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「ビッケと神々の秘宝」(11年・ドイツ) 腕力ないけど知力で勝負のバイキング少年コメディ第2弾!

ビッケと神々の秘宝
3年前にDVDスルーでリリースされた「小さなバイキング ビッケ」の、個人的には待望の第2弾がこの「ビッケと神々の秘宝」。
なにせ前作が、めっぽう面白かったもんね。

一作目の監督が、僕のお気に入りのドイツの才人ミヒャエル・ブリー・ヘルビビってこともあり、すっとぼけたオバカなギャグがさく裂しまくり、それでいて、父と子の、それなりに互いを思いやる愛情みたいなもんも、さりげなく描かれ、ファミリー・コメディの秀作だった。

第2弾じゃ、ビッケと父親の俳優は前作からの続投だけど、監督が変わり、見るまでは、ちょい不安はあった。
でも、見たら、なかなかどうして、アドベンチャー要素が強くなり、スケール感が増して、僕としちゃ充分に楽しめるファミリー・ピクチャーやったやん!

バイキングの村の族長ハルバルの息子ビッケは、
腕力はないけど知力なら誰にも負けない、心優しい男の子。
ある日、一人前のバイキングになるための修行中、
神々の秘宝のありかが書かれた航海日誌を、偶然、手に入れちゃう。
その日誌に描かれた神々のハンマーの絵が、
父ハルバルが首にかけてる飾り物の形と同じだと気付いたビッケ。
その飾り物は、神々のハンマーをゲットするためのキーだったんだ。
だが、父ハルバルが、ハンマーを狙う宿命の敵スペンにさらわれしまった。
族長の息子として、村の男たちを引き連れ、父救出に旅立つビッケだが…。

前作から2年後に作られた本作は、予算をそれなりにかけ、
流行の3Dで製作されたみたいだけど、見ているぶんには、
そんなに3D効果を生かした映像とも思えない。
劇場の大画面で見たら、3D効果が発揮されるのかも知れないけど。

すっとぼけたオバカ・ギャグも、前作ほどには、さく裂しないけど、
今回は、知力より腕力が強い、謎の女の子スベーニャが登場し、
物語が、前作より深みが増し、より豊かになったような気がしたな。

スベーニャは、勝ち気で、ちょいズル賢いんだけど、
心根は意外にピュアな、魅力的なキャラ。
演じるヴァレリア・アイゼンハルトが、
なかなかの美少女でチャーミングなせいもあるな。妙に色っぽいしね。
子役から魅惑的な大人になりそうな予感がするわぁ。
ドイツの”ナタリー・ポートマン”になるかも!

ビッケ役ヨナス・ハンメルレは、「小さなバイキング-」から2年経ってるから、
多少は成長して大きくなってるけど、愛らしさ、健気さは変わらず、
演技もナチュラルなまんまだし、好感が持てちゃうな。
ビッケが危機に陥ると、考えをめぐらし、いいアイデアを思いついたら
鼻を指でこちょこちょ撫でて言うセリフ、「そうだ、この手でいこう!」、
これがなんかいいのよ。僕もいっぺん使ってみたいやん。

スベーニャと”ラブ”が生まれてもおかしくないのに、
あえて、そこまでは踏み込まず、友情どまり。
実は彼女は…!って展開で、
誰かに従うのではなく、自分で自分の生き方を決めなきゃいけないという、
人生訓みたいなものがメッセージされちゃうんよね。
それも、押しつけがましくなくね。

監督クリスティアン・ディッターは、
ほっこり陽気なムードを保ちながら、適度にスリリングな要素をプラスし、
キャラのイメージを大切に、キレの良い展開でサクサクと展開して見せてる。
だから、ギャグがベタ過ぎても、あんまり気にならない。

美術も丁寧で、衣装やセットなど、
ファンタジックな児童小説の世界を損なうことなく映像に映しこんでいるのもナイスやん。

知力より体力優先の父ハルバルを演じたワルデマー・コブスも、
野蛮だが、気のいい愛ある親父っぶりを見せてるし、
バイキングの仲間たちも、前作同様、ちょいオマヌケで人なっつこくて親しみが持てる。

ただ、ビッケ達の乗った船が、激流に飲み込まれるところは、
CGで描かれるんだけど、アメリカの高度なCG映像を見慣れているだけに、
ぎこちないというか、安っぽさを感じてしまうな。
ま、リアリティ重視の作品ではないし、少年アドベンチャーなら、ありかな。

とにかく、ファミリー・アドベンチャーとしては、僕には合格点の出来でおましたやん、ほんまに。

ところで、神秘のハンマー、「マイティ・ソー」が持っていた怪力ハンマーを思い浮かべたけど、
関連があるんやろか、ま、どうでもいい話やけど。

AMGエンタテインメント 2015年12月2日リリース



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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

「マザーハウス 恐怖の使者」(13・ベネズエラ) 始まりは”恐怖”、そしてエンディングは…。驚きの展開を見せる、上出来のオカルト・ホラーやんかいさぁ、ほんまに!

マザーハウス 恐怖の使者
ベネズエラ映画って、日本じゃほとんど見る機会がないけど、世界のホラー映画祭で結構話題になったらしいベネズエラ製オカルト・ホラーが、この「マザーハウス 恐怖の使者」。

ベネズエラって国の名は知っていたけど、ほとんど馴染みのない国だし、南アメリカのどこらへんかも即座には分からなかったので、ネットで調べたら、南アメリカの北部。カリブ海に面したところで、南米大陸でも指折りの自然の宝庫として知られる国なんだ。

そんな自然に恵まれた国のホラー映画って、どんなもんじゃろと見たんだけど、これがもう、めちゃめちゃオモシロかった。

邦題から、家に邪悪な怨念がこもった「呪怨」やアメリカ映画「たたり」もどきの作品かと思ったら、全く違うのよ。
もう、後半30分の展開といったら、それまでの物語がものの見事にくつがえされ、それどころか…。

何ていうか、何を書いてもネタばれになってしまい、
まだ未見の人に、肝心の部分を伏せて説明するのがめっちゃ難しい作品なんだわさ、ほんまに。
僕が、最初に見たときは、ええっ!まさかっ!なな、なんと!と驚かされまくり、
そして、ラストじゃ涙腺がジワッと…。
充実の映画体験をさせられたやんかいさあ!

時は1981年。
気絶していたらしい中年の女ドゥルセは、ふと眼を覚ました。
頬に切り傷があり、手に鏡の破片を握っていた。
慌てて愛しい息子レオポルドを探すドゥルセ。
そして、地下室で、夫フォセが死んでいるのを発見した。
そばに、おどおど気味のレオポルドが、奥の開いた扉の前に立っていた。
彼女は、レオポルドを抱き寄せようと手を差し伸べた。
だが、彼がドゥルセの方に歩きだしたとき、急に何者かに扉の向こうに引きずり込まれ、
厚い扉が轟音をたてて閉ってしまった。
翌朝、ドゥルセは、夫と消息不明の息子を殺害したとして終身刑になり、監獄暮らしとなった。
決め手は、夫を差したナイフに、彼女の指紋がついていたから。
そして、30年後、ドゥルセは高齢を理由に釈放され、
警官の監視付きで、自宅で暮らすこととなった。
定期的に、40歳近い教区の司祭マリオが、彼女のもとを訪れ、いろいろと相談に乗ろうとした。
そして…。

映画は、30年前の事件が起こる以前のドゥルセ一家の話と、
老齢となった現在のドゥルセの話が交差しながら、
謎めいた殺人事件の全容を解き明かすというか、
見ているものを、後半で一気に”時の迷宮”へと導いていく。

彼女たちが住んでいた大きな家では、以前にも住人の失踪事件が幾度か起こっていた。
最初に、家を建てたのはイギリス人。
なぜか、その土地に家を建てることに強いこだわりを持っていたそうで、
そのイギリス人一家も、失踪したらしい。
誰も住む者がいなくなり、政府に買い上げられた家を、
5年前に、めちゃ安で手に入れたのが、フォセとドゥルセだった。

フォセは失業中で、一家にはレオポルドとロドリゴの、やんちゃ盛りの二人の息子がいた。
事件の前、ドゥルセは、家で不気味な怪現象に直面し、不安を覚えた彼女は、
霊媒師に来てもらって、家に何か憑りついていないか確かめようとしていた。

30年ぶりに、我が家に戻ってきたドゥルセだが、
家の中で、見知らぬ老人を目にしたり、またもや怪現象に、おののくことに。

製作・監督・脚本は、アレハンドロ・イゴルダ。
多分ベネズエラ出身だと思うけど、脚本が実に巧妙に練られているな。
母ドゥルセが息子に、お守り代わりに与えるムーンストーンの使い方もうまいし、
霊媒師のセリフ、レオが母に差し出したメモ書きなど、
随所に見せる、ちょい謎めいた伏線の張り方も絶妙。

その緻密極まりないと思える脚本を、ものの見事に映画ならではの演出で、
見ている側を翻弄しちゃってくれるのよ。

ドゥルセ役、ルディー・ロドリゲスの熱のこもった演技が、作品をグッと引き締めてるし、
息子レオポルドに扮した子役ロズメル・ブスタマンテも、
純朴でやんちゃ盛り、それでいて母を慕う息子を、とても自然体で演じてる。

……もう、これ以上、この映画のことは書けましぇ~ん!

とにかく予備知識なしに、まずは見てチョーダイ!

しかし、エンドクレジットの前に、「最高の母ディオニーとママリダに捧ぐ」って文字が出てくるの、
なんだか深い余韻を残しよるやないの。
監督は、愛する母親のために、この映画を作ったんやろか、
だから、ああいう結末にしたんやろか。
ホラー映画で、最後にこんなウルウル気分にさせるなんて、イダルゴ監督、ニクイわぁ!

アクセスエー 2015年12月2日リリース



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プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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