「ライズ・オブ・ザ・レジェンド~炎虎乱舞~」(14年・香港/中国) 実在の英雄フェイフォンの若き日の活躍を描く痛快武侠アクションやん!

ライズ・オブ・ザ・レジェンド~炎虎乱舞~
先日、TSUTAYAで発掘良品シリーズとして、前から気になって見たかった劇場未公開のサスペンス「ナイトビジター」(70)が出たのでレンタルしたんよ。主演が、ベルイマン作品によく出ていたマックス・フォン・シドー。
47年前の映画にしては、緊迫感もそこそこ、まとまりのある脱獄&復讐ドラマだったけど、あの結末、ジュールス・ダッシンの泥棒映画「トプカピ」(64)を思い出してしまったやん。で、ニンマリしてしもた。

それはともかく、この「ライズ・オブ・ザ・レジェンド~炎虎乱舞~」は、ジェット・リーが主演した「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズなどで描かれた実在の人物ウォン・フェイフォン(黄飛鴻)の若き日の活躍を描いた武侠アクション大作。
3年前の作品だけど、アクション、恋愛、父と子の絆など、いろんな要素を上手にブレンドした上出来の作品で、めっちゃ楽しめた。
なんで劇場公開しなかったのか不思議に思うくらいよ。

ま、最近は、アジア系の娯楽アクションは、どんなに面白い作品でも、シネコンなどではあまり上映されず、単館系でひっそりと短期間公開のあと、すぐにソフト・リリースってのがほとんど。
この「レジェンド-」なんて、大作なんだけど劇場公開すらされずDVDソフト直行になっちっち。
ツタヤのフリーペーパー「TSUTAYA CLUB MAGAZINE」にも紹介されなかったし、カンフー・アクションって、日本じゃ、もう見向きされないジャンルになってるんかしらねぇ。
僕は、好きなんだけど。

時は19世紀半ばの清朝末期。舞台は中国・広州の港町。
ここでは、黒虎組(ヘイフー)と北海組(ペイハイ)の2大組織が港の利権争いを繰り広げ、
労働者たちは、貧しい暮らしを強いられていた。
そんななか、黒虎組のボス雷公は、若い手下達に、北海組のボス殺害の命令を下す。
そして見事ボスの首を取って持ち帰った者は、雷公の4番目の義息子にするという。
手下の一人フェイは、深手を負いながらも、
鍛え抜かれた武術で、命令通り北海組のボスの首を取り、
義息子となって、黒虎組の幹部にのし上がっていく。
その裏で、フェイは組織の内情を、親友フオやチュンらが率いる仲間に密かに伝えていた。
実は、フェイも組織壊滅が目的で、黒虎組を内側から崩していこうと潜り込んでいたのだ…。

映画は、いきなり、フェイが大勢の北海組の手下たち相手に
派手なアクションを繰り広げる場面から始まる。
光速度撮影によるスローモーション映像やアクロバチックなワイヤーワークを織り込みながら、
シャープでキレッキレのカンフー・アクションが展開し、一気に映画世界にどっぷり浸されちゃんちゃこ。

なんでも監督のロイ・チョウは
「伝統的なカンフーを最新技術を駆使して撮った」とDVDの特典で語っているけど、
まさに、その通りで、どこか現代感覚みたいなものが映像に漂っていて、妙に新鮮な感じがするな。

物語は、フェイことウォン・フェイフォンの子供時代が時折差し挟まれ、
医者にして武術の達人だった父の教えや親友となるフオ、チュンとの交流が描かれる。
社会的弱者を助け、彼らのために無償の施しを続けた父、
そんな父の影響を受け、弱者のために立ち上がったフェィ。

また、フェィやフオ、チュン、それに廓(くるわ)の遊女シンラン、それぞれの恋模様も、
さりげなく、ちょい切なくロマンティックに描かれ、豊かな映画世界を作り上げてるな。

脚本担当が女性トー・ローチンのおかげかもしれないけど、
単純明快なアクション映画にならず、登場人物それぞれの心情をさらりとすくい上げ、
映画に深みを与えているような気がするやん。

フェイに扮したのは、イケメン俳優エディ・ポン。
カンフーは未経験だったそうだけど、雷公役サモ・ハン・キンポーの直接指導を受けたおかげで、
バッチリ武術の達人になりきってる。
爽やか系の顔立ちにシュッとした容姿だし、こういう若手を主役にもってきたことで、
作品にフレッシュ感が出てくるな。

サモ・ハンは、カンフー界のレジェンドと言われているだけに、
デブいのに動きは今だもってキレがあり、クライマックスのフェイと雷公の一騎打ちじゃ、
豪快なアクションをたっぷりと見せつけよる。

フェイの父に扮したベテラン、レオン・カーフェイもいい歳の取り方をしていて、
出番は少ないが渋いしなぁ。

チュン役の清楚なワン・ルオダイ、ある秘密を隠し持つシンラン役の色っぽいアンジェラベイビーなど、
女優達も、ちゃんと見せ場が用意されていし、
雷公の幹部たち、北殺(ペイジャー)、黒鴉(カラス)、老蛇(ヘビ)の3人、
それに雷公への復讐に燃える北海組のボスの息子など、キャラにピッタリな俳優が揃ってるし、
とにかくキャスティングは文句なしよ。

この映画、劇場の大画面で見たかったなぁと思ったやん。

しかし、DVDジャケットのエディ・ポンの顔はコワ過ぎやん。爽やかさの欠片もあれへん、ほんまにね。
ジャケットのデザイン次第では、女性にも興味を持たれる可能性だってあると思うだけにさ。

NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン 2017年4月12日リリース



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ジャンル : 映画

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プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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