「フレンチ・コネクション 史上最強の麻薬戦争」(14年・フランス・ベルギー) 熱血判事デュジャルダンVS麻薬王ルルーシュの対決、はたして軍配はどちらの手に…てかっ!

フレンチ・コネクション 史上最強の麻薬戦争
フランス男優ジャン・デュジャルダンと言ったら、僕は、おとぼけスパイコメディ「OSS117・私を愛したカフェオーレ」(06)とその続編「フレンチ大作戦・灼熱リオ 応答せよ」(09)のアホ・スパイ、ユベール役をついつい思い浮かべてしまう。
2作とも日本じゃ劇場未公開でソフトリリースのみってこともあり、知名度は低いけど、60年代のスパイ映画を、粋なセンスでおちょくりまくっていて、僕のお気に入りのシリーズ作品なんよね。
アカデミー男優賞をゲットした「アーティスト」(11)もそうだけど、デュジャルダンって、僕にはコメディ系の俳優ってイメージが強いんだ。
もともと友人とコメディ・グループを結成し、テレビで人気者になったそうで、他の出演映画でシリアスな役柄を演じていても、そのうちギャグをカマしよるんやないかと、つい思ってしまうこともある。
最近は、そうでもなくなったけど。

そんな彼が、熱血判事に扮し、麻薬組織に立ち向かう、実話がベースの犯罪ドラマが
この「フレンチ・コネクション 史上最強の麻薬戦争」。
14年の第27回東京国際映画祭で「マルセイユ・コネクション」って邦題で上映されたらしいんだけど、
デュジャルダンでは客が呼べないと判断されたのか、劇場未公開となりソフトスルーとなっちっち。

舞台は、1975年のフランス・マルセイユ。
青少年の麻薬問題に取り組んでいた判事ピエールは、
昇進し、麻薬ルートの本拠地でもある南フランスのマルセイユに赴任。
持ち前の熱血ぶりを発揮し、麻薬グループのメンバーを次々と逮捕していった。
麻薬グループのボス、タニーは、そんな彼を煙たがりながらも、
警察内部に送り込んだ協力者を使い、ピエールを出し抜いていった。
一度は麻薬犯罪担当から外されたピエールだが、
運がめぐり、再度、タニー達に立ち向かうチャンスを得て、
グループの内幕をすべて知る重要参考人を逮捕したが…。

監督は、マルセイユ生まれのセドリック・ジメネスって人で、
本作を撮ったのは30代後半の時だそうだけど、
実にキビキビしたシャープなタッチで、物語が展開するな。
生まれ育った地元が舞台だけに、映像にリアリティが感じられるし。
警察vs犯罪組織のバトルだけでなく、
犯罪グループ内の裏切り者への報復など、
判事側と麻薬グループ側、双方を同じような比重で描写されてい、
それぞれが、人間臭く描かれ、ドラマに幅と厚みが出ているのもベリーナイス。
ピエールやタニーの家族のエピソードも抜かりなく描かれるし。

仕事に熱中するあまり、家庭を失いそうになり、オロオロしてしまったり、
持ち前の正義感で、向こう見ずな行動に出たりする主人公ピエールを、
デュジャルダンは、スター・オーラをちょい発散しながら熱っぽく演じてる。

タニー役、ジル・ルルーシュは、デュジャルダンとは「プレイヤー」(12)で、
妻子持ちなのにナンパに明け暮れる親友同士を演じていた俳優だけど、
組織じゃ冷酷極まりない存在なのに、家庭じゃ良き夫であり良き父親であるってなキャラを、
大物感を漂わせ、好演。渋さが光る俳優さんだな。

ドラマの半ばで、ピエールとタニーが海の見える高台で対峙するシーンがあるんだけど、
物語の中で初めて出会う二人の間に、ただならぬ緊張感みたいなのが漂っていて、
なんとも映画的にゾクッとさせられたなぁ。

脇じゃ、フィルム・ノワール「裏切りの闇で眠れ」(07)のブノワ・マジメルが
麻薬組織のチャラい裏切り者を演じて、印象に残るやん。

とにかく、映画としちゃ、きっちりと作られていて、見応えはある作品だったな。
ただ、僕には、主人公ピエールに感情移入できるってところまではいかなかったけど。

シリアスな役柄のデュジャルダンもわるくないけど、
やっぱ、コメディアンな彼を見てみたいし、
そのほうが、彼にはぴったりハマるって気がするやんかいさぁ。

ソニー・ピクチャーズ 2016年3月2日リリース



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プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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