「マーティン・フリーマンのスクール・オブ・ミュージカル」(09年・イギリス) 子供たち演じるミュージカル場面がめっちゃグッとくるのよ!

マーティン・フリーマンのスクール・オブ・ミュージカル
イギリスTV「SHERLOCK(シャーロック)」シリーズのワトソン役や、「ホビット」シリーズの主人公ビルボ役で、知名度がググ~ンとアップした英国人俳優マーティン・フリーマンが主演した、ユーモラスで、ちょい胸がキュンとくるライト・コメディでおます。
マーティン・フリーマンの名前にアピール効果があるとにらみ、邦題タイトルにも彼の名前が入ってるけど、彼が主演でなかったらDVDリリースもなかったかもしれないな。
急にブレイクした俳優の過去の作品を掘り起こし、ソフト化されるってよくあるし、「SHERLOCK」のホームズ役ベネディクト・カンバーバッチだって、彼出演の日本未公開の旧作が、どんどこリリースされているもんね。

邦題タイトルからミュージカル映画かなと思っていたんだけど、中身は、クリスマス嫌いの小学校の教師が、生徒達がクリスマスに行う”キリスト生誕”の芝居のプロデューサーを任されてしまうという、ほんわかした英国コメディ。
でも、ラストに子供達が演じる芝居がミュージカル仕立てになっていて、この舞台が、めっちゃイイのよ、ほんまに。

実は本作、劇場未公開だと思っていたら、DVD発売記念でシネマート新宿で短期上映されたらしいけど、
おそらくフィルム上映じゃないと思うし、DVD発売記念って言うくらいだから、未公開作として紹介しまっさ。

若い頃、俳優を目指し演劇学校に在籍していた小学校教師のポール。
彼が勤務する小学校じゃ、毎年、キリスト聖誕祭の日に、ライバル校と演劇で競い合うのが
恒例行事となっていて、その年の演劇指導にポールが選ばれてしまった。
クリスマスの日に、演劇学校時代の恋人ジェニファーに去られ、
イヤな思い出しかないポールは断ろうとするが、女校長が助手をつけるし、大丈夫と説得され、渋々承知。
だが、やって来た助手ポピーは、お調子者でオバカ。
子供達と一緒にワイワイはしゃぎまくるだけで、生真面目なポールにとっちゃ、悩みの種!
そんな彼と、モミの木購入に街に出た時、
演劇学校時代の親友で、今はライバル校の演劇指導をしているゴードン・シェイクスピアと偶然出会い、
彼から、ジェニファーのことを聞かれ、つい、
「ハリウッドでプロデューサーになり、今度自分たちの学校の聖誕祭の劇を見に来る」とウソをついてしまう。
それを盗み聞きしたポピーは、それを学校でみんなに言ってしまったから、さあ大変。
ハリウッドの人間達が来てくれると校長は有頂天になるし、
子供や親達もスターになれるのではと、いらぬ期待に胸弾ませてしまう。
そこのとがマスコミでも報道され、話がどんどん大きくなってしまい‥。

生真面目で人が良いポールと、お調子者のポピーの対照的な二人のコンビっぷりが、なかなか面白いな。
フリーマンって、派手さはないし、少々地味っぽいし、小市民的な雰囲気があるし、
ポール役にはうってつけで、自然体で演じてるみたい。
対するポピー役マーク・ウートンは、アメリカのジャック・ブラックとスリムクラブの真栄田賢を
かけ合わせたような顔立ちで、図体もでかく、ガキっぽくてムチャしそうな雰囲気満々。
でもオーバーアクトにならず、ポールをてんてこ舞いさせるキャラをイヤミなく演じてるな。
生誕の意味をちゃんと理解しなきゃと、ポピーは、産院へ行き、
子供達に出産見学させたりも平気でしよるけど、彼ならヤバイっやんて気にならないな。
生徒達が興味津々みているそばで、気絶してしまう軟弱さだしさ。

それに生徒役の子供達が、みんな、実に愛らしくて、お茶目で、ほんのりキュート。
何て言うか、いかにも演技してますって感じじゃなくて、素のまま画面に映っているというか、
ナチュラルそのものなんよね。
素人の子を変に演技指導せず、そのまんまの状態で出してるって感じかな。
だから、画面に、人なつっこい温かみみたいなもんが漂ってて、フンワリ優しい気分にさせてくれる。

いろいろトラブルはあったけど、ラストに、何とか大聖堂で子供達のミュージカルの舞台が披露されるんだけど、
この舞台シーンだけで、20分近くもあり、ここが最大に見せ場と言ってもいいかな。
とにかく、この舞台、キリスト生誕がテーマなのに、小粋な歌詞とポップなメロディがベリーナイスなのよ。
衣装もカワイイし、子供達のお世辞にも上手とは言えないダンスや歌声に、ほんま心癒されるというか、
なんか感動的なんよね~。つい目頭が‥。
このミュージカル・シーンだけ、何度でも見たくなってくるわさ、ほんまに。

監督は、フリーマン主演の劇場未公開「コンフェティ 仰天!結婚コンテスト」(06)で組んだ
イギリス監督デビー・イシト。
歯切れの良い演出テンポで、ユーモアとハートウォーミングな要素をサラリと物語に溶け込ませ、
見た後、なんだか心地よい印象を残してくれるな。
アメリカ映画なら、もっとドタバタコメディになってしまいがちなところを、
イギリスらしく端正にまとめてるって気もするし。
「コンフェッティ-」は未見だけど、ちょっと見てみたくなったわさ。

共演は、ゴードンに「コンフェッティ-」のジェイソン・ワトキンス、
ジェニファーにTV「アグリー・ベティ」シリーズのアシュレー・ジェンセン。
女性校長に扮したパム・フェリスは、「ハリー・ポッターとアズガバンの囚人」に顔を出していたらしいけど、
小太りで、お調子者の役柄を軽やかに演じてて、映画にアクセントをつけてる。


トランスフォーマー 2014年6月6日リリース



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プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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