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「デート&ナイト」(10年・アメリカ) 中年夫婦が事件に巻き込まれちゃって、しっちゃかめっちゃかよ!

デート&ナイト

レンタルで「ぼくのエリ 200歳の少女」を見たけど、
この結末って、カトリーヌ・ドヌーブとデヴィッド・ボーイ共演の「ハンガー」(83)のジュブナイル版みたいなニュアンスやなって思ってしまったわ。
作品のタッチは全く違うけど。
「ハンガー」はエロティックでスタイリッシュ、モダンなゴシック・ホラーだったけど、「ぼくのエリ」は、主人公が少年だけに、ピュアで初々しく、リリカルで切なげなホラーだった。
でも、主人公二人の関係が、なんとはなしに似ているのよね。

ま、それはともかく、この「デート&ナイト」。
原題が「DATE NIGHT」だけど、トム・クルーズの「ナイト&デイ」を軽めにモジっちゃってるわさ。
この作品、なんでも全米初登場2位だそうで、8週連続TOP10入りの大ヒット作なんですと。
でもね、いくらアメリカの大ヒット作とはいえ、コメディ系は、日本じゃご多分に漏れず、あたりきしゃりきのDVDスルー。全く見れないよりはマシだけど。

ニューヨーク郊外に住む、フィルとクレアの共稼ぎの中年夫婦。
時折、子供達をベビーシッターに任せて、夜、二人だけで食事なんかに出かけている。
(これを映画の原題でもある「デート・ナイト」と呼ぶらしい)
ある夜、ちょい倦怠期にさしかかっている二人は、ちょい刺激がほしかったのか、
思い切ってニューヨークの超人気レストランに行くことにする。
でも、予約なしじゃ当然、席は取れずガックリクリクリ・クリックリ。
だが、たまたま現れない予約客がいて、その客の名をなのって、ちゃっかり席を確保。
ところが、突然、謎の二人組の男が現れ、「ブツを返しやがれ」と銃を突きつけてきたから、さあ大変!
どうも予約した客と勘違いされているらしいけど、今さら弁解しても後の祭り。
どぼどぼ、マフィアまで絡んでくる大事件に巻き込まれていくのであ~りました。

平凡な人間が、ふとした弾みで犯罪にまきこまれてしまうって展開は、ありがちと言えばありがち。
どう新鮮味を出すかってところだけど、
主人公夫婦が倦怠期にさしかかっていて、事件に巻き込まれることによって、互いの愛を再確認し、
ラブラブな関係を取り戻すって展開にしているのが新機軸、でもないか。

主演は、スティーヴ・カレルとティナ・フェイ。
ティナ・フェィは、確か、以前に紹介した「ウソから始まる恋と仕事の成功術」に
チョロッと出ていた女優さんだけど、
ごく普通の仕事を持つ主婦ってのを、オーバーアクトにもならず、と言って地味にもならず、
いい案配でもってコミカルに演じていて、なかなかナイスなアクターやなと思ってしまったわ。
なんでも彼女、TV界の内幕を描いたテレビ・シリーズ「30ROCK」の好演で、
エミー賞の主演女優賞を受賞したんやと。ゴールデングローブ賞なんかも貰ってるみたい。
彼女主演の劇場未公開DVDスルーの「ベイビーママ」、今度見てみようかな。

スティーブ・カレルって俳優は、動きや表情がそんなにオーバーにならず、
微妙なニュアンスみたいなもんで笑いを生むってところがあると思うんだけど、
カレルとフェイの夫婦演技って、どちらかが目立とうと前にしゃしゃり出ることもなく、
とてもバランスがよくて、ちょいほのぼのとした、
ライトなコミカルさみたいなのが画面に滲み出てくるって気がするな。

本作、脇の俳優が何気に豪華。
二人を助ける、元警備のエキスパート、ホルブルックに「ブギーナイツ」のマーク・ウォールバーグ。
不動産屋で働くフェィの客で、一緒に家を探したことがあるんだけど、
ウォールバーグは、終始上半身裸で、マッチョボディを見せつけまくりよる。
怪しい予約客に、「スパーダーマン」シリーズのジェームズ・フランコ。
美形なのに、小汚い髭面のイカレたチンピラをノリノリで演じてる。
店に予約するとき、トリプルホーンと名乗っていて、
理由は、「氷の微笑」でM・ダグラスとエロいセックス・シーンを演じた
ジーン・トリプルホーンのファンだったからっての、ニヤリとさせられたわわ。
ちょいマニアックぽくてさ。

他に、「シャッターアイランド」のマーク・ラファロ、
そしてマフィアのボスに「グッドフェローズ」のあの人まで出ているんよね。

監督は、「ナイトミュージアム」のショーン・レヴィ。
コミカルな要素と、そこそこ派手なカーチェイスなどのアクション要素を織り交ぜ、
ソツのない演出で、テンポよく物語を展開していて、90分弱で上手にまとめあげてる。
脚本は、ジョシュ・クラウスナー。
ジュリエット・ルイス主演のサスペンスの佳作「4th(フォースフロア)」(99)の監督で、
「シュレック フォーエバー」の脚本なんてのも担当している人だけど、
「デート&ナイト」は、彼の脚本の力によるところが大きいんではって気がするな。
クレアが主婦達と読書会を開く話があって、そこでカレルも参加させられ、
「鳥のように自由に」って本を読むんだけど、
それがマフィア達に反撃する伏線になっているってところもグーでおます。
「すてきな片思い」や「エンド・オブ・デイズ」って映画名が、セリフの端々に出てきたりするセンス、
なんか、映画マニアの心をくすぐるやないの。
また、フィル達がレストランで食事をする時、
周囲の二人連れの客の関係を推理しあうってエピソードも、微笑ましいやん。

とにかく本作品、すごくオモシロイとはいえないけど、見ている間は楽しめるし、
ティナ・フェィって女優さんを知れたってことで、僕にとっちゃ、充分満足できた映画かな。

フォックス 2011年2月4日リリース



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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

「国家の密謀」(09年・フランス) 勝ち気でタフな女刑事ノラにグッと来ちゃいましたわさ!

国家の密謀

ぎっくり腰をわずらってしまった。
コタツで横になってDVDで映画を見ていて、
見終わって、さあ起きあがろうとした時、
腰に鋭い痛みが走り、全く起きあがれなかったのよ。
整骨医で治療してもらって、今は普段通りの生活ができるようになったけど、最初の頃は、前屈みができないから靴下をはくのにも一苦労でおましたわ。
しかし、歳をとると、いろいろ体に故障がでてくるもんや、ほんまに。
ってことで、更新がちょい遅れてしまいました。

今回、紹介するのは、フレンチ・ポリティカル・スリラー「国家の密謀」。
監督は、エリック・ヴァレット。
彼が監督した作品に、異色の密室ホラー「マレフィク 呪われた監獄」(03)ってのがあり、古い牢獄に収監された4人の囚人が、壁から魔術の呪文が書かれた日記帳をみつけたことから恐ろしい目に遭うって話だけど、風変わりなオモシロサがあって気に入っていたんだ。
彼、「着信あり」のリメイク版「ワン・ミス・コール」(07)でハリウッド進出を果たしたけど、あんまり良い評判を聞かないので、「ワン・ミス-」は見逃しちゃってる。
アメリカでもヒットしなかったのか、フランス本国で、しこしこ映画を撮り続けてるみたい。

物語は、アフリカ・コンゴへの武器を積んだ飛行機が爆破されるところから始まる。
その武器は、フランス政府の大統領顧問ボルナンが、秘密裏にコンゴの政府反乱軍へ送ったものだったが、
何者かが、その情報をコンゴ政府に伝えていたらしい。
国家による武器密輸が発覚すれば、現大統領は窮地に立たされてしまう。
ボルナンの愛人マドが取り仕切っている、要人たちに悦楽を提供する組織のコールガールのひとりが、
情報を手に入れ、愛人のカメラマンと共に金にしようとしていたと知り、
ボルナンは、元情報局員フェルナンデスを使って、情報元を探らせる。
だが、フェルナンデスは、コールガールから話を聞く前に彼女を誤って殺してしまい、
ボルナンに知られたらまずいとカメラマンも殺してしまう。
コールガール殺人事件を担当するっことになったアラブ系の新任女刑事ノラは、
捜査していくなかで、政府の密謀の核心に近づいていくが…。

政治がらみのスリラーで、スケールの大きくなりそうな物語だけど、
登場人物が多いけど、ボルナン、フェルナンデス、ノラの3人に焦点を当て、
3人それぞれの心情や行動をキッチリ描くことで、見やすく分かりやすい物語に仕上げているな。
ヴァレット監督の演出タッチも、どこかフィルムノワールのムードを醸しつつ、
タイトでシャープ、でもって人間臭い部分も抜かりなく、
100分弱の映画なのに、具がたっぷり詰まった肉まんを味わっているって感じかな。

後半、ノラがフェルナンデスを追いかけ、夜の町中を突っ走るシーンがあるけど、
疾走感&ハラハラ感満々、編集の手際も良いんだろうけど、
ヴァレットのアクション演出のセンスもかなりなもんだ。

ジャケット解説を読むと、実話に基づいているそうで、
原作は、ドミニク・マノッティが書いた「われらの汚職時代」(01)。
しかし、実話だとしたら、フィクションそこのけの展開に、なんかコワクなってきてしまうわさ。

メインの3人の中で、僕がいちばん惹かれたのが、女刑事ノラ。
一本気で勝ち気で、キタナイやり方が大嫌いなノラ。
嫌みな上司ボンフィスと共に捜査にあたるんだけど、
イヤな上司と思いつつ、少しずつ彼から信頼を得られ、なんとかやっていけると思った矢先、
自分の身勝手な行動から、えらいことに。
ノラに扮しているのは、「女はみんな生きている」(01)で、
確かコールガールを演じていたラシダ・ブラクニって女優さん。
スレンダーなエスニック・フェース、動きもシャープで、勝ち気な刑事にナイスマッチよ。
瞳に、ちょい憂いっぽいものが漂ってるのもベリーナイス。
芯が強いけど、自分のせいでボンフィスを失い、犯人を捕まえた時、
護送する車の中で、ボンフィスが好きだったフレンチ・ポップスをわざと彼に聞かせるところは、
上司への彼女なりの弔い方だって思われ、ちょいグッときたな。
有能なのを見込まれ、政府情報局に誘われても、
情報局のキタナイやり方に反発し、情報局上司を退職に持ち込んでしまうのも、ええ感じやんかいさぁ。
ラシダのファンになってしもたわ。
他に、彼女の出演作って、日本でリリースされてるやろか。

フェルナンデス役は、以前紹介した「アサシンズ 暗殺者」(09)で、
クリストファー・ランバートの相棒を演じていたサル顔のティエリー・フレモン。
マドにコールガール殺害を知られてしまい、ボルナンの行動をリークをするよう強要され、
にっちもさっちも行かない状況に追い込まれてしまい、思いあまってマド殺害を企てよる。
フレモンが演じると、なんか人間くささが滲み、非情なのに、どこかマヌケな感じがグッドやん。

ボルナン役は、フランスのベテラン、アンドレ・デュソリエ。
いかにも政府の顧問って、大物な役柄にふさわしい渋さビンビン。
信頼する者に裏切られ、大統領からも見捨てられ、状況がどんどん悪い方に転がっていった時、
ある決断を下すけど、デュソリエが演じると、物語に説得力が生まれるな。

ところで、本作をリリースしたソフト会社オンリー・ハーツ。
ヨーロッパ系の作品を中心に、リリース頑張ってるけど、
社の方針なのか、映画は字幕のみ。
日本語吹き替えを入れると制作費がかかるってのもあるかもしれないけど、
個人的には、吹き替えも入れて欲しいなぁと思ってしまう。

オンリー・ハーツ 2011年1月28日リリース



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プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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