「チレラマ CHILLERAMA」(11年・アメリカ) めっちゃオ下劣、めっちゃオバカな、映画愛満々のB級ホラー・コメディやん!

チレラマ
以前、このブログで紹介し、欲しかったDVD、リッキー・ジヤーヴェイス監督・主演のコメディ「ウソから始まる恋と仕事の成功術」を、ヤフオクで落札して、やっと手に入れることができやんした。
この作品、レンタル・オンリーでセルされてなかったんだけど、オークションには、どういうルートか知らないけれど、レンタル落ちDVDが結構出品されていてるんよ。
で、久しぶりに見直したけど、やっぱりオモシロかった。

さて、本作「チレラマ」は、とにかく下品、とにかく悪趣味、とにかくオバカ、でもって娯楽映画への愛がビッシビシと渦巻いてる、個人的には、ホッヒッヒーとめっちゃ笑えて楽しめた、ウレシカルカルな作品でありました。
なんでも、今年1月に、ちば映画祭で特別上映されたらしいけど、ま、ザーメン、ウンチ、オッパイがドバドバ出てくるし、一般劇場公開されなかったのも、無理からぬことかもね。

閉館が決まったドライブインシアターで、最後の夜に4本の映画を上映するんだけど、
その劇中劇と並行して、劇場でもゾンビ騒動が持ち上がってしまうというのが大筋。

その上映される映画ってのが、なんともバカらしいたらありゃしない。

まずは「精子怪獣ワジラ」。
精子の量が極端に少ない青年マイルズは、医者から精子を強靱にする治療薬スペルマプラミンをもらい、
早速飲んだら、エロイことを思うたびに股間に激痛が!
マスかいて精子を出せば良いと医者にアドバイスされ、シコシコやって出したは良いが、
その精子が、薬の副作用でどんどん巨大化し、人を襲い始めたから、さあ大変!

監督は、主人公マイルズも演じてるアダム・リフキン。
僕の好きな映画、KISSが登場する「デトロイト・ロック・シティ」(99)を撮ってるけど、
「ワラジ」はあえてチープな特撮を使い、どきつ目のコッテリした色彩撮影で、70年代ムード満々、
人類vsスペルマ怪獣ワラジの攻防戦を、レトロ・ポップなタッチで、
お下劣な笑いもたっぷり、歯切れ良く見せてる。

医者に「ツイン・ピークス」のローラのパパ役で知られるレイ・ワイズ、
ワラジ撃退に燃えるブッカケ将軍(英語でもちゃんとBUKKAKEと言ってる)にエリック・ロバーツと、
ちょいマニアックなキャスティングなのもナイス。
最後にゃ、自由の女神までワジラの餌食になりかけて‥・
しかし、ほんまにアホらしいたらありゃしない。

お次は、青春ミュージカル「ヤング クマ男の絶叫」
舞台は、1962年カリフォルニア。
彼女がいるリッキーは、車にひかれそになったのを、革ジャンにリーゼントのタロンに助けられ、
なぜか彼に惹かれてしまう。
リッキーの代わりに車にひかれ脳味噌飛び出した彼女そっちのけで、タロンを追いかけるリッキー。
だが、ビーチパーティで、タロンに尻を噛まれたことから、リッキーの体に変化が‥。

ビーチボーイズ風のミュージックに乗って、リッキーやタロンが、ちゃらく歌い踊り、どこかほのぼの。
でもオケツを掘り掘られ、若者たちが食われまくりの展開が待ち受けてる。
監督は、H・G・ルイスの「2000人の狂人」(64)のリメイク作「2001人の狂宴」(05)のティム・サリヴァン。
テンポは、ちょいユルイけど、60年代のムードを、それなりに醸し出してて、
そユルさが不思議にマッチしているような。
リッキーやタロンが、クマ男に変身すると、俳優が見るからにクマって感じのごついオヤジと違すり替わるのも、
そのあからさまなウソっぽさに、思わず笑ってしまったわ!
音楽も、いかにも60年代っぽい曲調だし、衣装なんかも、当時の再現に努めているみたいで、
ヤワなんだけど、作り込まれているみたい。
主演のショーン・ポール・ロックハードは、ネットで調べたら、本物のゲイ映画に出ているらしいのね。
なんでも”ゲイ映画界のトレーシー・ローズ”って言われてるんですと。
ゲイムードが漂ってるのも、ぬべなるかなでありんす。
リッキーや彼の恋人を看護するオバさんに、ファレリー兄弟の「メリー首ったけ」や
「2001人の狂宴」「デトロイト・ロック・シティ」に顔出していたベテラン女優リン・シェイ。

3本目は「アンネ・フランケンシュタインの日記」
大戦中、アンネ一家が隠れ住んでいた部屋に突然ナチスが現れ、一冊の日記を見つける。
それは、アンネの祖父フランケンシュタイン博士が、死者を生き返らせようと研究してた日誌だった。
アンネ一家を皆殺しにし、日誌を奪い取ったナチスは、人造人間を作り出すが‥。

古ぼけたモノクロ映像に、セリフがオール・ドイツ語で、画面下に英語字幕が出るという、
たいして深い意味もなく、ヘンに凝った作り。
監督は、「HACHET/ハチェット」シリーズや「フローズン」(10)のアダム・グリーン。
アンネとフランケンシュタインをつなげるって、無茶苦茶な設定だけど、
アンネ達を殺害した後、ナチスのボスが「アンネが書いたような日記を代わりに書いて置いておけ」ってセリフ、
苦笑いしてしまいまわさ!
3つの室内だけでお話は進むけど、演出テンポが良いし、オバカ具合もなかなか。
また、ナチスのボスに扮した、ジョエル・デヴィッド・ムーアの、
ちょいハイテンション気味の演技が良いんよ。
ちょび髭つけて、ヒトラーもどきなのに、カリスマ性ゼロで、どこかアホっぽいし。
人造人間役は、「13日の金曜日」の第7~10作でジェイソンを演じて、
アメリカじゃ名が知れ渡ってるケイン・ホッダー。
「HACHET-」でも殺人鬼を演じてるらしいけど、
「アンネ-」じゃ、ナチスのボスに殺人を命令されても、ユダヤ人スピリットに目覚めてしまい‥。
お茶目な味も出してて、愛すべきモンスターって感じよ。

そして、4本目は「大便がいっぱい」
もうタイトルからして、げんなりしてしまうけど、本編はものの見事にウンコだらけ。
それも、色といい形といい、もう止めてちょんまげと本気で思ってたら、
4作目は、数分で終了。ほっとしたわ。
理由は、映写室にゾンビが現れ、ひと騒動起こして、映写機が壊れてしまったから。

そして、ここから、ゾンビ化してしまったドライブインシアターの観客達から、
なんとか逃れようとする、若い男女と、劇場の老支配人、その名もセシル・B・カウフマンの攻防戦が始まる。
カウフマン役は、1948年生まれの、デブデブ体型のリチャード・リール。
いろんなジャンルの映画で顔を見かける俳優さんだけど、本作じゃ、めっぽう勇ましくてカッコいいやん。

本作のオープニングで、墓を掘り起こした男が、自分の妻の死体に股間をガブリッと噛まれるんだけど、
その時、青緑色のテラテラ光る液体が股から流れ出る。
そのまま、彼はドライブインシアターに向かい、彼が映写技師だったと判る。
そして、男は倉庫に忍び込み、チョコレートの缶に青緑色の液体が付いたままの手をつっこみ、舐めるんだ。
そうとは知らず、そのチョコレート缶を、売店の女の子が持ち出し、
ポップコーンにかけたもんだから、買ったお客は、食べたら次々とゾンビに‥。

ゾンビ・パートの監督は、「クライモリ デッド・エンド」のジョー・リンチ。
4本の映画の間に、観客ゾンビ化の経過が描かれるんだけど、
「ヤング クマ男の絶叫」終了後に、お客が、「パルマは、この映画からパクって『キャリー』を作った」とか、
「サイモン・ペックならどうする?」とか、映画好きならニヤリとさせられるセリフにムフムフよ。
劇場経営者のカウフマンがいる映写室には、オーソン・ウエルズの写真が飾られているし、
彼の亡くなった妻の愛称が「バラのつぼみ」だったり、古典映画への目配せもなかなか。

この映画、なんていうか、60~70年代のB級映画群への深い愛というか、
オマージュみたいなものが、映画前全編に漂ってて、
下らなくてバカバカしい、でもアイデア凝らして観客を楽しませようと頑張る心意気ってのかな、
そんな、なんでもありの見せ物的・B級娯楽ムービーへの愛情が感じられて、
なんだか嬉しくなってくる作品でおまんにやわ。

映画って、オモシロければ、楽しませてくれれば、それでいいのよ、ほんまに。
感動作や名作もいいけれど、やっぱ、それだけが映画じゃないんだし。
ポップコーンかじりながら、ホゲーと見れる映画も必要なんだ。
そう思いませんこと?


マグサム 2013年4月5日レンタルリリース



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プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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