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「フライング・コップ」(82年・アメリカ) とことんナンスンスなポリス・コメディ!

フライング・コップ

オバカ・コメディ映画「裸の銃を持つ男」シリーズ(88・91・94年)の元となったテレビ番組が、
この「フライング・コップ」だ。
めでたく日本でもDVD発売となり、レンタルもOKなんで、ウレシカルカルやんかいさ~。

僕は、かなり前にビデオ・リリースされたのを中古(2本で1000円)で手に入れ、
そのナンセンス極まりないギャグの連発にゲラゲラリ~ンだった。
年に一度は、デッキに入れ、笑いまくりながら見ておりましたわさ。
アメリカ製ナンセンス・テレビ・コメディとしちゃ、最高の番組じゃなかろうか。

ま、それが画質アップで、主演のレスリー・ニールセンもインタビューまで付いてるんだから、
たまらないったら、ありゃしない。

原題は「POLLICE SQUAD!」だけど、
番組の製作総指揮をしているジム・アブラハム、デビッド&ジェリー・ズッカーらが
制作・監督した「フライングハイ」(80)をもじって、こんな日本タイトルを付けたんだろう。

1話25分で、全6話しか作られなかったんだけど、その理由は、ニールセンのインタビューによると、
「テレビは、あまり集中して見ない人が多いから、
25分の中に、映像の端々に至るまで、てんこ盛りギャグを詰め込んだこの作品は、
集中して画面を見ることを要求してしまい、そのおかげ視聴率がふるわず、6話で打ちきりとなってしまったんだ。
映画館なら、観客は画面に集中して見るので、その心配もなかったんだがね。
それで、私は、これの劇場版を作ろうと、製作者達に言ったんだ」
そして、6年後に、多少設定は変えつつも劇場版が作られ、ヒットしたってわけ。

毎回オープニングにゲストスターが登場するんだけど、
それが、死体の役だったり、出たと思ったらすぐ殺されたり、
数秒か長くても30秒ぐらいしか映らない、なんとも可哀相な扱い。
なにがゲストスターやねんと怒りそうなもんだがな~。
「スター・トレック」のカーク艦長ことウイリアム・シャトナーも、
出たと思ったら、あっさり毒殺されとったわさ~。

もう1人、オープニングには、毎回エイブラハム・リンカーンが登場して、
銃をぶっ放すんだけど、これの意味がいまいいちわからなかった。
アメリカ人なら、すぐにピンとくる、有名な逸話を茶化したギャグなんだろうか。

事件捜査が行き詰まると、
フランクは、靴磨きの情報屋ジョニーのところに行き、情報を手に入れるんだけど、
このジョニーってのが博識というか、めっちゃ物知りというか、
フランクの去った後、野球監督、手術を前にした医者など、ちょい悩みを抱えた人物が現れて、
その都度、ジョニーが的確なアドバイスをするってのも笑わしよるやないの。

いちおう、事件発生、主人公のモノローグ、捜査開始、犯人逮捕、めでたしめでたしでストップモーションと
構成は、刑事ドラマによくある形の展開となっているんだけど、
その中に、どれだけアホなことができるかってのに、精力を費やしまくっているんよね。
ほんまに、細部に至るまでギャグをぶちこんでいるから、
1回見ただけじゃ気付かない箇所もいっぱい。
だから、僕も、ビデオで何度か見ていたけど、あっ、こんなところにもギャグが!
と何度目かでやっと気付いたことも、しばしばあった。

この手の作品って、あんまりギャグの中身を話すのは御法度だと思うから話さないけど、
ナンセンスなお笑いが好きな人なら、絶対ハマること請け合いのテレビドラマでおまんにやわ。

今回、DVDで見直してみて感じたのは、意外にギャグが古びていなかったってこと。
よくあるヒット映画のパロディの羅列ってものじゃなく、
純粋に、とことんナンセンスなギャグのみでつっぱしてるからだろうか。

僕が一番好きなギャグは、エンディングの疑似ストップモーション。
当時、アメリカのテレビドラマは、ストップモーションで終わることが多かったそうで、
それを、ニールセンたちが動きを止めてストップモーションのように見せてるだけっていう、
アホな形で再現しているんだ。
カップにコーヒーを注いでいるところで静止したら、熱いコーヒーがぼとぼとこぼれたり、
署員みんなが静止しているところに刑事がひょっこり現れて、あわてて静止ポーズとったり、
毎回、バラエティに富んだ疑似ストップモーションを見せてくれるんだけど、
何度見てもゲラゲラ笑ってしまうわさ。

アミューズ ソフトエンタテインメント 2010年4月23日リリース



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テーマ : テレビ ドラマシリーズ
ジャンル : 映画

「ホフマン物語」(52年・イギリス) ロメロを映画製作に導いたクラシカル音楽ムービー

ホフマン物語

40~60年代に作られた、今じゃクラシック・ムービーと呼ばれる映画群。
僕は、劇場未公開の新作を追いかけてるのが好きだけど、
そんなクラシック映画を見るのも好きだ。

クラシック映画と言っても、まだ見たこともない作品がいっぱいあるし、
自分にとっちゃ、初めて見る作品は、
制作年が新しいか古いかの違いだけで、
古くっても、新鮮な感動を覚え、映画的陶酔感みたいなもんに酔わされることがある。
ただただ古くさいだけの作品もあるけど。

この「ホフマン物語」は、ずっと昔、中学生の頃かな、
多分NHK教育テレビだったと思うんだけど、そこで初めて見て、
どこか幻想的で、こってりとした映像美に魅入られた覚えがある。
だから初めて見る作品じゃないんだけど、
もう一度見たい作品ではあった。

7~8年ほど前、紀伊國屋書店から本作のDVDが出ると知り、
また見てみたいな~と思ったんだけど、
紀伊国屋書店リリース作品って販売のみでレンタルされないし、
買うには5000円は高いし、見られへんな~と諦めていたら、
主にクラシック洋画専門にリリースしているジュネス企画から、
今年再び発売され、宅配レンタルTSUTAYA DISCASでレンタルできると判った。

それでやっと何十年ぶりかで、ブラウン管で再見できたのであ~ります。

昔、運動会の駆けっこ競技などで良く流れた曲「天国と地獄」で知られる
フランスの作曲家オッヘンバッハのオペレッタの遺作の映画化で、
原作じゃヒロインは、オペラ歌手だったのをバレリーナに変更し、
バレエ・シーンを大幅に増やして、映画的に動的要素をプラス。

詩人のホフマンが、少女の人形に恋したり、
悪魔に操られる娼婦によって自分の影が奪われるなど、
なんともファンタジックな3つの物語で構成されているんだけど、
画面合成やマルチ画面など、映画ならではの映像テクニックを駆使していて、
幻惑的で、なんとも魅惑的な映像世界に、またまたシビれさせてくれよりましたわさ。
「ホフマンの舟歌」の旋律にもうっとりよ。

マスター・オブ・ホラーなんて呼ばれている
「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」のジョージ・・ロメロは、
この「ホフマン物語」を子供頃に見て深い感銘を受け、
映画製作を志したって、意外なエピソードがある。
ロメロも、アーティスティックな幻想的映像世界に魅了されてしまったんだろうね。
彼の作るゾンビものとは、えらい違いがあるように思えるけど、
非現実世界を描いているって点では、「ホフマン物語」と共通する部分があるのかもしれないな。

60年近く前の作品なのに、今でも不思議に古くささは感じない。
モイラ・シアラーの、もう見事としか言いようのない、素晴らしいバレエ。
体がコンニャクみたいにメッチャ柔軟で、アクロバティックとも言える踊りに、
ほんま、見とれてしまうんよ。
衣装や美術セットも、ほんまに丁寧に作り込まれていて、幻想世界の構築に抜かりないし。

ちょい、アンダーグラウンドムービーの奇才、ケネス・アンガーの「快楽殿の創造」(54)じみた、
とろけるような退廃的映像ってのも、かいま見れる部分もある。

出演は、シアラー始め、本物のバレエダンサーやオペラ歌手で固められていて、
ダンスも歌声も、めっちゃ本格的なんだけど、
ただ、ホフマンに扮するロバート・ラウンズヴィルは、顔が街の電気屋のオッサンみたいな、
舞台なら濃いメークで何とかなっても、映画となると、どうも地味というか色気がないというか、
ちょい物語世界とはそぐわないような気がしないでもないわな。
3つの話すべてに登場し、それぞれのヒロインを裏で操ったり、
死に至らしめたりする男に扮したダンサー、ロバート・ヘルプマンは、
悪魔的なダークなニュアンスを漂わせ、存在感たっぷりだし、彼の方が印象的だ。

監督は、これまたファンタジー系の名作「天国への階段」(46年)の
マイケル・パウエル&エメリック・プレスバーガー。
「天国への階段」じゃ、天国をモノクロ、地上世界をカラーで描いていて、
当時としちゃ、なかなか斬新な撮影手法だ。
鉄格子を幽霊となった主人公が通り抜けるシーンがあるんだけど、
これが60年前の作品とは思えない見事なトリック撮影で、
初めて見た時はビックリしてしまった。
撮影は、名カメラマン、ジャック・カーディフ。
アイ・ヴィー・シーから発売されたDVDじゃ、
公開当時のテクニカラーを再現するデジタル・マスターなんで、
とっても鮮やか、ビューティフル・フルフル・フルモンティよ!
この作品、日本橋のDVDショップで、アウトレット商品として1000円で手に入れた。

ところで、なにかの雑誌を読んだところ、
クラシック洋画というのは、どうしてもお客の需要が少ないらしく、
ソフト会社も、そんなに力を入れてリリースするってことはなく、
レンタル店でも、クラシック・コーナーはあるにはあるけど、申し訳程度がほとんど。
フォックスなど、クラシック映画リリースに頑張ってる会社もあるけど、
販売のみでレンタルが少ないのがね~。
貧乏人のために、いっぱいレンタル化して欲しいやんかいさ~。

ま、お客はどうしても新作に飛びつくし、わからないでもないけど、
個人的には、クラシック作品のリリースの充実も望みたいところでおまんにやわ。

「ホフマン物語」 ジュネス企画 2010年3月25日リリース



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テーマ : お気に入り映画
ジャンル : 映画

「マインド・ゲート 監禁少女のSOS」(02年・イギリス) 催眠療法士が、難事件を解決するぜぃ!

マインド・ゲーム 監禁少女のSOS

精神療法のひとつに、催眠療法ってのがあるらしい。
で、その治療を専門に行う人間を催眠療法士と呼ぶらしい。
日本にも、日本催眠医学心理学会ってのがあって、「催眠技能士」の認定を受けることが出来るんですと。
しかし『催眠技能士』って言葉、なんか堅苦しい気もするし、エンジニアっぽいな。
『催眠療法士』って言葉のほうが、スピリチュアルな匂いがあって良いと思うんだけど。

ま、それはともかく、そんな催眠療法士が、女刑事と共に連続少女誘拐殺人事件に挑む、
ちょいオカルト風味のイギリス産サスペンスがこの「マインド・ゲート 監禁少女のSOS」。

ある苦い出来事がもとで、家族と共にアメリカからイギリスにやってきた催眠療法士マイケルは、
禁煙療法に訪れた女刑事ジャネットの治療中に、
彼女の意識の中に、川に浮かぶ少女の死体を見てしまう。
実は彼は、相手の意識内に入り込むことが出来る特殊能力を持っていたのだ。
その能力に気付いたジャネットは、連続少女誘拐殺人事件で、
唯一犯人から逃げ出したが、精神的ショックで口を閉ざしてしまった少女の意識に入り込み、
犯人の手がかりをつかんで欲しいと彼に依頼する。
マイケルは、渋々要請を受け入れ、少女のもとにおもむくが…。

女刑事ジャネットってのが、とても勝ち気で、
彼女が、署内で、催眠療法士に協力を頼んだと報告すると、頭の固い上司達からコバカにされてしまい、
「未だに未解決のままじゃないですか!協力を頼んで何が悪いんですか!」と
感情むき出しで、くってかかるところがなんか共感させられたな。
彼女としちゃ、真摯に犯人探しに努力しているに、それを認めようともせず、
彼女の提案を、はなから却下するバカな上司。
そういう人間って、どこの世界にもいるもんだ。
あまりの悔しさに、ジャネットは涙まで流してしまう。
扮するシャーリー・ヘンダーソン、以前、何かの映画で見たなあ、何だたっかな…。
そうだ、「ダブリン上等」(03)のヒゲ女やんかいさ~!
派手さはないし、そんなに美人ってわけでもないけど、どこか親しみやすさを感じさせる女優さんだ。

ストーリーは、マイケルが時折、異様な雰囲気の老人が自分の意識内に現れるところから、
徐々に、オカルト的いろあいが強まり、
やがて、数百年前に奇妙な理論を唱えた老学者の研究テーマと、
今回の事件が深い関わりがあることがわかってくる。

オカルト風マークがついた教会を地図上でつなぐと、ある形になったり、
邪悪な犯人の犯行は、実はずっと以前から…とか、あんまり書くとネタばれになるので書けないけど、
オープニング・タイトルのバックの映像が、実はキモだったみたいでおます。

それなりに意外な犯人像、ありがちと言えばありがちだけど意外なオチ、
カチッとした撮影、展開もまずまずで、僕としちゃ、そこそこ楽しめたかなって劇場未公開作品でありました。

マイケルの特殊能力が、そんなに発揮されていないような気がしたり、
少女があんなに簡単にも…ってな、ちょいご都合主義的な箇所があるのが、
物足りないところかな。
脚本が、ちょっと弱いんだ。

主人公の妻役で、
「宇宙戦争」でトム・クルーズの妻を演じていたミランダ・オットーが顔を出しているけど、
思ったほど重要な役柄でもなかったのが、なんかもったいないなあ。
マイケル役は、「ER緊急救命室」(第6~」14シーズン)に出ているゴラン・ヴィニック。
知的な雰囲気はあるけど、どこか地味な印象で、主役をはるには少々華に欠けるというか。
どうしても、シャーリー・ヘンダーソンの方が、強い印象を残してしまうな。

監督は、99年TV版「アリス・イン・ワンダーランド」のニック・ウィリング。
なんでも制作費約24億円のSFX満載のファンタジーで、これは良くできた作品だった。
他に、「オズの魔法使い」をリイマジネーションしたTV作品「アウター・ゾーン」(07)や、
『アルゴ探検隊の冒険』のリメイク・テレビ版「アルゴノーツ 伝説の冒険者たち」(00)を撮ってるし、
手堅くクセのない演出を心がけてる節がある監督だけど、どうもテレビ用作品を主に撮っている人みたい。

ところで、彼の劇場未公開作「大人のための残酷童話/妖精写真」(97)が素晴らしいって、
どこかのブログで読んだんだけど、ちょっと見てみたい気もするな。
ビデオはとっくに廃盤で、DVDがでる見込みもメチャ薄だけに、はかない望みかもね~。

タキ・コーポレーション 2010年4月2日リリース



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テーマ : 日本未公開作品
ジャンル : 映画

プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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