「パリ警視庁:未成年保護特別部隊」(フランス・11年) 様々な被害にあう未成年者達を保護しようと努めるポリスたちのハードな日々!

パリ警視庁:未成年保護特別部隊
2月22日にアメリカの映画の祭典・アカデミー賞授賞式があり、どの作品がどんな賞をとるか興味津々な映画ファンも多いと思うけど、世界の三大映画祭の一つ、カンヌ映画祭のコンペティション部門で審査員賞を受賞し、フランス本国でも2週連続興行収入No.1ヒットとなったらしいのが、この「パリ警視庁:未成年保護特別部隊」。
ジャケットデザインから、アクションがらみのポリス・ドラマって印象を受けるけど、中身は、児童虐待や、性犯罪などから未成年者達を守るためにパリ警視庁に設立された”未成年保護班”の活動と彼らの私生活を、ドキュメンタリー・タッチで綴った、人間ドラマ要素が強い、シリアスで、ちょいヘビーな作品。

監督は、リュック・ベンソン監督の元・恋人で、彼の作品「フィフス・エレメント」(96)で、異星人のオペラ歌手ディーバを演じていたマイウェン。彼女、ベッソンの「レオン」(94)にも出ていたらしいけど、あんまり印象にに残っていないなあ。
まだ、ホラー・アクション「ハイテンション」(03)で恐ろしい目にあう、主人公の親友役のほうが記憶に残ってる。

そんな彼女が、脚本・監督・出演(女性カメラマン・メリッサ役)の3役をこなした、なかなか力のこもった作品だ。

チーム長・バルーのもと、イリス、ナディーン、フレッドなど10人程で結成された”未成年保護班”。
孫娘を性的にもてあそぶ祖父、女友達を男達に襲わせ、強姦現場をビデオ録りした非行少女、
薬中の前歴がある若い女が養護施設から自分の赤ん坊を誘拐するなど、
未成年者たちが被害に遭う犯罪を、日々取り締まっている。
そんな彼らに、内務省から依頼され写真集をつくるために
写真家メリッサが同行することになった。
メンバー達は、好意的に協力するが、激しやすい性格のフレッドは、
彼女を邪魔者扱いし、きつい言葉を投げつける…。

全編、手持ちカメラで、未成年保護班のハードな日々をとらえていくけど、
なんて言うか、ことさらドラマティックに描こうとはせず、
様々な出来事が、淡々と綴られいく。
メンバーたち各々の活動も、ばらばらに描かれ、
リアルと言えばリアル感はあるけど、
誰かに感情移入させられることがなく、
彼らを、ちょっと離れたところから見つめさせられているって感じかな。

幼い息子と一緒に暮らせなくなったホームレスの女性が、
自分と同じにしたくないと、息子だけを施設に預けようとするシーンは、
母と引き離される息子の泣き叫ぶ声が、なんとも切なく、ジーンとこさせられたけど。

メンバーたちの私生活も、群像劇風に映像に切り取られていくけど、
フレッドとメリッサの関係以外は、そんなに深く描かれず、ちょっと物足りないというか。

雑誌「映画秘宝」からの受け売りだけど、
なんでも、未成年保護班ってのは、パリ警視庁には実在するらしく、
マイウェンがテレビで彼らの活動を知り、感銘を受けて映画製作に乗り出したんだとか。

そんなマイウェイは、多彩な登場人物を配し、それぞれを手際よく見せるようにはしているけど、
未成年保護班の活動と、彼らの私生活との描写バランスが悪いというか、
少々どっちつかずの印象を持ってしまったな。
2時間ちょっとの上映時間内に、彼らの仕事と私生活の両面を描こうとするのに、
無理を感じてしまったのよね。
でも、ほとんど描かれなかったテーマ(と思う)に取り組んだマイウェンの熱意ってのは、
画面の端々から感じ取れることはできる。

出演は、日本じゃ、あまり馴染みのない俳優ばかりで、
その分、物語にリアルっぽさは感じさせるし、
それぞれ役柄にあった存在感を滲ませているな。
なかでも、フレッド役のジョーイ・スタール。
感情を抑えられず、すぐ気持ちが表に出てしまい、
しょっちゅう上司と衝突してしまうが、
根は心優しく、思いやりのある男を、好演しているな。

少々、散漫な印象を受ける作品だけど、未成年者が被害を被る出来事って、
日本でも実際に多いし、マスコミでもよく騒がれるし、
決して他人事ではすまないやん、と考えさせられる作品であ~りました。

ただ、この映画の唐突なラスト、なぜあの人があんな行為に出たのか?
そして、最後に映される体操少年の姿…。
ま、フランス映画らしいエンディングと言ってしまえば、そうなのかも。
なんか、すんなりと納得できないでおまんにやわ。
気になる人は、見てちょうだい。


トランスフォーマー 2015年2月6日レンタル・リリース



にほんブログ村 映画ブログ 映画DVD・ビデオ鑑賞へ
にほんブログ村
関連記事

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

最新記事
最新コメント
カテゴリ
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク
QRコード
QRコード