FC2ブログ

「魔法の国のプリンセス」(04年・アメリカ・アイルランド・イギリス) 『服従』の魔法をかけられたって、メゲずに前向き、元気満々ヒロインやん!

魔法の国のプリンセス
「レ・ミゼラブル」で、今年のアカデミー助演女優賞をとったアン・ハサウェイ。そのおかげか、04年に彼女が主演した作品がリリースされやんした。
急に注目を浴びだした旬の女優の過去の劇場未公開がソフトリリースされるってのは、シャロン・ストーン、モニカ・ベルッチなど、結構あったけど、たいがいが女優の名前でレンタルしてもらおうって会社の魂胆が見え見えで、中身いまいちの作品が多かったような。
この「魔法の国の-」も、スカだったらイヤだなあって、ちょい不安はあったけど、僕がよく見ているブログ「SAMPLEビデオながら見日記」で、見応えある良作と高評価だったので見てみることにしやしんした。

でこれが、実に楽しいポップ感覚のファンタジーで、気分もハッピー・ハッピー・ハッピッピー。なかなか楽しませてくれたやんかいさぁ。

「魔法の国のプリンセス」って、ありきたりすぎる邦題だけど、元々は、アメリカ児童文学のニューベリー賞受賞のゲイル・カーソン・レヴィンの人気児童書が原作。日本でも「さよなら『いい子』の魔法」って題で出版されているみたい。
しかし、DVDの邦題、もう少し頭ひねって考えて欲しいもんやわ、ほんまに。
なんでも、この映画化作品は、劇場公開時、3週間トップ10以内にランクインしたそうで、それなりのヒット作。

生まれたら妖精から贈り物を授けられる国で誕生したエラ。
お調子者の妖精ルシンダから彼女が授かったのは「服従」の魔法。
それは、自分の意志とは関係なく、相手の言われたに通りしなきゃいけない、ちょいやっかいな魔法。
数年後、美しい女性に成長したエラ。
優しい母の死後、貧乏貴族の父が再婚し、継母と彼女の娘たちハティとオリーヴと暮らすこととなったけど、
ハティ達は、とにかく意地が悪い。
でもって、エラの「服従」の秘密をかぎつけてからは、イジメもエスカレート!
そんな時、エラは、近々国の王位を継ぐことになった王子チャーモントと出会う‥。

軽やかなポップミュージックをバックに、エラが誕生する、のどかな田舎町が映し出され、
イギリスのコメディ集団モンティ・パイソンの一人エリック・アイドル(アップがないので判りにくいけど)が、
新聞配達人風情で、物語の語り部として登場。
この導入部で、何となく現代感覚のおとぎ物語やなってのが判るな。

チビの妖精、巨人、人食い鬼など、童話に出てきそうなキャラがいろいろ出てくるけど、
チャーモント王子が、今風のアイドルスター的存在で、彼のファンクラブまであり、
その会長がハティで、彼が現れるとキャーキャー熱狂するし、
繁華街の階段は木製エスカレーターになっていたり、あちこちに現代的要素が加味されてるんよ。
音楽だって、ヒットポップスやロックが、次々流れるし。

人間にいじめられていたのを、エラが救ったチビの妖精スネランは、
本当は弁護士になりたいのに、国の決まりで、歌ったり踊ったり、
人を楽しませる職業にしかつけないと嘆いていたり、
巨人の村じゃ、巨人の美女が「『ジャックと豆の木』の話のせいで、
巨人は恐くて醜いと思われてる、グリム兄弟のせいよ」とぼやいたり、
キャラやセリフも、ヒネリが利かせてあって、ムフフッよ。

原作を読んでいないので、どこまで映画的にアレンジされているのか判らないけれど、
ヒロインが、やっかいな魔法を抱えながらも、メゲることなく、
自分の運命を何とか切り開こうと、強い意志を持って行動する姿は、なんか見ていて気持ちいい。
巨人や人食い鬼や小さな妖精たちが、人間に自由な権利を奪われてるって設定もユニークだし。
彼らが、そんな境遇に陥るハメになったのは、
チャーモント王子の叔父で、王子の父なき後、国を取り仕切ってるエドガー卿のせい。
このエドガーのペットというか相棒に、人語をしゃべるヘビがいて、
もちろんCGによるアニメ風スネークだけど、いかにもおとぎ話にピッタリ。
ドジな妖精のせいで、分厚い本に変えられた元男性とかも、楽しいやん。

監督トミー・オーヘイヴァーって、初めて聞く名だけど、
クセのない演出で、テンポよく物語を展開し、ダレるところ一切なし。
ユーモア・センスも、ええ感じやし。

アン・ハサウェイは、エラのキャラクターにピッタリね。
魔法に悩みながらも溌らつ元気、王子に対しても、対等に自分の意見をはっきり言うし、
彼女によって、王子の心も、国の住人達のことを考えるようになり、
彼女を愛するようになるのも納得ね。
本作じゃ、クィーンの曲を、歌って踊るシーンもあり、ミュージカル女優の一面も(?)。
とにかく彼女の存在が、本作の魅力のかなりを占めてるって気がするわ。

チャーモント王子に扮するは、ヒュー・ダンシー。
あまり馴染みのないイングランド出身の男優だけど、純情で素直っぽい雰囲気に好感が持てる。

ワル役・エドガー卿には、ケイリーエルウィズ。
ロブ・ライナー監督作「プリンセス・ブライド・ストーリー」(87)じゃ、
ヒロインを助ける正義の味方を颯爽と演じていたスマートなハンサムガイなのに、
ちょい太ったのか、がらりと変わって、髭を蓄えたワルを渋めチックに演じてる。
でも、ラストにはアホな運命が‥。

エラと行動を共にするチビのスネラン役、エイダン・マクアードルも、美味しい役だ。
彼の出演作をネット調べたけど、どうもテレビ作品で活躍してるみたい。

他に「オペラ座の怪人」のミニー・ドライバー(妖精マンディ)、
「インディペンデンス・デイ」で、ウィル・スミスの恋人を演じたヴィヴィカ・A・フォックス(妖精ルシンダ)、
「奇人たちの晩餐会USA」の怪演が記憶に残るルーシー・パンチ(ハティ)など、
脇役も、なかなか充実してる。

ラストで、登場キャラが全員登場、
画面に向かってシンギング&ダンシングっての、
宝塚歌劇のフィナーレみたいで、うれしがらせるやないの、ほんまに。


AMGエンタテイメント 2013年5月2日レンタルリリース



にほんブログ村 映画ブログ 映画DVD・ビデオ鑑賞へ
にほんブログ村

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

「チレラマ CHILLERAMA」(11年・アメリカ) めっちゃオ下劣、めっちゃオバカな、映画愛満々のB級ホラー・コメディやん!

チレラマ
以前、このブログで紹介し、欲しかったDVD、リッキー・ジヤーヴェイス監督・主演のコメディ「ウソから始まる恋と仕事の成功術」を、ヤフオクで落札して、やっと手に入れることができやんした。
この作品、レンタル・オンリーでセルされてなかったんだけど、オークションには、どういうルートか知らないけれど、レンタル落ちDVDが結構出品されていてるんよ。
で、久しぶりに見直したけど、やっぱりオモシロかった。

さて、本作「チレラマ」は、とにかく下品、とにかく悪趣味、とにかくオバカ、でもって娯楽映画への愛がビッシビシと渦巻いてる、個人的には、ホッヒッヒーとめっちゃ笑えて楽しめた、ウレシカルカルな作品でありました。
なんでも、今年1月に、ちば映画祭で特別上映されたらしいけど、ま、ザーメン、ウンチ、オッパイがドバドバ出てくるし、一般劇場公開されなかったのも、無理からぬことかもね。

閉館が決まったドライブインシアターで、最後の夜に4本の映画を上映するんだけど、
その劇中劇と並行して、劇場でもゾンビ騒動が持ち上がってしまうというのが大筋。

その上映される映画ってのが、なんともバカらしいたらありゃしない。

まずは「精子怪獣ワジラ」。
精子の量が極端に少ない青年マイルズは、医者から精子を強靱にする治療薬スペルマプラミンをもらい、
早速飲んだら、エロイことを思うたびに股間に激痛が!
マスかいて精子を出せば良いと医者にアドバイスされ、シコシコやって出したは良いが、
その精子が、薬の副作用でどんどん巨大化し、人を襲い始めたから、さあ大変!

監督は、主人公マイルズも演じてるアダム・リフキン。
僕の好きな映画、KISSが登場する「デトロイト・ロック・シティ」(99)を撮ってるけど、
「ワラジ」はあえてチープな特撮を使い、どきつ目のコッテリした色彩撮影で、70年代ムード満々、
人類vsスペルマ怪獣ワラジの攻防戦を、レトロ・ポップなタッチで、
お下劣な笑いもたっぷり、歯切れ良く見せてる。

医者に「ツイン・ピークス」のローラのパパ役で知られるレイ・ワイズ、
ワラジ撃退に燃えるブッカケ将軍(英語でもちゃんとBUKKAKEと言ってる)にエリック・ロバーツと、
ちょいマニアックなキャスティングなのもナイス。
最後にゃ、自由の女神までワジラの餌食になりかけて‥・
しかし、ほんまにアホらしいたらありゃしない。

お次は、青春ミュージカル「ヤング クマ男の絶叫」
舞台は、1962年カリフォルニア。
彼女がいるリッキーは、車にひかれそになったのを、革ジャンにリーゼントのタロンに助けられ、
なぜか彼に惹かれてしまう。
リッキーの代わりに車にひかれ脳味噌飛び出した彼女そっちのけで、タロンを追いかけるリッキー。
だが、ビーチパーティで、タロンに尻を噛まれたことから、リッキーの体に変化が‥。

ビーチボーイズ風のミュージックに乗って、リッキーやタロンが、ちゃらく歌い踊り、どこかほのぼの。
でもオケツを掘り掘られ、若者たちが食われまくりの展開が待ち受けてる。
監督は、H・G・ルイスの「2000人の狂人」(64)のリメイク作「2001人の狂宴」(05)のティム・サリヴァン。
テンポは、ちょいユルイけど、60年代のムードを、それなりに醸し出してて、
そユルさが不思議にマッチしているような。
リッキーやタロンが、クマ男に変身すると、俳優が見るからにクマって感じのごついオヤジと違すり替わるのも、
そのあからさまなウソっぽさに、思わず笑ってしまったわ!
音楽も、いかにも60年代っぽい曲調だし、衣装なんかも、当時の再現に努めているみたいで、
ヤワなんだけど、作り込まれているみたい。
主演のショーン・ポール・ロックハードは、ネットで調べたら、本物のゲイ映画に出ているらしいのね。
なんでも”ゲイ映画界のトレーシー・ローズ”って言われてるんですと。
ゲイムードが漂ってるのも、ぬべなるかなでありんす。
リッキーや彼の恋人を看護するオバさんに、ファレリー兄弟の「メリー首ったけ」や
「2001人の狂宴」「デトロイト・ロック・シティ」に顔出していたベテラン女優リン・シェイ。

3本目は「アンネ・フランケンシュタインの日記」
大戦中、アンネ一家が隠れ住んでいた部屋に突然ナチスが現れ、一冊の日記を見つける。
それは、アンネの祖父フランケンシュタイン博士が、死者を生き返らせようと研究してた日誌だった。
アンネ一家を皆殺しにし、日誌を奪い取ったナチスは、人造人間を作り出すが‥。

古ぼけたモノクロ映像に、セリフがオール・ドイツ語で、画面下に英語字幕が出るという、
たいして深い意味もなく、ヘンに凝った作り。
監督は、「HACHET/ハチェット」シリーズや「フローズン」(10)のアダム・グリーン。
アンネとフランケンシュタインをつなげるって、無茶苦茶な設定だけど、
アンネ達を殺害した後、ナチスのボスが「アンネが書いたような日記を代わりに書いて置いておけ」ってセリフ、
苦笑いしてしまいまわさ!
3つの室内だけでお話は進むけど、演出テンポが良いし、オバカ具合もなかなか。
また、ナチスのボスに扮した、ジョエル・デヴィッド・ムーアの、
ちょいハイテンション気味の演技が良いんよ。
ちょび髭つけて、ヒトラーもどきなのに、カリスマ性ゼロで、どこかアホっぽいし。
人造人間役は、「13日の金曜日」の第7~10作でジェイソンを演じて、
アメリカじゃ名が知れ渡ってるケイン・ホッダー。
「HACHET-」でも殺人鬼を演じてるらしいけど、
「アンネ-」じゃ、ナチスのボスに殺人を命令されても、ユダヤ人スピリットに目覚めてしまい‥。
お茶目な味も出してて、愛すべきモンスターって感じよ。

そして、4本目は「大便がいっぱい」
もうタイトルからして、げんなりしてしまうけど、本編はものの見事にウンコだらけ。
それも、色といい形といい、もう止めてちょんまげと本気で思ってたら、
4作目は、数分で終了。ほっとしたわ。
理由は、映写室にゾンビが現れ、ひと騒動起こして、映写機が壊れてしまったから。

そして、ここから、ゾンビ化してしまったドライブインシアターの観客達から、
なんとか逃れようとする、若い男女と、劇場の老支配人、その名もセシル・B・カウフマンの攻防戦が始まる。
カウフマン役は、1948年生まれの、デブデブ体型のリチャード・リール。
いろんなジャンルの映画で顔を見かける俳優さんだけど、本作じゃ、めっぽう勇ましくてカッコいいやん。

本作のオープニングで、墓を掘り起こした男が、自分の妻の死体に股間をガブリッと噛まれるんだけど、
その時、青緑色のテラテラ光る液体が股から流れ出る。
そのまま、彼はドライブインシアターに向かい、彼が映写技師だったと判る。
そして、男は倉庫に忍び込み、チョコレートの缶に青緑色の液体が付いたままの手をつっこみ、舐めるんだ。
そうとは知らず、そのチョコレート缶を、売店の女の子が持ち出し、
ポップコーンにかけたもんだから、買ったお客は、食べたら次々とゾンビに‥。

ゾンビ・パートの監督は、「クライモリ デッド・エンド」のジョー・リンチ。
4本の映画の間に、観客ゾンビ化の経過が描かれるんだけど、
「ヤング クマ男の絶叫」終了後に、お客が、「パルマは、この映画からパクって『キャリー』を作った」とか、
「サイモン・ペックならどうする?」とか、映画好きならニヤリとさせられるセリフにムフムフよ。
劇場経営者のカウフマンがいる映写室には、オーソン・ウエルズの写真が飾られているし、
彼の亡くなった妻の愛称が「バラのつぼみ」だったり、古典映画への目配せもなかなか。

この映画、なんていうか、60~70年代のB級映画群への深い愛というか、
オマージュみたいなものが、映画前全編に漂ってて、
下らなくてバカバカしい、でもアイデア凝らして観客を楽しませようと頑張る心意気ってのかな、
そんな、なんでもありの見せ物的・B級娯楽ムービーへの愛情が感じられて、
なんだか嬉しくなってくる作品でおまんにやわ。

映画って、オモシロければ、楽しませてくれれば、それでいいのよ、ほんまに。
感動作や名作もいいけれど、やっぱ、それだけが映画じゃないんだし。
ポップコーンかじりながら、ホゲーと見れる映画も必要なんだ。
そう思いませんこと?


マグサム 2013年4月5日レンタルリリース



にほんブログ村 映画ブログ 映画DVD・ビデオ鑑賞へ
にほんブログ村

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

最新記事
最新コメント
カテゴリ
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク
QRコード
QRコード