「アステリックスの冒険 秘薬を守る戦い」(12年・フランス) フレンチ人気漫画を実写化した、ポヨヨン・ポワポワ・ムービーやん!

アウテリックスの冒険 秘薬を守る戦い
ポヨヨ~ンとうららかな春の陽射しに包まれいるような、カラフルでポップなのに、ちょい脱力感漂う、でもって妙に人なつっこい印象の作品だったな、この「アステリックスの冒険-」はさ。
フランスの人気コミックが原作で、これはヨーロッパ各国や中南米で絶大な人気を誇っているらしいんだけど、日本じゃ全く知名度がないよね。
なんでも、フランスじゃ、89年にテーマパーク「アステリックス・パーク」まで作られてて、「ディズニーランド・パリ」をしのぐ人気スポットなんだとか。
ま、そんな超人気キャラだけに、99年に劇映画「アステリクスとオベリクス」が作られてて、これはフランス映画祭横浜で上映されたみたい。
02年の2作目は「ミッション・クレオパトラ」って邦題で劇場公開されたけど、クレオパトラに「マレーナ」「ドーベルマン」で日本でも知名度がアップしたモニカ・ベルッチが扮していたからだろね。
「アステリックスの冒険-」は、シリーズ4作目にあたり、本国フランスでヒットしたかどうかはわからないけど、キャラに馴染みのない日本じゃ当然DVDスルーでおまんにやわ。

紀元前、ローマ帝国皇帝カエサル(シーザー)率いる軍団によって包囲され、
今や滅亡の危機にあった、コーデリア女王が統治するブリテン国。
女王は、忠実な部下ジョリトラックスに命じ、
怪力になれる魔法のクスリを手に入れるため、クスリを調合できる村ガリアに赴かせる。
ガリアの村長は、アステリックスとオベリックス、それに甥のグドゥリックスを
ジョリトラックスに同行させ、魔法のクスリが入った樽をブリテンまで運ばせることにしたが‥。

原作がコミックのせいか、フレンチ気質なのか、作品のムードが、
なんかゆったりしていて、のどか、というかポワ~ンとしているな。

ローマ帝国が攻め入る女王が住む街が、周囲を城壁に囲まれてるけど、
こじんまりと小さくて、箱庭っぽいしね。
夕方5時になると、国民は仕事をストップしてお湯を飲む習慣があって、
通りに誰もいなくなったり、なんか、おとぎ話っぽいやん。

ガリアの村も、ほがらか・うららか・のほほ~んとしてるしさ。

主人公アステリックスは、羽根の付いた帽子を被ってるのはまだしも、
怪力男オベリックスは、胸まで隠れる大きく膨らんだパンツ姿(オーバーオールの古代版?)で、
原作コミックのキャラを忠実に実写化してるらしいけど、どう見てもマンガ。
他のキャラも、もろコミック世界の住人ぽい人物ばかり。

だから、邦題に「冒険」と付いてるけど、アドベンチャーを期待しちゃいけない。
「秘薬をめぐる戦い」ってあるけど、手に汗握るような戦いらしい戦いってのもないし。
そういうのを期待してたら、ガックリクリクリ・クリックリよ、ほんまに。

この映画って、今どきのセンスを、ベタだけど、ちょい取り入れ、
ユル~イ笑いで包み込んだ、そんな感覚を楽しむものかもしれないな。
フランス人なら、馴染みあるキャラたちを、もっと楽しめるかもしれないけど、
ベースとなってるコミックを知らないだけに、どうも深いところまでは面白がれないって気もする。

監督は、「プチ・ニコラ」(09)のローラン・ティラール。
「プチ-」は、レトロでユーモラス、ちょっぴりキュートで、ほのぼの可愛い作品だったけど、
本作は、「プチ-」より物語のスケールがでかくなったけど、なんか少々間延びしていて、
でもって、多彩なキャラが登場するわりに、変にこじんまりとまとまってる。

「スターウォーズ」や「時計じかけのオレンジ」のパロディめいたシーンや
怪力ネタのギャグなど、いろいろ笑いを盛り込もうとしてるんだけど、どうもスベリ気味。

カエサルの部下が、恐れを知らない寒い国のバイキングに、”恐れ”を教えてあげると味方に付けるエピソードも、
いまいち、うまくギャグに転がらず、笑いまで寒~くなってまうやんかいさぁ。
ジョリトリックスとフィアンセのオフェリアのエピソードも、ありきたりと言えばありきたりだし。

とまあ、笑いはダダ滑りが多いんだけど、それでも、なんていうか、
作品全体に漂う、フレンチなユル~イ・ユーモアってのかな、
それが受け入れられる広い心を持っていたら、それなりに充分楽しめるんでありんすよ。

怪力男オベリックスには、シリーズ1作目から同キャラを演じてるそうな、
「あるいは裏切りという名の犬」のジェラール・ドパルディー。
三つ編みお下げに口ひげのコミック・キャラになりきって、気持ちよさそうに演じてる。
タイトルロールの主人公でもあるアステリックスには、
「チキンとプラム あるバイオリン弾き、最後の夢」のエドゥアール・ベール。
日本じゃ、知名度あんまりないけど、フランスじゃ、テレビの司会、俳優、監督とマルチに活躍しているみたい。
シュっとしたノーブルな顔立ちで、本作では、ドパルディーの強烈キャラに負け気味やん。
カエサル役は、「危険なメソッド」(12)「しあわせの雨傘」(10)のファブリス・ルキーニ。
ベテラン演技派だけに、ちょびっとだけ威厳のあるカエサルを、サラリと演じてる。

ジョリトリックス役のギョーム・ガリエンヌは、ベレー帽みたいなのかぶり、
生真面目過ぎて、フィアンセに愛想をつかされそうになる騎士を、飄々と演じてる。
なんでも彼、今年のフランス映画の祭典・セザール賞で、監督・脚本・主演の3役をこなした
コメディ作品「Me、Myself、Mum」で最優秀作品賞・主演男優賞・脚本賞を受賞した注目の人らしいのね。
彼の名、今後はチェックしとかなきゃ!

そして、コーデリア女王に、カトリーヌ・ドヌーヴ。
もう結構な歳だし、それなりに貫禄もついてるけど、いまだ色香漂い、美熟女健在って感じ。

しかし、キャストはスター級のベテランが揃って結構豪華よねぇ。
フランスの国民的コミック・ヒーローの作品だけにさぁ。


パラマウント・ピクチャーズ 2014年4月9日リリース



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プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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