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「アルファ 帰還(かえ)りし者たち」(18年・アメリカ) 氷河期に生きた少年と狼のサバイバル・アドベンチャーでおまんにやわ!

アルファ 帰還(かえ)りし者たち
前回紹介した「俺たちホームズ&ワトソン」のDVDに収録されていた本作の予告編を見て、なかなか面白そうやんと思ってレンタルして観たんよ。

この「アルファ 帰還(かえ)りし者たち」は、アメリカじゃ4週連続トップ10のヒットを放ったらしいけど、日本じゃ劇場未公開でソフトスルー。
知名度のあるスタッフ&キャストでもないし、少年と狼のサバイバルを通して芽生える友情ドラマって、日本じゃ当たらないと思われたのかしらね。

観た感想だけど、とにかく再現された氷河期の風景が壮大でリアリティたっぷりなのに、どこか幻想的でビューティフル。
そんな風景をバックに描かれる少年と狼のドラマも丁寧に描かれていて、ファミリー・ピクチャーとして上出来の作品だったやん。
父と息子の家族の絆にホロリッともさせられたしねぇ。

しかしこの作品、風景が美しいだけに劇場の大画面スクリーン観てみたかったなぁって気もしたやん。

舞台は、2万年前の氷河期の時代。
心優しい少年ケダは、部族の首長である彼の父や仲間とともに初めての狩猟の旅に出た。
獲物であるバイソンの群れを見つけ狩ろうとしたが、ケダは獰猛なバイソンに突進され、
断崖絶壁から落下し、突き出た岩床に落ちてしまった。
身動き一つしない愛する息子を見下ろし、死なせてしまったと嘆き悲しんだ父は、
ケダの墓を作り仲間と共に帰路についた。
だが、ケダは死んではいなかった。鳥につつかれ目を覚ました彼は、
痛みと寒さに耐えながら父の名を叫んだ。
そして、自分の墓を見た時、自分が取り残されたことを知った。
何とかして自力で部族のもとに帰ろうとした時、狼の群れに襲われ、
狼の一匹を傷付け、木の上に逃げ、一夜を過ごした。
翌日には、傷ついた狼だけを残し、他の狼たちは姿を消していた。
ケダは、残された狼をそのままにして家族の元に向かおうとしたが、
なぜか気になり、狼を背負って歩くことに…。

オープニングで、ケダの仲間がバイソンを狩ろうとする場面から始まり、
オープニングから、画面に惹き付けられてしまう。
そして、狩りの一週間前からの出来事が描かれ、ケダの性格や、
狩りのために石をけづって作る矢じりの腕比べや木を使って火をおこす技など、
原始生活ならではの描写で、作品世界に説得力を持たせている。

ファミリーを対象とした作品だけに、血が出るなどエグイ描写は極力抑えられているけど、
厳しい自然界で生き抜くさまは、結構リアリティを重視して描かれているな。

アルファと呼ばれる狼と少年ケダの間に、少しずつ友情めいたものが芽生えていくところも、
とてもナチュラルで嘘臭さを感じさせないし、
ケダが旅を通して逞しくなり、顔つきまで大人びていくところもエエ感じ。

監督は、「ザ・ウォーカー」「フロム・ヘル」の双子のヒューズ兄弟の一人、アルバート・ヒューズ。
本作の原案も監督なんだそう。
ケダの部族、ケダと彼の父や母との家族絆、そしてアルファとの人間と狼の友情など、
いずれも端的かつ丁寧に描いていて、文句ない演出やん。
セリフも、本作のためにオリジナル言語を創作したらしく、細部にま手を抜かないのもエエ感じ。

ただ、最初のバイソンは、CGで作られたと思われ、狼のアルファもCGと違うかと思わせられしもたわ。
なにせ、アメリカの最近の映画に登場するアニマルって、結構CGによるものが多いし、
CGでもリアル感満点だから、実物の動物との区別がつかないときがあるんよね。

特典映像で、狼に似たウルフドッグという犬が出演していると分かって、
本物のアニマルなんやと、ヘンなところで納得。
おそらく、監督がリアリティを重視して本物のアニマルを使いたがったんやろと思う。

母から、優しいだけが取り柄で狩りに向いていないと思われていたケダが、
首長である父の期待に応えなくてはと、生き抜くと決め、
厳しい自然界をサバイバルする姿は、なんともいじらしいし、
最後に父に言うセリフ「父さんの自慢の息子になれたかな」にはジワッときてしもたわ。

ケダに扮したコディ・スミット=マクフィーは、
「X-MEN」シリーズでナイトクロラーを演じていた若手俳優だけど、
穏やかな顔立ちで最初はひ弱っぽかったのが、アドベンチャーを通して逞しく成長していくところを、
とても自然に演じていて好感が持てたやん。
水浴びするシーンなどで裸になると、今どきの若者っぽい体つきで、
ちっとも2万年前に生きていた人間とは思えないやんとも思ったけどさ。

父親役は、「アトミック・ブロンド」に出ていたヨハネス・ハウクル・ヨハンソン。
アイルランド系の俳優みたいだけど、武骨で頼りになる首領を好演。
崖下に堕ちた息子を、生きていてくれと一晩呼び続けるところもグッとこさせたやん。

アルファを演じたウルフドッグも、なかなかの名演技を見せるし、
アルファがオスと思わせておいて最後に…ってところもニクイやん。

日本じゃほとんど話題になっていない本作だけど、
観て損はない、ファミリー・ムービーとしてオススメしたいやんかいさぁ!


ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2019年6月5日レンタルリリース



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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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