「キッズ・リベンジ」(12年・アメリカ) 攻撃能力バリバリの少年が、罠を仕掛けて悪党どもをやっつける、活きのいいバイオレンス・アクションやんかいさぁ!

キッズ・リベンジ
ジャケット・カバーの少年がいまいち可愛げがないし、ちょい安っぽいイメージがして、あまり見る気はしなかったんだけど、DISCASのユーザー評や他の映画ブログで、意外に面白かったと評されていたので、それでは見てみようかなとレンタルしたんだけど、これがなかなか面白かったんでおまんにやわ。

少年が悪党どもをやっつけるといったら「ホーム・アローン」チックなネアカでコミカルな作品を思い浮かべるけど、本作は、ちょいダークでバイオレンス・レベルも高く、コミカル要素はゼロ。
最初は、少年にいまいち感情移入できなかったんだけど、ストーリーが進むうちに、ちょい暗い過去を背負った彼に肩入れしたくなってきちゃうんよね。

原題は「Aggression Scale」。
日本語に訳すと”攻撃性尺度”で、意味は「他者への身体的、または精神的苦痛となりえる攻撃的行為の頻度を測る尺度」のことだと、
映画の冒頭で説明されているけど、てっきり悪党どもの攻撃性のことかなと思っていたら‥。

親同士が再婚し、郊外の一軒家に越してきたビル一家。
再婚相手マギーの娘ローレンは、都会から離れて暮らすのに不満で、
義理の弟となるったビルの息子オーウェンに対してもつっけんどん。
引っ越した翌朝、突然、男たちが家に押し入り、金を返せとビルやマギーに銃を突きつけてきた。
実は、ビルが、マフィアのボス、ベルバンスの大金を横領したのではと疑われたんだ。
マギーが殺されてしまい、現場を目撃したローレンは怯え、慌てて家から逃げ出そうとするが、
男たちの人に見つかり、もはやこれまで!と思った時、
突如、オーウェンが金属バッドを振りかざし、思いっきり男を殴りつけてきた‥。

ジョギングから自宅に戻った女性が、玄関で唐突に○○されてしまう
思いがけないオープニング・シーンから、なかなか小気味良い演出で、タイトにストーリーが進むな。
48時間の保釈中に国外逃亡をはかるベルバンスが、部下のロイド達に、
自分の大金を横領した人間を見つけて殺し、金を取り戻せと命じたことで、
次々とそのターゲットが命を落としていき、ビルも狙われてしまったんだけど、
低予算ながら、ムダのないセリフ、ムダのない映像展開で、
85分と短い尺に、すっきりとまとめ上げてるやん。

オーウェンの暗い過去、それゆえに身につけたスキル、そして彼のずば抜けた知的能力。
あっという間に雑誌の迷路を解いたり、手近なモノを駆使して罠を作り、
それで悪党どもをやっつけていくところは、なかなか痛快だ!
オーウェンは、映画じゃ一言もセリフを発しないし、笑顔もほとんど見せないんだけど、
それが余計に彼を、孤高とまではいかないけど、特異な存在に見せていて、
次はどんなことするか、彼の行動に注視させられてしまうんよね。

オーウェン役ライアン・ハートウィグは、初めて見る少年俳優だけど、
そんなに可愛いってわけでもなく、と言ってヒネクレてるってイメージでもなく、
心に闇を抱えた主人公を、微妙な表情の変化で、巧みに演じてるって気がするな。
ロイドを罠にかけて、チラリと不敵な笑みを一瞬見せるところなど、ちょいググッときてしもたやん。
いざとなったら、家族となった義理の姉を守ろうとする心意気もエエ感じやし。

ネクラでキモイ弟をもってしまったとブツクサ言う姉ローレン役ファビアン・テリーズも、
初めて見る女優だけど、そんなに美人ってわけでもなく、どこにでもいる気ままなハイティーンって雰囲気で、
自分の過ちで手に怪我したり、悪党に襲われギャーギャーわめきまくって、良いところなし。
でも、彼女にも少々暗い過去があったのがチラリと描かれ、
徐々にオーウェンを頼れる弟と信頼していくところは、そこそこ好感がもてるかな。

マフィアのボス、ベルバンス役は、「ツィン・ピークス」のローラ・パーマーの父役で知られるレイ・ワイズ。
出演者の中では、唯一メジャー系の男優さんだけど、出番は少ないが、
それなりの貫禄で映画をグッと引き締めてるな。

監督・編集のスティーヴン・C・ミラーは、「ゾンビ・トランスフュージョン」など、
低予算作品を作い続けているようで、本作同様、劇場未公開作ながら
日本でDVDリリースはされてるみたい。
彼の他の作品は見たことないけど、本作を見る限り、演出センスや映像センスは悪くないし、
B級ながら娯楽作のツボをしっかり押さえた映画作りが出来る人って気がするやん。
映画らしい伏線のはり方もそソツがないし。
単にバイオレンスなアクションだけでなく、オーウェンとローレンの心の闇も、
くどくどと説明過多にならず、さらりと描き、見る側になんとなく想像させるところもナイスだし。
脚本のベン・パウエルの力もあるかもしれないけどね。

ただラスト、ドバッと派手に終わって欲しかったて気もしたな。
ま、低予算だし、これはこれで良しとするか。

しかし、他の作品で、またオーウェンの活躍をちょっと見たくなったなぁ。
これ1本で終わらせるには、もったいないキャラなような気がするんよね、ほんまにさ。
ひょっとしてアメリカじゃ続編が作られていたりして‥。


トランスワールドアソシエーション 2014年8月2日リリース



にほんブログ村 映画ブログ 映画DVD・ビデオ鑑賞へ
にほんブログ村
関連記事

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

最新記事
最新コメント
カテゴリ
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク
QRコード
QRコード