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「エスケープ 暗黒の狩人と逃亡者」(12年・ノルウェー) 粗野な盗賊たち相手に、少女が必死のパッチで戦うんやわさ!

エスケープ 暗黒の狩人と逃亡者
以前、このブログで紹介した「コールデスト」の時に取りあげた佳作ホラー「コールドプレイ」の監督ローアル・ユートハウグの新作(多分ね)が、この「エスケープ 暗黒の-」。
「コールドプレイ」の時は、ヒロインが殺人鬼い立ち向かっていたけど、今回は、中世時代のノルウェーの原野を舞台に、少女が女ボス率いる盗賊たちに立ち向かう、シンプルかつメリハリの効いた痛快アクション。
82分と短い尺ながら、ムダのない演出でラストまで一気に見せきる、ナイスな出来の娯楽作であ~りました。

1363年のノルウェー。
ペストの大流行で人口の半数が命を落としてから10年。
国は荒れ果て、無法地帯とかしていた。
新たな希望を求めて馬車で旅をしていた家族が、
突如現れた盗賊団に襲われ、
両親と幼い弟が殺され、少女シグネだけが捕らえられた。
彼女が生かされたのは、盗賊団の女ボス・ダグマルが溺愛する幼い少女スリッグのために、
彼女の妹を生ませるためだった。
だが、スリッグは、同情からかシグネを逃がそうとし、成り行きで彼女もシグネと共に逃亡してしまうことに。
怒り狂ったダグマルは、厳つい手下どもを引き連れ、執拗にシグネ達を追うが‥。

北欧の広大な原野のロケーションが、サバイバル・ムード満点だ。
映像に深みと奥行きがあり、物語にリアリティを生み出すしてるな。

最初は、幼い弟を助けられなかったのを悔い、ただ怯えるだけだったヒロインが、
スリッグと一緒に逃亡するなか、彼女を守ろうと、強くたくましくなっていくところが良い感じ。
2人を追うダグマルにも、暗い過去があり、それ故にスリッグを可愛がっていたんだけど、
それがラストで上手く生かされるところもグッド。

盗賊団の武器が、ホーガン、オノ、弓、剣とバラエティに富んでいて、
アクションが単調にならないよう気配りがなされているのも、これまたグッド。

ユートハウグ監督、娯楽のツボをしっかり押さえてて、
かつ演出センスも実にシャープで、野蛮な世界で頼もしく成長していくヒロインを、
キッチリと映像で見せきってるなぁ。
音楽の使い方も的確だし、スローモーションもここぞという時に使い、
やたらめったら使わないのもいい。
最近のアクション映画で、意味なくスローモーションを多用しまくるケースを時折見かけるだけにね。

シグネ役、イザベル・クリスティーネ・アンドレア(多分そうだと思うんだけど)は、
そんなに美少女ってわけでもなく、どこか素朴さと力強さを秘めたヒロインを、
力いっぱい演じてるって気がして、好感が持てるなぁ。
衣装は、ボテッとしていて少々野暮ったかったけど。
シグネと心を通わせるフリッグを演じた少女(8~9歳ぐらいかな)も、
可愛いだけじゃなく、シグネのために心優しい気遣いをみせるなど、なかなか演技が達者。
そして、ダグマル役のイングリッド・ボルゾ・ベルダル。
ほとんどノーメイクで、荒くれ男達を率いるタフで冷徹な女ボスを、説得力満点に好演。
ユートハウグ監督の「コールドプレイ」で、殺人鬼と戦うヒロインを演じた女優さんだけど、
スレンダーでどこかボーイッシュな雰囲気が、本作のキャラにハマってる。
ちらりと見せる母親の顔が、ちょい切ないやん。

とにかく久しぶりに、充分満足のいくヒロイン・アクションであ~りました。


トランスフォーマー 2013年6月7日レンタルリリース



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「クリーチャーズ 異次元からの侵略者」(12年・アメリカ) 奇妙奇天烈、奇々怪々、ちょいグロ・コミカル・ホラーってか!

クリーチャーズ異次元からの侵略者
ホラー映画「ファンタズム」シリーズで知られるドン・コスカレリ監督が10年ぶりに撮った、アメリカでスマッシュ・ヒットしたらしい劇場作品がこの「クリーチャーズ 異次元からの侵略者」。
ジャケットには”全米初登場No.1大ヒット”の下に小さく”スクリーン・アベレージ興収”と書いてあり、どうもアメリカ全体の動員数じゃなく、上映館数は少ないけど、1館あたりの動員数がNo.1だったみたい。
ま、それはともかく、真面目にストーリーを追おうとしたら混乱しまくりチヨコな、B級テイスト満々のヘンテコなんだけど奇妙な面白さに溢れた作品でありましたわさ。

冒頭、「これは宇宙の謎を解く物語だ。君は付いてこられるかな?」
って言葉が出て、オノで首を切り落とした男のミニエピソードが描かれる。
このエピソードにオチがあると思いきや、全くなんの説明もオチもなく本編へと突入!
ほんまに、この後付いていけるかなと、ちょい不安になってしまう、わけないか。

とある中華料理店で、中年のジャーナリスト、アーニーからインタビューを受ける青年デイヴィッド。
デイヴィッドは、アーニーに、驚くべき体験談を語り出す。
自分は、あるモノを体内に取り込んでしまったおかげで、
感覚が研ぎ澄まされ、特殊な能力を身につけてしまったと。
おかげで、異次元からやってきたモノや、時間を超越したしたモノが見えてしまえると‥。

ゴーストバスターズもどきに、友人ジョンと共に異次元からの生物を退治する仕事についているらしく、
2年前に死んだ恋人に付きまとわれてる女の依頼で訪れたら、突如冷蔵庫の中から‥。

デイヴィッドとジョンが、特殊な能力を手に入れたのは、
ジャマイカ人、その名もボブ・マーリーから手に入れた、トンカツソースもどきの”ソイ・ソース”。
それは、トゲトゲがあってドロッとした生きてる液体だった‥。

本作、とにかく時系列がばらばらだし、展開が唐突というか、支離滅裂というか、
でも、なんとなく筋道は通ってるような気もするし、なんかドラッグ・ムービーじみているような。
ほんまに、頭で整理できないまま、次から次と展開する映像とストーリーに翻弄されまくり。
だけど、それがイヤって気は全然しない。
そこで、イヤだと思った人は、多分、この作品から脱落してしまうんやろな、なんて思ってしまう。

冷蔵庫の食材が生き物のように寄り集まって、グロテスクなフード・モンスターになったり、
デイヴィッドに襲いかかるオヤジのヒゲが意志を持ったみたいに剥がれて、空を飛んだり、
巨大なクモが部屋を這いずりまわったり、
次に何が飛び出すか、びっくり箱を開くみたいな、妙な期待感を抱いてしまう。

双子の美女をはべらした、いかにもウサン臭そうな降霊術師マルコーニが登場して、
デイヴィッド達に、異次元で強大な力を持つコロックを退治してくれと頼まれ、
2人は、異次元世界へと飛び込むのだが‥。

コロックのエピソードから、ホラーじみていた話が、なんだかSFジみたものになっていってまいよるやん。

なんでも本作、デイヴィッド・ウォンの小説の映画化らしいけど、
原作もやっぱりブッ飛んだ展開をするんかしらね。
コスカレリ監督は、物語にコミカルかつオタクなマニアック・テイストを適度にブレンドし、
わけが分からないけど、ホラー&SFマニアなら、オモシロがってもらえる作品を狙ったような気がするな。
演出テンポも、なかなか良いしね。
脚本・編集にもコスカレリがかんでるみたいで、確信犯的に、観客対象を最初からせばめたんと違うかな。
多分インディペンデント製作ならではの、ある程度、自分がやりたいように作れた作品みたいね。

デイヴィッドに扮するチェイス・ウィリアムソンは、初めて見る若手俳優だけど、
どこか気が弱そうでいて、狡猾な部分もかいま見せる主人公を好演。
アーニー役は、僕の好きな映画「サイドウェイ」のポール・ジアマッティ。
ゲスト出演かと思ったら、ラストに意外や意外な‥。
それから、「ファンタズム」で恐怖のトールマンを演じたアンガス・スクリムが、
ちょろっと顔を見せてる。この人、作品になんか不気味ムードを醸し出すんよねぇ。

そして、バーク・リーって名のワンコ。
こいつが美味しいところ持っていきよるやんかいさあ。

ところで、「宇宙の謎を解く物語」だったけど、結局「宇宙の謎」って何やったんやろ。
もう一回見直して、「宇宙の謎」やらを探らねば、って気には全然ならないけど、
また見たいなと思わせる中毒要素が、この映画にはあるみたい、ほんまに。
カルト作品になるかもよ。


トランスフォーマー 2013年6月7日レンタルリリース



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プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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