「スウィング・オブ・ザ・デッド」(・12年・アメリカ) 野球選手だったバッテリー・コンビがゾンビを除け除け、ユッタリ・ボヨヨ~ンと旅するんでおまんにやわ!

スウィング・オブ・ザ・デッド
レンタル店のホラー・コーナーには、劇場未公開のゾンビ系映画が結構並んでいるけど、たいがいが、ゾンビvs人間の血みどろバトルが主軸で、新味のあるオモシロイと思える作品には、ここんとこなかなかお目にかかれない。
そんな中、ゾンビ映画に新機軸を打ち出したってことで各国のファンタスティック映画祭で話題になったらしいのが、このインディーズ系作品「スウィング・オブ・ザ・デッド」。
”ホラー映画を超えた「青春」と「友情」の詰まった泣けるホラー”ってうたい文句に興味を引かれてレンタルして見たんだけど、なんて言うかゾンビ映画にありがちな終末感ゼロ、とぼけたユーモア漂い、実にノホホ~ンとしていて、でもって、ちょっぴり切ない、なんともオフビートでユニークな作品でありやんした。
はっきり言ってオモシロかったやんかいさぁ。
ホラーはダメよダ~メダメ、苦手なの~って映画ファンだって、充分楽しめるんと違うかな、この作品。

原題の「THE BATTERY」の通り、野球の投手と捕手だったバッテリー・コンビが主人公で、
全く正反対の性格の二人が、緑豊かな郊外の風景の中、
出くわすゾンビをやっつけながら旅をするって物語で、
ゾンビはどちらかというと添え物的扱いってところが、なんとも新鮮なんよ。

舞台は、ゾンビ達が蔓延している世界。
森の多い田舎ならゾンビも少ないだろうと、街を離れ、緑広がる中、のんびり旅を続けるベンとミッキー。
生きている人間とは全く出会うこともなく、
二人は、キャッチボールをしたり、魚釣りをしたり、酒をぐびぐび飲んだり、
誰もいない人家を見つけては、勝手に入り込んで、必要な物資を勝手に補給したり、
気ままでお気楽な毎日を送っていた。
そんなある日、たまたま手に入れたトランシーバーの無線で、
どこかに避難して暮らしている生存者たちの会話をキャッチし、
ベンとの二人だけの毎日にうんざりしていたミッキーは、
聞こえてきた声の女性に会いたいと思うようになった。
ベンは、そんなミッキーをコバカにする。
デブ女のゾンビが乗っていたバンを手に入れ、旅を続けるが、
道路で見つけた空車からガソリンを失敬しようとした時…。

サバイバル精神旺盛、現実主義で楽天的な性格のベンは、
生きのびるためにゾンビ達をバカスカ殺していくけど、
ミッキーは、ちょい悲観的で、憶病なところがあり、
いまだに以前のような普通の暮らしを取り戻したいと願っていて、
ゾンビ殺しもなかなか出来ないでいる。
でもって、他に生存者がいると判ると、彼らと出会いたい思いが募っていく。

主人公二人の対照的なキャラが醸し出す、
いたずらっ子達がはしゃいでいるような、どこかお茶目で、
すっとぼけた雰囲気が、実に良いのよ。

なかなかゾンビを殺せないでいるミッキーを鍛えてやろうと、
ベンが、捕らえたゾンビをミッキーが眠っている部屋に放り込み、無理矢理殺させ、
これでお前もゾンビ殺しデビューを飾ったとケラケラ笑ったり、
それにムカつきながらも、何となく許してしまうミッキー。
どうも、サバイバル意欲がいまいちなミッキーを、
ベンが保護者的な立場から見守り、
ゾンビのはびこる世界で生き抜けるように導いているような感じかな。

そんなミッキーは、一人で車中にいる時、
突如現れた若い女ゾンビが、胸をウインドウに押しつけるのを見て興奮し、
パンツ脱いでオナニーをおっ始めたり、アホな行動に走ってしまいよるんよね。
悲観的なものの見方するくせにさ。性欲には勝てまへんってか!ほんまに。

監督・脚本は、ベンに扮しているヒゲもじゃのジェレミー・ガードナー。
低予算ながら、シネスコに近い画面サイズを上手に使った画面構成がナイスやん。
映画は、ほとんど二人っきりの場面が続き、長回しも多いけど、
ちっともダラダラ感がなく、彼らの行動を微笑ましく見つめていられるってのも、
ガードナーの演出手腕が光っているからだろうな。
後半、30分間程は、バンの車内だけのシーンとなるのに、
全く退屈せずに見ていられるのは、いつの間にか、彼らに感情移入させられ、
同じバンの中に居るような気分にさせられたからかな。

なぜ、二人旅が始まったのかってのも、ベン達のセリフの端々で説明過多にならず、
それまでの経緯をさりげなく見ている側に分かるようにしているところも、これまたナイス。

ミッキーがいつもヘッドフォンで音楽を聴いているんだけど、
流れる曲が、インディー系のロックやポップス、それにカントリーっぽいものまでってのも、
物語に、良い意味で弾みをつけているな。

ゾンビのメーキャップはいまいちな気もするけど、彼らは添え物だし、あまり気にならない。

とにかく、ベン役ガードナーとミッキー役アダム・クロンハイムの凸凹コンビぶりがベリーナイス。
二人のお気楽旅をもっと見ていたいと思っていたら…。

うたい文句の”泣ける”てところまでは行かなかったけど、グッとくることはくるな。
ベンのラストのセリフ、深い友情があったからこその言葉、同感よ。

いずれにしろ、また1本、お気に入りのゾンビ映画が増えたみたいでおまんにやわ。


キュリオスコープ 2015年2月4日レンタル・リリース



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プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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