「ブック・オブ・ライフ~マノロの数奇な冒険~」(14年・アメリカ) メキシコの祝祭「死者の日」がモチーフの、カラフル&ポップなメキシカン・ファンタジーやん!

ブック・オブ・ライフ~マノロの数奇な冒険~
僕の好きな監督のひとり、「ヘル・ボーイ」シリーズや「パシフィック・リム」のメキシコ出身監督ギレルモ・デル・トロが製作に参加したってことで、見たい見たいと思っていたアニメが、この「ブック・オブ・ライフ…」。
なんでも、今年の10月に”新千歳空港国際アニメーション映画祭”で無料上映されたらしいけど、劇場公開はなしで、DVDスルーとなっちっち。
今年のゴールデン・グローブ賞ノミネート、アニメのアカデミー賞と言われるアニー賞でキャラクター・デザイン賞受賞など、それなりに評価され、注目されているのにね。

監督は、メキシコのアニメーター、ホルヘ・グティエレスで、自国の祝祭「死者の日」(ディア・デ・ロス・ムエルトス)を題材に作った、ちょいダークなアドベンチャー・ファンタジーだけど、”死”を扱っているのに、明るくって、パンチが利いた、ラテンなノリの、すこぶる楽しいアニメだったやん。
今じゃ当たり前になったCGアニメなんだけど、登場キャラを、デフォルメされた木彫りの人形ぽく造形していて、不思議に手作り感みたいなもんを感じさせるのも気に入ったわぁ。

代々闘牛士の家系に生まれた男の子マノロ、勇敢な軍人の息子ホアキン、将軍の娘マリア。
3人は大の仲良しで、いつも一緒に過ごしていたが、
マノロとホアキンは、いつしかマリアに淡い恋心を抱くようになっていた。
故人への思いをはせる祝祭”死者の日”の夜、
死者の国の支配者ラ・ムエルテとシバルバが、その3人を見つけ、
将来、どちらがマリアと結ばれるか、賭けることにした。
ラ・ムエルテはマノロに、シバルバはホアキンを選んだが、
賭けに負けたくないシバルバは、ホアキンに”永遠の命の勲章”を渡すというズルをした。
そして時は流れ、大人になった3人が再開したとき…。

映画のオープニングは、現代を舞台に、ワルガキ達が、博物館に連れてこられて、
ツアーガイド嬢に、メキシコ資料エリアを案内され、
そこに陳列された「生命の本(ブック・オブ・ライフ)」を開き、
メキシコの古い言い伝えを話して聞かせるところから始まる。
”メキシコが宇宙の中心になる”から、地下には、
愛する人の記憶に生き続ける死者の世界「思い出の国」と
誰も思い出すことのない気の毒な死者の世界「忘れ人の国」があるということ。
そして、それらの世界が出てくる物語が、マノロ、ホアキン、マリアが登場する、
これからお話しするものなのよと。

現代から、マジカルな伝奇ワールドへすんなりと導いてくれるな。

マノロは、闘牛士より音楽家になりたかったけど、
父の期待に応えようと、闘牛士としてデビューを果たす。
でも、突進してくる獰猛な牛を鮮やかにかわすことができても、
心優しさゆえに、最後に剣で牛を殺すことはできなかった。

周囲は彼に失望するが、マリアだけはそんな彼を心良く思った。
マリアがマノロと結ばれちゃマズイと思ったシバルバは、
毒蛇を使って、マノロを死者の国へ追いやってしっまた。

そして、ここから、死者の国が舞台となるんだけど、
”思い出の国”は、色彩が乱舞するというか、とにかくカラフルでお祭り気分満々。
ほんま、うっとりしちゃうし、この世界だけで一本の映画にしてほしいやんと思うくらいよ。
そこでは、亡き母や、闘牛士だった祖父や祖祖父などがにぎやかに登場するんだけど、
いずれも死者っぽくなくて、陽気、元気、ノーテンキ!

後半じゃ、死者の国の人間たちが、現実世界に飛び出して、
マノロと共に大暴れするし、死の世界と現実世界が入り乱れる展開が、
なんか、メキシカンな生死観っぽく感じられるな。
生と死が地続きで、死ぬことがこの世の終わりじゃないみたいなね。

自分がなりたいものになる、なろうと努力する、それはとても大事なこと、
そんなメッセージがさりげなくメッセージされるところも、良い感じ。

DVDには吹替もあるけど英語版じゃ、
アメリカでも活躍する「エリジウム」のメキシコ俳優ディエゴ・ルナ、
「アバター」のゾーイ・サルダナ、「ジュピター」のチャニング・テイタムと
人気俳優が声をつとめているけど、シバルバの声に「ヘル・ボーイ」のロン・パールマン、
死者の闘牛士に「マチューテ」のダニー・トレホと、マニアックなチョイスもあり、ムフフって感じ。
大物オペラ歌手プラシド・ドミンゴも、オペラ好きの死者の住人の声を担当していて、
しっかり美声を聞かせるところも、これまたニクイやんかいさぁ。

本作は、3D作品だったそうだけど、確かに3D効果を意識した絵作りだけに、
劇場で3Dで見てみたい気がするなぁ。
ま、2Dでも、見ることができるだけでもましなのかもしれないけど。

20世紀フォックス・ホームエンターテイメント・ジャパン 2015年11月6日リリース



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プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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