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「スパイな奴ら」(12年・韓国)  日々の暮らしに追われてる潜入スパイ達が、久しぶりの暗殺任務にオタオタオタってか!?

スパイな奴ら
韓国に北朝鮮スパイが潜伏する話と言ったら、日本でもヒットした「シュリ」(99)を思い浮かべるけど、「スパイな奴ら」は、そんな韓国に10年以上潜伏し、普通の生活に馴染んでしまったスパイ達が、久しぶりの暗殺命令を受け、オタオタしてしまう、コミカル要素たっぷりの娯楽作。
最初は、あまり見たいとは思わなかったんだけど、主演が、僕のお気に入りのコミカル時代劇アクション「朝鮮名探偵 トリカブトの秘密」で、お茶目な主人公を演じたキム・ミョンミンが主演だと知り、俄然興味がわいて見ることにしたんでおまんにやわ。
で、これが、ほのぼのとしたユーモアに、派手なアクション、ちょいシリアス&ペーソスな要素まであり、なかなか楽しめる娯楽映画結であ~りました。

なんでも現実に、韓国には、北朝鮮からの潜伏スパイが数多くいるらしく、その数5万人以上だとか。
そんな潜伏スパイの一人、暗号名「キム課長」は、
22年もの長い潜伏生活の間に結婚し小学生の息子を持ち、
ちんけな貿易会社を営みながら、バイアグラの密売に精を出す、そこそこ平穏な日々を送っていた。
ところがある日、本国の工作員リーダー「チェ部長」から、
韓国に亡命した元北朝鮮外務副相の殺害命令が彼に下された。
早速、工作員仲間、身障者の息子を女手ひとりで育ててる不動産屋の「カン代理」、
アメリカ牛肉輸入阻止に頑張ってる酪農家「ウ代理」、
そして40年以上も潜伏していた初老男「ユン顧問」を召集し、
「チェ部長」を迎えて、殺害計画を立てることにしたが‥。

4人とも、10年以上、何の指令もなく平穏に暮らしていたせいで、
平和ボケというか、いざ任務と言われても、少々戸惑いがち。
でもって、各自所持していた拳銃も、キム課長のは、
山に埋めていた場所に土地開発でマンションが建っていたり、
ウ代理のは飼っていた牛に踏まれて壊れたり、
ユン顧問に至っては、年のせいで保管場所を忘れてしまっている始末。

それでも、外務副相が病にかかっており、医者が治療のために、彼の隠れ家を訪問していると知れば、
ミッション・インポッシプルもどきに、変装して、病院で医者の財布に発信器をしかけたり、
パソコンを駆使して、隠れ家のセキュリティ装置を調べたり、やることはそれなりにやるんよね。

でもって、キム課長は、隠れ家の金庫に大金があるとにらみ、
楽な生活を送るために、チェ部長たちが暗殺実行中に、それを盗んでしまおうと計画しよる。

これに、韓国の国家情報院のハンが、以前からキム課長がスパイだと疑い、
彼の会社に、自分の部下を女子事務員として潜入させているって話が絡まってくる。
また、ハンとキムそれぞれの息子は、同じ少年野球チームのメンバーで、
前から、二人は顔見知りだったりして、その少年野球大会も、後半でスリリングな展開を見せるのよ。

脚本・監督は、復讐劇サスペンス「破壊された男」(10)でキム・ミョンミン」と組んだウ・ミンホ。
なんでも、「破壊された男」は韓国で100万人動員のヒット作らしいけど、
日本じゃDVDリリースのみで、未公開。今度、見てみようかな。
ユーモアとアクションのバランスがいい感じで、展開もメリハリが利いている。
たぶんにベタな部分もあるけど、キム課長が携帯電話で北朝鮮に住んでる母との会話や、
カンとウの恋愛ざた、ユンの故郷・北朝鮮への思慕など、
登場キャラ、それぞれの心情を、端的にさらりと描いているところも、いい感じ。

キム・ミョンミンは、「朝鮮名探偵 トリカブト-」で見せた、どこかトボケタ匂いを残しつつも、
普段は平凡に生きてるのに、自分のせいで、「チェ部長」によって息子が危険な目にあわされると知るや、
必死のパッチで、それくい止めようとチェに対決を挑み、過激なバトルを繰り広げるなど、
なかなか気骨のあるところも見せ、がんばりまくってる。
ユン顧問に扮するは、「グエルム 漢江の怪物」「火山高」などのベテラン、ビョン・ヒボン。
カン代理に「カル」のヨム・ジョアン、ウ代理にチョン・ギョウン。
それぞれ、生活の匂いを漂わせながらも、仕方なく任務につかざるを得ない人間くさいキャラを好演。

対する冷酷無比なチェ部長に、「王の男」「アタック・ザ・ガス・ステーション」の不細工顔のユ・ヘジン。
もう少し男前の男優を使ったら良さそうなもんだけど、
ヘジンみたいな男優が演じるだけに、妙にリアリティーを感じるところはあるかな。
日本なら、もうちょっと見栄えのする男優を使うところだけど。

結局、亡命者殺害は、成功するか否か!
なるほど、そういう風に結末を迎えるのねってな、あっけらかんとしたラストも、ナイスでおます。


カルチャ・パブリッシャーズ 2013年8月21日レンタルリリース



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「サイレントノイズ リベレーション」(07年・米・カナダ) 臨死体験で超自然パワーを身につけてしまった男に待ち受ける運命は!

サイレントノイズ リベレーション
AV機器を通じて送られてくる死者からのメッセージ(略してEVP)を取り扱った、マイケル・キートン主演のサスペンス・ホラー「サイレントノイズ」(04)の続編が、この「サイレントノイズ リベレーション」。
前作は、珍しい超常現象をテーマにしているってこともあり、面白く見れたし、日本でも劇場公開もされたけど、本作は残念ながら劇場未公開&DVDスルー。
ひょっとして、二番煎じのダメ作品かな~って気もしたけど、監督がジェラルド・バトラー演じる吸血鬼が現代によみがえる「ドラキュリア」(00)のパトリック・ルシエだし、そんなにハズレじゃないだろうと見てみることにしやしんした。
で、これが、思ったより楽しめる作品だったやんかいさぁ。

結婚9年目を迎えた日、家族そろってレストランで食事中に、
突然現れた見知らぬ男に、愛する妻と息子を銃で撃ち殺されたエイブ。
深く傷つき自暴自棄になったエイブは、自殺を図るが、
病院にかつぎ込まれ、臨死状態から蘇生し、なんとか一命は取り留めた。
しかし、その日から、TVのモニター画面に不気味な影を見たり、
街で体から光を放つ人物を見かけたり、奇妙な音(ノイズ)を聞いたり、
超常現象に悩まされるようになった。
やがて、光を放った人物は、近いうちに死ぬ運命であることが判りだした。
彼は、臨死体験によって、超自然な能力を身につけてしまったんだ。
そして、そんな光を放つ人を見かけると、助けようとするんだが‥。

この後、話は意外な展開になるんだけど、ネタばらしになるんで詳しくは言えないな。

ま、過去のホラー系のヒット映画のオイシイ部分を、上手に取り込んだとも言えるけど、
ただのパクリに終わらせず、ヒネリを利かせて、サスペンス色を強めてるっていうか。

前半は、続編らしくEVPの要素があるけど、
妻子がなぜ殺されなければならなかったか、
また、死ぬ直前、妻が発した謎の言葉「トリ・アメラ」。
そしてその時、男がなぜ「許してくれ」と言い、自殺してしまったのか?
その謎が解き明かされるところから、サタンや聖書の話が出てきて、
だんだん「オーメン」チックな、オカルト風味になっていくのよ。
でも、それもアリやんと思ってしまう。
ヒット映画の模倣に終わらせず、B級娯楽映画として、十分楽しめるんだから。
オモシロければ、結果オーライよ!

ルシエ監督の演出も、クセはないけど、
けれん味そこそこ、ダレルことなく、謎を徐々に解き明かしてみせながら、
キビキビ・スパスパと展開させて見せるしさ。

エイブ役は、カナダ俳優で「ドラキュリア」じゃ神父役で出ていたネイサン・フィリオン。
今じゃ、テレビシリーズ「キャッスル 〜ミステリー作家は事件がお好き」のヒットで、
アメリカじゃ一躍人気者になってるみたい。
日本でもDVDリリースされてるけど、僕は未見。
知的でハンサムだけど、なんか地味っぽい感じがする俳優さんって気がするが、
心優しさみたいなもんが漂い、身につけた能力で人助けに奔走するところは、それなりに説得力あるかな。
ラストの、悲しいけれども、心の安堵にほっとするような表情も、彼ならでは、っかな。

暴漢に襲われ殺されそうになったところを、エイブに助けられた看護士シェリーに、
アメリカ生まれのケイティ・サッコフ。
僕の好きなテレビSF「ギャラクティカ」で、男勝りのタフな戦闘パイロットを演じていた女優さんだけど、
「ギャラクティカ」のキャラと違って、ごく普通の女性の役柄に、最初はそれに気づかなかった。
口が少し大きくて、そんなに美人じゃないけど、人なつっこくて好感の持てる人だ。
余談だけど、看護士の彼女が、テレビで映画「フランケンシュタイン」が放映されているのを見て、
「私の好きな映画よ」ってセリフ、なんか良いなあ。

妻子を殺した男ヘンリーに、イギリス俳優クレイグ・フェアブラス。
日本じゃDVDスルーのイギリス製B級アクションによく出ているらしい中年男優だけど、
本作じゃ、話の肝に関わる役柄を、ちょい切なげに、かつ暴力的に演じ、けっこう目立ってる。

ところで、臨死体験をテーマにした作品で思い出すのが、カナダ映画「ライズ」(03)。
救急病院に運ばれ、自分の命と引き替えに子供を失ってしまい、
手術中に臨死体験をしたヒロインが、一切の記憶を失ってしまう話で、
とても地味な展開のスリラー風味のストーリーなんだけど、
ラストに発する彼女の一言、その言葉にゾクリッとさせられながらも、
実に見事な締めくくりに、ウーンッと唸らされてしもたんよ。
その年のヒューストン映画祭審査員特別賞受賞の佳作でおます。
DVDレンタルされてるし、機会があったら見てみてね。


アメイジングD.C. 2013年8月2日レンタルリリース



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「ジグザグキッドの不思議な旅」(12年・オランダ) 亡き母の謎を追いかけて、少年ノノは不思議な冒険の旅に出たんやわさ!

ジグザグキッドの不思議な旅
子どもたちが観る”子どものための映画祭”「京都国際子ども映画祭(キンダー・フィルムフェスト・きょうと)」ってのが、1994年から開催されているらしいんだけど、今年、その映画祭で長編グランプリをとったのが、このオランダ映画「ジグザグキッドの不思議な旅」。
公募で選ばれた10歳から15歳までの子ども審査員が、グランプリ作品を選出するそうだけど、「ジグザグ-」は、子どもたちが選んだからと言って、ただおもしろいだけの底の浅い作品じゃなく、大人である僕だって十分に楽しめた、なかなかに味わい深い佳作であ~りました。
監督は、児童文学を映画化した「ネコのミヌース」(01)でオランダで空前の大ヒットを記録し、オランダ・アカデミー賞最優秀作品賞をとったフィンセント・バル。日本でも、日本語吹き替え版を室井滋、利重剛が担当し、劇場公開されたんよね。
「ネコの-」も、大人の鑑賞に十分耐えうる佳作で僕の好きな作品だけど、彼の2本目の日本登場作品となるのが本作。といってもDVDリリースのみで、劇場未公開だけど。
「ジグザグ-」も、イスラエルのディヴィッド・グロスマンって作家の児童文学を映画化したもので、バル監督、児童文学の映画化によっぽど縁のある人みたい。
でも、彼なら、お子さま向け作品には終わらせないだろうと思って観てみることにしたんよ。

空想癖がある12歳の少年ノノ。
父親ヤコブは、オランダで一番の敏腕刑事で、
ノノも幼い頃から、父に犯罪捜査の技を教え込まれ、父のような刑事になりたいと思っていた。
でも、いつも度が過ぎた行為をしでかし、周囲に迷惑をかけてばかり。
そんな時、「血のせいね、呪われてる、ゾハラの呪いよ!」と言われてしまう。
ゾハラとは、ノノが1歳の時に亡くなった母の名前。
ノノは、母のことを父に聞くが、堅く口を閉ざして答えてくれず、母については謎のまま。
ある日、いとこのユダヤの成人式(ユダヤ教では13歳になると大人とみなされ祝われる)で、
またまた失敗をしでかしたノノは、堅物の叔父の元へ送られることになった。
だが、向かう車中、鞄の中にあったチョコの包みの中に、父からの手紙があった。
それには、刑事になるための訓練として、車内で師匠を見つけだし、彼についていくようにと書かれていた‥。

バル監督は、在りし日の母の姿を追い求める、ちょっぴりアドベンチャーな少年の2日間の旅を、
ほんわかとしたタッチで、ファンタスティックな要素を絡め、軽やかに描いて見せてる。

ノノの師匠となるのが、元・世界一の強盗と呼ばれ、一度父に逮捕されたことのある、
今や、初老になってるフェリックス。
フェリックスは、盗んだ後に現場に、稲妻型(ジグザグ型)のネックレスを残していた。
それを目にした時、ノノは、同居している、父の秘書で、ぽっちゃり女性ガビーの言葉を思い出した。
実は、ガビーは、父ヤコブにぞっこんで、ノノも彼女が母になってくれたら良いと思っているんだ。
そのネックレスと、ローラという女性が持つ赤いショールを手にしたら、
この世は思いのまま、父さんのハートを盗める、と言ったことを。

フェリックスと共に、歌手ローラが出ているリヴィエラの劇場に向かったノノ。
最初は、ノノを無視したローラは、彼の苗字フィールドバーグを聞いたとたん、
がらりと態度が変わり、とても親しげに、優しく微笑みかけてきた‥。

刑事になるための訓練だと思っていたのが、
実は亡き母親の真実を知るための旅だったという展開が、
無理なくスムーズに運ばれていくな。
そして、ノノが自分の空想癖を使って、母親の本当の姿、
またなぜ亡くなったのかを知っていくところも、
映画ならではの見せ方で、うまい。

父と亡き母の関係は、出会いがポップでファンタスティックに描かれ、
やがて、夫婦の機微を、ほんの少しシリアスに、かつ切なげに描くなど、
大人の視点を差し挟む、演出の柔軟さも、なかなかよ。
ここんところ、あえて子どもたちに判りやすいようにと、描いていないところもなんか良いな。

ノノ役のトマス・シモンは、冒険好きで、ちょいヤンチャ、
でもって感受性豊かな主人公を、自然体でさらりと演じていて、好感が持てる。
歌姫ローラ役は、すっかり腰回りにお肉がついたイザベラ・ロッセリーニ。
体型は崩れ気味だけど、ほんのり女の色香を漂わせてるし、
ハスキーボイスの歌声も、なかなか聞かせるやん。
フェリックス役は、ドイツ俳優ブルクハルト・クラウスナー。
「白いリボン」(09)「ベルリン、僕らの革命」(04)に出ている俳優だけど、
世界一の大泥棒にしては、ずんぐり体型で動きは機敏とはいえないが、
ベテランらしく、ノノを導く師匠を、優しげな眼差しで、ユーモラスに演じてる。
こういうベテランが脇を固めてると、作品自体が豊かになるなあ。

名前が判らないけど、柳原可奈子風のぽっちゃり秘書ガビーも、いい味だしてる。
思えば、すべては彼女から始まって‥。

亡き母の本当の姿を知り、ちょっぴり成長するノノ。
彼だけじゃなく、父ヤコブも、やっとわだかまりを吹っ切ることができて‥。

とにかく、とても穏やかで、いい気分にさせてくれる作品でありましたよ~ん。
南フランス・リヴィエラの風景もステキだったしねぇ。


オンリー・ハーツ 2013年8月9日レンタルリリース



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プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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