スター、エルトン・ジョン、キッス、フィル・コリンズ、テンプテーションズ、クロスビー・スティルス&ナッシュ、ビーチボーイズ、ビージーズとメッチャ豪華な面々。
まじめな顔で、淡々とブルーノのおかげで今の自分があるなんてさらりと言ってのけてる。
そして、熱烈なブルーノ・ファンとして、ブルーノ・グッズ収集家マイケル・J・フォックスまで登場してしまうのよ。

インタビューの間に、ブルーノの音楽遍歴が映し出されるんだけど、オカッパヘアのヤング・ポップスに始まり、長髪姿のロック、フラワーチルドレン風衣装のサイケデリック・ミュージック、白いスーツで決めてテンプテーションズ共演のソウル、ディスコ、そしてオペラ歌手にまでなってしまうんだ。
ウッドストック出演場面じゃ、映画と同様にマルチ画面を使ったり、曲ごとに当時の雰囲気を巧妙に再現する懲りようだ。
そして、現在(87年当時)のブルーノ=ブルース・ウィリスのライブシーンとつながるんだけど、とにかく前半30分のフェイク・ドキュメンタリーが傑作だ。何度見ても笑ってしまえる。

後半のライブシーンじゃ、お得意のハーモニカ演奏を披露。ノリノリの歌声で嬉しそうにシャウトしまくり、歌手ブルース・ウィリス全開でおまんにやわ。

この作品、DVDは出ておらずビデオのみ。それも発売元が今はなきアポロン音楽工業ってところ。

僕は今、集めたビデオをビデオキャプチャーを使ってパソコンに取り込み、DVD化作業をしていて、これももちろんDVD化。
ビデオ全盛の頃にリリースされた劇場公開作はもちろん劇場未公開作品で、おそらくDVDリリースは望めないだろうなと思う作品は、DVD化して残しておかなくっちゃね。
ビデオテープは何度も見ると摩耗して画質が落ちてしまうし。それにビデオ自体、数年後にはレコード盤同様なくなる可能性があるようだし。

音楽系の作品と言えば、「フレンチ・コネクション」のウィリアム・フリードキンの映画監督デビュー作(らしい)「ソニーとシェールのグッド・タイムス」(67年)のビデオを持っている。
「月の輝く夜に」で88年にアカデミー主演女優賞をとったシェールをウリに、クラウンレコードから発売されたものだけど、ターザンもの、西部劇、私立探偵ものの三種の活劇が楽しめる(?)珍作。
しばらく見ていなかったけど、見直してみようかな。そのうちレビューを書きます。

ところで、架空のミュージシャンを描いた映画で、最近面白かったのが劇場未公開の「ウォーク・ハード ロックの階段」(07年・ソニーピクチャーズ)。
僕のお気に入り男優ジョン・C・ライリーが、伝説のロック・スターを、見事な歌声で演じるコミカルで、ちょいシニカルな佳作でおます。音楽好きなら要チェックね。テーマ曲も、胸にぐっとくる佳曲だし。

テーマ : TVムービー
ジャンル : 映画

「夢の中の恐怖」(45年・イギリス)

夢の中の恐怖

怪奇映画のオムニバスものと言って思い浮かぶのが、エドガー・アラン・ポー原作の「世にも怪奇な物語」(67年)。
フェリーニ、ルイ・マル、それにロジェ・ヴァデムが監督し、出演もジェーン・フォンダ、アラン・ドロン、ブリジット・バルドー、テレンス・スタンプ他豪華キャスティングだった。
3話の中で、フェリーニの「悪魔の首飾り」が、作家性バリバリの凝った映像で評価されているみたいだけど、個人的にはルイ・マルの「影を殺した男」が、一番怪奇ムードにあふれていて、ちょいB級の匂いもするし好きだ。

本作「夢の中の恐怖」は、60年以上前に作られたオムニバス・ホラーで、このてのジャンルの元祖とか言われているらしい。

屋敷のリフォームを依頼された男が、訪れた屋敷の人間達が自分の悪夢に出てきた人物と同じだったので驚き、少々おののいてしまう。そして悪夢のことを彼らに話をすると興味を持たれ、そういえばこんな不思議な出来事があったと、屋敷の人間達がそれぞれ自分の奇妙な体験を話していく。

5つのエピソードが描かれるが、古い作品ってこともあるけど、今見ると話がなんともオーソドックスで怖さはいまいち。ゴルフ好きの二人の男の話など、ユーモラスで、ラストのオチにケラケラ笑ってしまった。
一番、怪奇ムードを醸し出しているのが、腹話術師と人形のエピソードかな。ゆがんだ魂を宿す人形が腹話術師を操っているのか、腹話術師が二重人格者なのか、明確には描かないところが、なんか謎めいていて、印象に残ってしまう。サイコ・スリラーの走り的エピソードかもよ。

オムニバス映画の場合、映画をどう締めくくるかってのが大事な要素だけど、これはなかなか巧妙で、オープニングともリンクし、なるほどそうなるのね、と納得させられる。

モノクロ作品だけど、陰影に富んだ深みある映像が随所に出てくるし、ついつい最後まで見せられてしまう。
数人の監督が参加しているようで、「ワンダとダイヤと優しい奴ら」のチャールズ・クライトンもどのエピソードか判らないが撮っている。ユーモラスな作風の人だから、ゴルフのエピソードかしらね。

ところで、この作品、ユニバーサルの1500円シリーズでリリースされているんだが、字幕が直訳っぽいし、字幕の出る秒数が恐ろしく早いので、時々、停止にして読まなきゃいけない時もあるくらい。
どこかの映画ホームページで、ユニバーサル1500円シリーズの字幕のひどさに怒っている記事を読んだことがあるけど、ほんまに、いくら廉価だからって言っても、映画鑑賞の妨げにならないようにして欲しいもんですわ。

テーマ : 日本未公開作品
ジャンル : 映画

プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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