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「ファミリー・アゲイン 離婚でハッピー!?なボクの家族」(13・アメリカ) 両親の離婚を経験し、ちょい傷ついて大人になった人間は、ハッピーをゲットできるのかな~!

ファミリー・アゲイン 離婚でハッピー!?なボクの家族
離婚率が高いアメリカには、子供時代に両親の離婚を経験し、心にキズを抱えて成長した大人ってのが多いらしく、そういう人を「A.C.O.D」(Adult Chilren of Divorceの略で、本作品の原題)と名付けた、ちょいビターなコメディでおます。
なんでも、アメリカの映画評論家が「2013年サンダンス映画祭No.1ムービー」に挙げたそうで、ちょっと気なって見てみたんだけど、重くなりそうなテーマを、ドライかつユーモラスに描いていて、クスクス笑えて、けっこう面白かったやん。

9歳の誕生日に、両親が大ゲンカして離婚し、誕生パーティを台無しされた心のキズを抱えながら、なんとかマトモな大人に成長したカーター。
小さなレストランを経営し、つき合って4年になる恋人ローレンもいて、ナイスな日々を送っていた。
ある日、彼の弟トレイが日本人女性キエコとつき合って4ヶ月で結婚を決め、「式に別れた両親を呼んで欲しい」と頼まれる。
離婚後、いがみあったまま20年も疎遠になってる父ヒューと母メリッサを説得しようとするが、
すんなりとことは運ばない。
困り果てて、子供の頃に世話になったカウンセラー・ジュディスに相談にいくが、
そこで彼女が、自分の境遇をネタにした、離婚が子供に与える影響の本を出し、
それがベストセラーなっていたこと知り、がく然となる。
それどころか、20年後の現在のカーターを追跡調査したいとまで言われる始末。
でもって、父と母を無理矢理会わせることに成功したまではいいが、
それぞれ配偶者がいるのにヨリが戻り、2人のエッチをカーターが目撃してしまうハメに‥。

監督は、脚本家出身のステュー・ジッカーマンって人で、本作が初監督作。
ステュー自身もA.C.O.Dだそうだけど、適度な距離感で、
身勝手過ぎる親たちに振り回される主人公を、軽快なタッチでテンポよく描いて見せてる。
ところどころに、オフビートな笑いを、さりげなく差し挟むのもニクイわ~。
元妻とのエッチを目撃されて慌てふためくヒューが、息子を追いかけて家の外に出た時のセリフ、
これには笑ったわ、そんな状況で、そんなこと言うか!ほんまに。

マトモに大人になれたと思っていたカーターが、
結局最後に、自分が子供の頃のトラウマを引きずったままでいたと自覚するわけなんだけど、
で、どうしたかというと‥。

アメリカ映画らしい安易なハッピーエンドに終わらせず、
見ている側に結論をゆだねるってところも、これまたニクイやんかいさ~。
監督自身の経験から、ありきたりのハッピーエンドだけは避けたかったのかもね。

カーター役は、「やさしい嘘と贈り物」(08)で息子を演じていたアダム・スコット。
「人生はノー・リターン 僕とオカンの涙の3000マイル」(12)や
「アートスクール・コンフィデンシャル」(06)など、
脇で、ちょい顔出てま~すって印象しかなかった俳優だけど、
身勝手な親に振り回される主人公を、オーバーアクトにもならず、ナチュラルに演じてる。
本作の製作総指揮も務めてるみたいだし、ひょっとしたら、彼もA.C.O.Dなのかもね。よく判らないけど。

父ヒュー役に、「扉をたたく人」でアカデミー主演男優賞にノミネートされたリチャード・ジェンキンス、
母メリッサに、懐かしい「ホーム・アローン」シリーズのママ役キャサリン・オハラ、
弟トレイに、「キック・アス」のポッチャリ・ボーイ、クラーク・デューク、
カーターの恋人ローレンに、「ダイ・ハード4」で、ブルース・ウェインの娘を演じていた
メアリー・エリザベス・ウィンステッドと、ベテランから若手まで適材適所のキャスティングで、
それぞれ上手に物語に弾みをつけてる。

ジュディスに協力しているA.C.O.D体験者の女性に、スター女優ジェシカ・アルバが扮してるけど、
カメオ的出演かと思ったら、カーターとあんなことになる何て‥。
ステュー監督のお友達で、友情出演したんやろか。

もうひとり、ヒューの再婚相手サンドラ役のエイミー・ポーラー。
バカ・コメディ「俺たちフィギュアスケーター」(07)で、
悪知恵の働く女性スケーターを怪演していた女優さんだけど、
見るからにイケズそうで傲慢だし、印象が強烈やんかいさぁ!
彼女だけ、なんか存在がオーバー気味ね。

ところで、子供が結婚することで、ケンカ別れしていた元夫婦が再会し、ヨリが戻ってしまう話と言えば、
これも劇場未公開でDVDスルーのコメディ「もう一度アイ・ラブ・ユー」(97)を思い出すな。
ベッド・ミドラーとデニス・ファリナ共演で、監督が「天国から落ちた男」「オー!ゴッド」のカール・ライナー。
堅実な結婚を望む子供(娘)と、情熱のままに突っ走る両親を軽やかなタッチで描いた快作だったわさ。
「ファミリー・アゲイン-」を両親の側から見た作品とも言えるかもね。
ビター・テイストは皆無で、ロマンチックな要素が強かったけど。機会があったら見てチョーダイ!


パラマウント・ピクチャーズ 2014年3月12日リリース



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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

「ハートの問題」(09年・イタリア) 対照的な2人の男の友情、そして、それぞれの切ない心情にグッときてしまったわぁ!

ハートの問題
4年前の「イタリア映画祭2010」で上映された本作「ハートの問題」が、今年になってようやくDVDリリース。
映画サイトallcinemaでは、劇場未公開となってるから取りあげようと思ったら、去年、”イタリア映画傑選”ってタイトルで、本作を含む3本がミニシアター系でひっそり(でもないか)と公開されてたみたい。ぜんぜん知らなんだわぁ。
でも、3本まとめての上映だから1本の上映回数って知れているし、ま、限りなく未公開に近いってことで紹介することにしまんにやわ。
監督は、小児科の医師と患者の少女の交流を描き、カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した「かぼちゃ大王」(93)で知られるイタリアのフランチェスカ・アルキブージ。
「イタリア映画祭2010」で人気を博したと知り、ちょっと興味がわいて見てみることにしたんだけど、対照的な生き方をする2人の男の友情と、彼らを取り巻く妻や子供、そして恋人の愛情を、優しい眼差しでビビッドに描いていて、なんかジーンときてしまったなぁ、ほんまに。

脚本家のアルベルトは、ある夜、心臓に違和感を覚え、
病院で診察を受け、救急救命治療室のベッドに横たわるハメに。
隣は、同じように心臓発作を起こし運ばれてきた自動車修理工のアンジェロ。
おしゃべりでネアカなアルベルトと苦労人で堅実な性格のアンジエロは、
性格も生き方も対照的だが、すぐにうち解け、いろいろなことを語り合う。
先に退院したアルベルトは、脚本が思うように書けずスランプ状態で、恋人カルラにも八つ当たり。
結局、カルラが彼の元を去り、貯金もないアルベルトはたちまち金穴状態に。
そんな時、退院したアンジェロと再会。
アンジジェロの好意で、彼の修理工場に住まわせてもらうことになったアルベルト。
アンジェロの家族ともうち解け、カルラのことも忘れ、穏やかな日々が過ぎていく。
でも、それは、アンジェロが自分の家族を、先々アルベルトに託すためだった。
実は、アンジェロの心臓は思ったより悪く、死が近づいていると自覚していたから‥。

重い病気で家族の誰かの命が消えていくって話、
日本なら湿っぽい、お涙頂戴チックになりがちだけど、
確かに悲しいことは悲しいことけど、それを乗り越えた未来を見つめているというか、
とても、気持ちが温かくなるような、そんな気持ちにさせてくれるんだ。

アンジェロが、アルベルトの携帯にカルラからのメールを見たときの彼のしたこと、
卑怯だとも思いながらも、彼の気持ちが痛いほどわかるなぁ。

アンジェロの妻ロッサーナは、
なぜ、彼が、自分とアンジェロと一緒に行動するようにし向けるのか
薄々は気付いているのかもしれないし、あえて気付かないようにしているのかも‥。

やがてアルベルトは、アンジェロの寿命が尽きかかっているのを知る。
そして、アルベルトはある行動に出る。
それは、自分はアンジェロの身代わりではないし、
今の自分にとって大切な人は誰かということが分かったから‥。

アルベルトは、アンジェロの家族と暮らしたことで、
生きていく上で、とても大切なものはなにかってのを、
自然に分かり始めたというか、心が一回り大きくなったというか、
それは大事な人への思いやり‥。人はやはり一人きりでは生きていけないということ‥。

アルキブージ監督の「かぼちゃ大王」は未見だけど、
登場人物に向ける視線が、とても真摯だなっと思えるな。
登場人物達の心情を丁寧に映像に写し取っていく手腕もなかなかだし、
生活の匂いってのを、上手に画面に漂わせてる。
だから、登場キャラそれぞれにリアリティがあり、それゆえに愛着が湧いてくるというかね。
「かぼちゃ大王」が見たくなったな。DVDは出ているんやろか。

アルベルト役は、以前このブログで書いた「モニカ・ベルッチの恋愛マニュアル」で、
ゲイカップルの一人を演じていたアントニオ・アルバネーゼ。
ハゲでズングリ体型の俳優さんだけど、陽気に見えて寂しがり屋、でもって友情を大切にする主人公を、
とてもナチュラルかつ説得力たっぷりに演じてる。うまい役者さんだ。ま、日本じゃ人気出そうにないけど。
なんでも本作で彼、ヴァレンシア地中海映画祭ってのの主演男優賞をとってる。

アンジェロ役は、アルベルトが病室で初対面の時、アンジエロをとても男前だねと言うだけはある、
優しい瞳のハンサムガイ、キム・ロッシ・スチュアート。
スタイルもいいし、こちらはメジャー映画に出たら、日本でも人気が出そうやん。
ハンサムだけでなく、本作もそうだけど、ヒューマンドラマ「家の鍵」(04)など
演技力もなかなかよ。

あと、緊急救命治療室の場面に、「暗殺の森」「鍵」の演技派セクシー女優ステファニ・サンドレッリや
「モノカ・ベルッチの恋愛マニュアル」にも出ているカルド・ヴァルドーネなど、イタリアの人気俳優が、
実名でアルベルトの見舞客で顔を見せてるのに、オオッとびっくりしてもたわ。
多分、監督の親しい映画仲間なんだろうね。

ところで、イタリアの救命治療室の患者は、全員、全裸でベッドに寝てるんやね。
2人の部屋に年寄りの女性が運ばれてきたけど、彼女も全裸。
恥ずかしないんやろか、日本ならそんなんありえへん、と変なところで、これまた驚いたやんかいさあ。


TOEI COMPANY,LTD 2014年2月7日リリース



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プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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