「暴走!ターボ・バスターズ」(10年・オランダ) ボンクラ男たちが、アナーキーに暴走しまくりまんねんわぁ!

暴走!ターボ・バスターズ
オランダの人気テレビ番組に、過激なパフォーマンスを見せる「ニュー・キッズ」ってのがあるらしく、その劇場進出第一作が、この「暴走!ターボ・バスターズ」。
何でも、アメリカのファンタスティック・フェス・フィルム・フェスティバルのコメディ部門で最優秀監督賞を受賞したらしいけど、スタック&キャストは、日本じゃ全くの無名。
そもそもテレビ番組「ニュー・キッズ」自体、日本のケーブルTVでも放映されていないみたいだし、ま、劇場未公開は当然か。
オバカなコメディって好きだし、オランダっと言ったら、僕の好きな、映画監督ポール・ヴァーホーヴェン(「ロボコップ」「氷の微笑」)の生まれた国だし、どれほど過激か、ちょい気になって見てみることにしたんよ。

で、これが、ただのオバカに止まらず、とにかく行動がアナーキー極まりなくって、そのムチャぶりに笑わなしゃあないっって感じの、見終わって、なんか気分がスカッとする痛快コメディでありやんした。
国家権力を無能でバカと、こき下ろしまくってるのもナイスだし。

オランダの小さな町マースカンチェに住んでるリチャード等5人のボンクラ男たち。
仕事にあぶれた彼らは、リチャードの失業手当で食いつなごうとするんだが、
あっという間に使い果たし、「こうなったら今後一切カネは払わない」と勝手に宣言。
スーパーから食料を強奪するわ、車のガソリン代は払わないわ、ムチャしまくる。
そんなリチャード達に興味を持った地元のテレビリポーターが、彼らの行動や言葉をテレビ放映。
不況で苦しんでるオランダの視聴者たちは、それをきっかけに各地で暴動を起こしてしまう。
暴動をおさめるには、リチャード達を抹殺すべきと判断した国防省のお役人は
スカットミサイルをマースカンチェに向けて発射したんだが‥。

主役5人組キャラは、ハンサムでもないし、チープな匂い満々、見るからにボンクラ風。
考えが短絡的で、人の迷惑なんのその、好き勝手に突き進んでしまうところは、
どこか幼児じみていて、というか、ヤンチャなアホガキのまんま。
あまりのやりたい放題さ加減に、あきれてしまう反面、
なんだか、ちょい羨ましくもなってくる。
何かと規制の多い世の中で生活しているだけにね、僕というか僕らはさ。

監督は、5人組の一人、ほとんどセリフがないロビー役ステフェン・ハールス。
テレビ版でも演出していたのかどうか判らないけど、
ムダな描写一切無く、実に小気味いいテンポで、スパスパ物語を押し進めていくな。

人がいともあっさり車にひかれて死んだり、警官が誤射して仲間の警官を殺しちゃったり、
あっけらかんと人があの世にいってしまうのを、ギャグにしてしまうブラックなセンス、
ギョッとしながらも、そのあっけらかんさに、つい笑ってしまうわ(なんか不謹慎な気もするけど)。
人気歌手の指にあんなことしたり、”ソーセージ”変態オヤジが子供たちに‥。
ほんまに、モラルもくそもありゃしないわさ。

ギャグと言えば、エッチ電話のエピソードや、欲求不満男のジャージの股間がテント張ってたり、
ベタ・ギャグがわんさか。今時、こんなベタギャグお目にかかれへんでと思ってしまうけど、
ボンクラ主人公達に似つかわしいような気がしないでもないな。
脚本は、これまた5人組の一人で、部屋中が大麻畑みたいになってる、
ハッパ大好き黒髪で長身のバリー役フリップ・ファン・デル・クィル。
唐突に、軽食堂のオヤジが、仲間のひとりのゲリーに、ある告白をしたり、
警察署の、やたら騒々しい囚人が、急にあんなことしたり、
見る側の意表を突くというか、いきあたりばったりというか、
思いつきを片っ端から話に詰め込んだみたいで、かなり乱暴チックな展開。
でも、クライマックスじゃ、地元愛のために、リチャード達が国家権力に挑みよるし、
ボンクラなりの心意気に、熱~いものがこみ上げてくる、わけないか!

ボンクラ5人の中じゃ、母親と同居していたゲリーに扮する、ティム・ハールスが、
いい案配で、とぼけていてナイス・キャラ。
彼女(嫁?)にヤラせてもらえず、ひまがあったらナニをシごいてるリッカード役
ヴェスレイ・ファン・ハーレンの、どこかヌボーとしたキャラもオモシロイ。
ちょい短気だけど、仲間思いらしきリーダー格、リチャードの、暴れっぷりも良い感じ。
いずれもスターオーラは全くなし。

本作の舞台である北ブラバンド出身のK1王者ピーター・アーツが、金貸しでゲスト出演。
マッチョな筋肉アピールしつつも、ええところなしの役柄を、それなりに演じてる。

もう一人、トラック運転が好きな、身障者らしき青年が登場。
意外な活躍をするし、エンドタイトルの後にも、ニッコリと顔を見せ、なかなかに印象的。

しかし、確かにハチャメチャな展開で、ちょいブラックなバカ映画だけど、
見終わると、なんだか、彼らにほんの少し、親しみが湧いてくるな。

続編「暴走!ニトロ・バスターズ」が6月7日にリリースされるみたいだけど、
今度は、どんなアホやらかすか、期待してしまうやんかいさあ。

コムストック・グループ/パラマウント・ジャパン 2013年4月26日レンタルリリース



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プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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