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「クレイジー・ドライブ」(14年・アメリカ) 人生ドツボ気味のリムジン運転手が、やばい事件に巻き込まれてアッチッチ~!

クレイジー・ドライブ
僕のお気に入りの映画の一本「ナーク」(02)。捜査官が謎の死をとげた刑事の真実を探るシリアスタッチのクライム・サスペンスで、パンチの効いた秀作だったな。ほろ苦いラストもグッときたし。
この作品で、監督のジョー・カーナハンに注目したんだけど、次作「スモーキング・エース/暗殺者がいっぱい」(07)は、
「ナーク」と違って、マンガチック&コミカルな派手派手バイオレンス・アクションだったので、ちょっとビックリ。
どっちがカーナハンの指向なんだろう?と戸惑ってしまったやん。

そんな彼の新作が、このクライム・コメディ「クレイジー・ドライブ」。
主演が、日本じゃいまいち知名度が低い、「リトル・チルドレン」「死霊館」のパトリック・ウィルソンだけに劇場未公開となったけど、愛読誌「映画秘宝」の紹介記事を読んで興味が湧き、見てみることにしたんだ。

ロサンゼルスで、俳優をめざしながらリムジン運転手をしているストレッチ。
ギャンブルにのめり込んだせいでギャングから借りた6000ドルを今日中に返済しろ、
用意できなければ痛い目にあうと脅され、あせりまくる。
そんな時、勤務先の同僚でオペレーターの女性チャーリーから、
顧客で億万長者のカロスを送り迎えする仕事が入った。
カロスから、6000ドルやるから、ブリーフケースを取りに行って欲しいと頼まれ、
彼を乱痴気パーティに送った後、これで難を逃れられると指定された場所に赴くが…。

見た印象だけど、トラブルに見舞われた主人公を、
エキセントリックな脇キャラを散りばめ、スピーディー&コミカルに描いた、
「スモーキング・エース-」タッチの作品やなって感じ。
とにかく、あれよあれよとストーリーがどんどん進んでいっちゃうんだ。

映画は、いきなり車を追突され、路上に落っこちるシーンから始まるんだけど、
その追突した車の美女と恋仲になりハッピッピーなつき合いが続くと思っていたら、
エッチの後で、いきなり別れましょとフラレてしまうまでが、ほんの数分で描写されるくらいよ。

そして、「オレは自分の人生がキライだ!人生が半分終わったのに何も残せていない」
とぼやきまくるストレッチ。
なんかこのセリフ、妙に心にやんわりグサッときてしまったわ。
僕の人生、半分以上終わってるのに何も…、ウグッ!

ストレッチにとっちゃ助けの神(?)にみえる億万長者のカロスってのが、
とにかく奇人変人のたぐいで、待ち合わせの場所には、
空からケツ割れブリーフ一丁の裸でパラシュート降下してきよるし、
変態じみたパーティに繰り出すと言って、顔にケッタイな歌舞伎風メイクをほどこしたり、
リムジン内で酒に火を放って燃えるのをウハウハ眺めたり、どう見てもアブなくてヘン!
演じるは、「スター・トレック」で若きカークを演じたクリス・パイン。
クスリでいってしまってる怪しさ満々の奇人を、なんとも楽しげにノリノリで演じてる。

もう一人、「ハングオーバー!」シリーズで、
そこそこ名を知られるようになったコメディ俳優エド・ヘルムズが、
リムジン運転手として顧客に絶大な信頼を得ていたのに、
車内で突然ピストル自殺したカール役を演じていて、
死後、なぜかストレッチの心の不安の象徴として、
彼のそばに白塗りメイクで亡霊のように現れるんよ。

「ナーク」で、暴力刑事を演じて印象深かったレイ・リオッタや、
「ナイトライダー」「ベイウォッチ」などTVシリーズで知られるデヴィッド・ハッセルホフ、
それに「処刑人」のノーマン・リーダスが、本人役で登場、というかゲスト出演。

チャーリー役は、「シン・シティ」「ファンタスティック・フォー」のジェシカ・アルバ。
最初はメガネかけて事務所に座りっきりで、もったいない使い方をするやんと思っていたら…。

カーナハン監督の演出センスは悪くないんだけど、
すごくオモシロイって作品とまではいかなったように、僕には思えるな。
アクションそこそこだけど、ギャグはどうもスベリ気味っぽいし。
監督の「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」でCIA調査官役で出ていたパトリック・ウィルソンに、
ユーモアのセンスが感じられないというか、人生に落ちこぼれた、やさぐれた風情が、
僕にはあまり感じられなかったので、どうも彼に共感できなかったせいかも。
なんか、彼からは生真面目な印象を受けてしまうんよね。
ま、パトリックさんなりに頑張って演じてはいるんだろうけど。

主人公のセリフに「人生は計画通りにいかない」ってのがあったけど、
本作も、監督の狙っていたものとは、ちょっとズレてしまったような、
そんな印象が残りましたわさ。

いずれにしろ、ビールでも飲みながらホゲーと楽しむのには、94分と短い尺だし、
それなりにいいかなって作品であ~りました。

NBCユニバーサル・エンターテインメントジャパン 2015年5月2日リリース




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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

「スケルトン・ツインズ 幸せな人生のはじめ方」(14年・アメリカ) 心がちょい屈折気味の双生児・姉弟が織りなす、おかしくて、切なくて、ほろ苦いヒューマン・ドラマやん!

スケルトン・ツインズ 幸せな人生のはじめ方
僕の好きなSFコメディ映画「宇宙人ポール」で、イギリス男たちと行動を共にする、片方が黒いメガネをかけたヒロインを演じていたクリステン・ウィグと、同映画で、頼りない捜査官役だったビル・ヘイダーが、二卵性双生児の姉弟に扮した、ユーモラスで、ちょっぴりほろ苦いヒューマン・ドラマが、この「スケルトン・ツインズ」。
なんでも、アメリカの2014年サンダンス国際映画祭で脚本賞を受賞したらしいんだけど、主役二人の知名度が日本じゃ、皆無に近いってこともあり、当たり前田のDVDスルー。
ま、アメリカの人気バラエティ番組「サタデー・ナイト・ライブ」が生んだ2大スターが、このクリステンとビルと言われたって、番組じたい日本じゃ放映されていないし、仕方ないわなぁ。

で、見た感想だけど、
人間って、弱くてもろく、人生は思うようにいかないことも多いけれど、それでも、それを受け入れ、なんとか生きてかなきゃってのを、主人公二人を通して語りかけてくれる、
心にほんのりとした優しさを運んでくれるような、ビター&スイートな作品でありましたわさ。

恋人と別れたことで自殺未遂を犯した、ロスに住むゲイのマイロ。
同じ日に自殺を考えていた姉のマギーは、病院からの知らせを受け、
ニューヨークから駆けつけ、10年ぶりに弟と再会。
心配した彼女は、彼の心のキズを癒そうと同居を持ちかけ、
ニューヨーク郊外の小さな街で、マギーとランス夫婦と暮らすことになったマイロ。
幼い頃の思い出がよみがえり、マギーとマイロは姉弟の絆を深めていくように見えたが…。

マギーとマイロの父は、橋から飛び降りて、とっくの昔に亡くなっていて、
そのせいかどうか、子供の頃、二人は児童精神科医で治療を受けていた。
頼れるはずの母は、どうも二人を捨てたようで、ほかの男と再婚。
成人してからは、はほとんど交流がないみたい。

幼少の頃のほろ苦い体験のせいか、
心がちょい屈折気味のマギーは、ランスを愛していながらも、
彼が子供を望んでいるにもかかわらず、彼に隠れて避妊薬を飲み続け、
ダイビング教師と浮気を繰り返している。

ゲイのマイロは、彼が街を離れるきっかけともなった、
今は書店を営んでいる、彼の元教師で肉体関係のあったリッチに、
ヨリを戻そうと会いに行き、最初は拒絶されるが、結局…。

結構ドロドロしたエピソードが次々と出てくるんだけど、
さらりとした描写のせいもあって、不思議に、暗くて重いって印象は希薄。
なんて言うか、扱う素材はヘビーなんだけど、
根っこのところで、マギーとマイロの双子ならではの、
不思議な心の絆みたいなものを、ユーモアを交え、
きっちりと描いているからだろうな。

マイロが、歯科衛生士をしているマギーの医院を訪れ、
歯科器具を使って、キャアキャアとふざけあったり、
ちょっと落ち込んでいたマギーを元気づけようと、
マイロが、スターシップのヒット曲「ナッシング・ゴナ・ストップ・アス・ナウ」を
口パクで歌い踊ってみせると、マギーも一緒に歌いだしたり、
双子ならではの、心の寄り添いあいみたいなものが、なんとも微笑ましい。

ただ、マギーがオナラ連発するところは、ちょい引いてしもたけど。

監督は、本作が長編監督デビュー作のクレイグ・ジョンソン。
彼の経歴はわからないけど、重くなりがちな素材を、
説明過多にならず、歯切れのいいテンポと節度ある描写で、
力まず、軽やかにドラマを綴ってるなって気がしたな。
うまく生きていけない主人公たちの心の機微を、上手にすくい取っているというか。
ナタリー・ポートマン主演「ブッラク・スワン」のマーク・ヘイマンの脚本のおかげもあるみたいだけど。
ネイサン・ラーソンの、ふんわりとした音楽も効果的だし。

ビル・ヘイダーのナチュラルなゲイっぷり、
クリステン・ウィグの、いけない事と判っていながら自分では制御できない心の屈折ぶり、
二人とも、コメディ系のせいか、あまりシリアスにならず、
自然体の演技でキャラにリアリティをもたらしてるな。
出番は少ないけど、ランス役ルーク・ウィルソン、リッチ役タイ・バーレルなど、
脇も良い役者が揃ってる。

クリステンとビルの共演作、またリリースされたら見てみたいやんかいさぁ。


ソニー・ピクチャーズ 2015年4月29日リリース



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プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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