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「バッドトリップ!消えたNo.1セールスマンと史上最悪の代理出張」(11年・米) 田舎育ちの純朴男が、都会でもまれて心の成長を遂げる、なかなかエエ話でおまんにやわ!

バッドトリップ!消えNo.1セールスマンと史上最悪の代理出張

「ハングオーバー」のスチュ役で知られるエド・ヘルムズが主演ってのに、いまいち食指は動かなかったんけど、ジョン・C・ライリーが共演していると知り、本作を見ることにしたんだ。
なにせライリーさんのファンなもんで。
彼主演のロック・コメディ「ウォーク・ハード ロックへの階段」(07)。劇場未公開だけど、架空のミュージシャンの半生を、プレスリーやビートルズなども登場させて描いた佳作で、僕の好きな一本。ブルース、カントリー、ソウル、ポップス他、様々ジャンルの歌をライリー本人が歌っていて、これまたメッチャ上手いんよ。
なんでもアメリカ本国じゃ、「ウォーク・ハード」の長尺・完全版DVDも出ているらしく、見てみたいやんかいさぁ。
ポール・トーマス・アンダーソン監督の本格デビュー作「ハードエイト」(96)で賭博師の弟子になる青年ジョン役も、印象深かったしなぁ。
ま、そんなライリーがどんなキャラを見せるのか、興味津々見やんした。

田舎の小さな町で育った、純朴な保険セールスマン、ティム。
恋人は、小学校の時の担任教師メイシー。自分の母親ぐらいの歳だけど、
週に一度のエッチを楽しみ、ゆくゆくは彼女との結婚まで考えている。
ある日、変態プレーで急死してしもたNO.1セールスマン、ロジャーの代理として、
アメリカ相互保険協会の大会に参加することになった。
ここでは、優秀な保険会社に名誉あるツーダイヤモンド賞が贈られることになっていて、
ロジャーは3年連続、その賞を受賞していた。
当然、ティムの社長は、4度目の受賞の期待。
その期待に添おうと張り切るティムだったが‥。

最初は、バカ笑いできるギャグたっぷりのコメディだと思って見始めたんだけど、
笑いは、そんなに弾けない。ギャグのひとつひとつがユル~イんよね。
だからといって、ツマラナイ作品ってわけでもない。
ライトなユーモアに、ちょいシニカルな味わいをプラスした、
純朴男の成長ドラマとして作られていて、そこんところでグッとくるもんがあったわさ。

ティムと同室になるディーンと黒人のドナルド。
ディーンは、下ネタ大好きで酒飲みの不良オヤジ。でも実は面倒見が良くて根は善良。
ドナルドは、恋より仕事一筋の超勤勉男で、趣味はテレビで刑事ドラマを見ること。
そして、彼らと親しい、セールスウーマンとして頑張ってる、夫と2人の子供がいる美女ジェーン。

それぞれのキャラが、キッチリと描かれているから、ドラマに薄っぺらさを感じないな。

ホテルの玄関にたむろするコールガール、ブリーも、いい味出してたし。
出番は少ないけど、年上の恋人メイシーも、熟女の心情がさりげなく描写され、
演じるシガニー・ウイーバーの懐の深い演技がものをいってるし。

お目当てのライリーは、不良オヤジを、主役を食うこともなく、絶妙のさじ加減で演じてる。
存在感あるし、やっぱり上手い役者さんだ。
酒に酔ってプールで生ケツ出しのサービスまであったやないの。

生ケツ出しと言えば、主役ティム役、エド・ヘルムズも、更衣室シーンでバックヌードを披露しとった。
この更衣室シーンじゃ、保険協会の会長役の「ロボコップ」で極悪人を演じたカートウッド・スミスが、
これまた熟年バックヌードを披露。
会長が素っ裸のまま、ロジャーの死を悼むつもりで、ティムを抱擁しようとするんだけど、
互いの股間が触れ合ったらかなわんと、ティムが腰を引くところが、なんか微妙に可笑しかった。

ティムが、ロジャー3年連続受賞の秘密を知り、
会社のために、自分も同じ事をすべきかどうか‥、
酒に酔った勢いで、ジェーンとベッドインしてしまい、
それを携帯でメイシーに告白し、謝罪するんだけど‥。
色々な問題が、大会中の彼の身に起こり、
やがて、そられを乗り越えなくてはだめなんだと気づき始めるティム。

エド・ヘルムズは、本作の製作総指揮を務めているけど、
自分が前へ前へと出しゃばることなく、周囲の役者に、
おいしい見せ場をちゃんと用意しているところが、なんかニクイなぁ。控えめな人なんかも。

ロナルド役、「セレブの種」のイザイア・ウィットロックJr.も、刑事ドラマファンだからこその方法で、
危機一髪のティムを救い出しよるし。
ジェーン役、「6デイズ/7ナイツ」のアン・ヘッシュは、ティムに賞の内幕をバラしてくれるし。

監督は、ジョン・C・ライリーとは「グッドガール」(02)で組んだミゲル・アルテタ。
笑いのツボの押さえは弱いみたいだけど、人間ドラマ的なものが得意なのかなって気がする。

ところで、エンド・クレジットじゃ、ティム達のその後が描かれていて、
別荘で、おふざけでライリーが股を広げて、ライターの火を近づけながらオナラし、
パッと炎が立ち上がるってバカ・シーンがあるんだけど、あれはCGか否か、気になったなぁ。
炎の出方が、あまりに自然すぎるんでね。

フォックス 2012年9月5日レンタルリリース



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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

「ハッピー・ゴー・ラッキー」(08年・イギリス) 毎日ハッピーな気分で生きてくって、やっぱ難しいやんか!

ハッピー・ゴー・ラッキー

「秘密と嘘」(96)で、カンヌ映画祭パルムドールを受賞したイギリス監督マイク・リーだけど、日本じゃ、いまいち知名度がないみたい。
「秘密と嘘」は、ビデオで見たけど、胸にグッとくる家族のドラマで、素直に泣けてしまったな。
また見たいとは思うんだけど、紀伊國屋書店から高額DVDしかリリースされておらず、でもってレンタルなし。
紀伊國屋書店ってアート系の気になる作品をDVDリリースしてくれるのは良いんだけど、どうしてレンタルしなんだろね。
ま、一度、作品限定で宅配レンタルを始めたらしいけど、借りるのに色々面倒なことが多すぎて、評判が悪かったのか止めたみたい。
どうも、紀伊国屋書店って、変にお高くとまってるよなぁ。
それはともかく、リー作品は、「人生は、時々晴れ」(02)「ヴェラ・ドレイク」(04)と、ミニシアター系で公開された作品もあるけど、本作は、去年「三大映画週間2011」で上映されたのみで、ほとんど未公開状態。
僕は、彼の作品を追いかけてるってこともないんだけど(「ヴェラ・ドレイク」も見ていないし)、本作「ハッピー・ゴー・ラッキー」てタイトルが気に入ったし、カラフルなジャケット・デザインにひかれて、見ることにしたんだ。

主人公ポピーは、30歳の低学年向けの教師。
親友のゾイと10年程一緒に暮らしている、メッチャ楽天的なシングル・ウーマン。
愛用の自転車を盗まれてしまい、車の運転を習ったり、
学校の同僚に誘われて、フラメンコ・ダンス学校に通ったり、
いじめっ子の生徒の心の悩みを解決しようとしたり、
彼女なりに、幸せな日々を送ろうと、前向きにいろいろ頑張ってるんだけど、
開けっぴろげすぎる行動に、誤解されることもしばしば。
ついには、自動車運転のインストラクターと、いさかいを起こしてしまい‥。

ポワポワ穏やかな春っぽい日差しの中、自転車で街中を軽やかに走るポピーをとらえるオープニングが、
ほんわかした音楽とあいまって、なんとも心地良い。
本屋に立ち寄った時、自転車を盗まれてしまうんだけど、
くよくよするわけでもなく、自転車に対して「まだ、さよならも言ってなかった」
と、ちょい名残惜しそうにつぶやくポピー。
物事をちっとも悪いほうに考えず、だったら車の免許をとればいいじゃんと、前向きなポピー。
盗られた自転車に対して、そんな風に考えられる彼女に、ちょい魅力を感じたな。

でも、フラメンコ・ダンス教室じゃ、どう見ても真面目にダンス・レッスンしているように見えないし、
車のインストラクターの前じゃ、キャーキャーとテンションあげて、ふざけてばかりだし、
少しも真剣に取り組もうとしない態度に、それはアカンのと違うと、ちょい説教したくなってくる。

だけど、自分のクラスのイジメっ子に対する対応みてると、
彼の心の悩みを解きほぐそうと、ソーシャルワーカーと一緒に、親身になって世話やいたり、
とても誠実で、生真面目で、物事を真剣に取り組んでいるところもある。

後で判るんだけど、
運転インストラクターの中年男スコットに対しても、彼の指導が厳しく、堅苦しすぎるので、
もう少し楽しくできないかと思ったゆえの行動。
それにしては、もう少し別の方法もあるんとちゃう?とも思うんだけど。

ラスト、ポピーが公園の池でボートをこぎながらゾイに
「楽しませようとしただけ。人を幸せにしたかった」と言うと
「全員を幸せにできない」と答えるゾイ。
「でも試したって害はないわ」
そして、自分たちは幸せだ、そうできない人もいるけど、とつぶやくポピー。

彼女の、周りを幸せにする手段って、正しいのか間違っているのか、
ちょい判断がしにくいような気もするけど、
自分がしんどい目をして、相手を幸せにしようとするんじゃなく、
自分もハッピーな気分なままで、相手にもハッピーになってもらおうって考え方、
なんとなく納得はできる。

結局、「幸せ」な気持ちって、どうしたら持続できるんだろう。

そんな、さりげない疑問を、リー監督は、
スケッチ風のタッチで、軽やかに映像に綴っていくんよね。

ヒロインを演じたのは、リー作品「人生は、時々晴れ」「ヴェラ・ドレイク」に出ていたサリー・ホーキン。
そんなに美人じゃないけど、幸せでいようとするヒロインを、実にナチュラルに好演。
演出の意図なのか、彼女のファッションが、変に派手で、微妙にダサイ。
そんなファッションも、リー監督による幸せでいるための手段のひとつ、なんてことはないだろうけど。
ヒロインが、自分にとっちゃ心地よい、幸せ気分でいられるファッションであり、
周囲の目を気にしていないってのを言いたかったのかも。

スコット役は、「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」「戦火の馬」
「アリス・クリードの失踪」他最近やたら顔を見る、ネズミ顔のエディー・マーサン。
ポピーの態度にを誤解して、ストーカーまがいの行動に出たり、
どうも生き方が不器用で、気難しい男を、これまたナチュラルに演じてる。
リー作品じゃ「ヴェラ・ドレイク」に顔を出してるな。

ところで、僕は今、幸せなんだろか。
お金が無くて将来メッチャ不安だけど、それなりに仕事はあるし、親しい友人もいるし、
自由をそこそこ満喫しているし、不幸せではないだろな、多分。

時々、つらい時もあるけど、
「つらさも人生の一部」ってポピーのセリフがあったが、
確かに、人生楽しいことばかりじゃないし、つらいことも度々。
でもそれを受け入れることで、前向きになれるってもんだし、幸せになろうと頑張れる。
そう思いませんこと?

アメイジングD.C. 2012年3月2日レンタルリリース



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プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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