「Mr.&Mrs.スパイ」(16年・アメリカ) 平凡なラブラブ夫婦がスパイ騒動に巻き込まれて、アタフタ・オタフタ、さあ大変!

Mr.&Mrs.スパイ
007ジェームズ・ボンド役で一躍人気スターになったショーン・コネリーが、ボンド・イメージに縛られて、なんとかそのイメージから脱却しようと大変な思いをしたそうだけど、ある役柄で人気を博してしまうと、そのキャラのイメージがずっと付きまとい、後の作品でも同様のキャラをふられることが多いみたい。

大ヒットした「ハングオーバー!!」で、アクの強い変人系キャラを演じたデブ男ザック・ガリフィアナキスも、後の作品にはその手のタイプの役柄が多かったように思うな。
劇場未公開でDVDスルーとなった「奇人たちの晩餐会USA」(10)でも、邦題どおり奇行しまくりちよこの爆走キャラを怪演し、印象が強烈だった。
そんな彼が、もうデブとは言わせないとばかりに体をググッと絞り、普通のオッサン・キャラに挑んだのが、この「Mr.&Mrs.スパイ」。
彼も、やっぱり変人or奇人キャラに縛られるのがイヤになって、幅広い役柄に挑みたかったんやろか。

で、普通体型になって奥さんを愛する善良な男を演じてはみたものの、
な~んか別に彼が演じなくてもいいような、そんな気がする作品だったやん。
監督が、僕の好きな映画「宇宙人ポール」(11)のグレッグ・モットーラだけに、
もっと弾けた笑いを期待したんだけど、善良で平凡なキャラのザックだけに、
そつなくまとまった娯楽映画止まりになっちっち。
でもまあ、近々公開の「ワンダーウーマン」のガル・ガドットのスレンダーでセクシーな魅力は楽しめたし、
節度ある下ネタ・ギャグもそれなりにムフフッとさせるし、
ほどほどに楽しめるライト・コメディ・アクションではあ~りました。

航空宇宙防衛会社の人事部で働いているジェフは、社員たちの様々な問題を聞き、
彼らの仕事がはかどるようにするのが役目。
子どもたちがサマーキャンプにでかけ、しばし妻カレンと二人きりの生活。
そんなジェフたちの向かいに、容姿抜群、そこそこリッチそうなティムとナタリーの夫婦が越してきた。
ちょっと怪しい行動をとるティム達に、勘の鋭いカレンは、
何か秘密があるんではとにらみ、ナタリーを尾行するが、うまくかわされてしまう。
ある日、ティム達から引っ越しの挨拶でプレゼントされたガラスの置物をはずみで壊してしまい、
中から小型盗聴装置を見つけた。
ジェフもティム達に疑惑を抱き、その盗聴装置を会社の警備員カールに調べてもらうことにした。
そして、カールから連絡が入り、カレンと共にカールの住まいを訪れた時、
目の前で、カールが何者かに射殺された。
驚き慌てるジェフ達の前に、ティム夫婦が車を飛ばして現れた。
カールを殺したのはティムの一味だと思い込み、自分達も殺されると逃げようとするジェフ達。
でも、以外にもティムたちは、カールを射殺した狙撃者に銃を向け発砲した。
ティム達は、ジェフ達を救出にやってきたのだ。
訳が分からずオロオロするジェフ達に、実は自分達はスパイで、
ジェフの会社の誰かが、会社の重要データを盗んで悪の組織に売ろうとしており、
それを探っていたのだと説明をする。
納得したジェフ達だったが、自宅に戻った時、突然ティムの家が轟音と共に爆破された。
ティム達も、殺されてしまったのか…。

どうも本作、ホームドラマに、ちょっぴりサスペンス&アクション要素をプラスした、
カ~ルク楽しめる作品をはなから目指したような感じだな。
夫婦間の愛情の問題を、ジェフ達、ティム達、そして犯人達、
それぞれにサラリとではあるが生活感をほんのり漂わせ描いていて、
それはそれで悪くないんだけど。

しかし、ザックは、お人好しで善良なキャラを気張らず演じているが、
大人し過ぎるというか、あまりにも普通過ぎて、
いまいち存在感が希薄で、精彩がないというかね。
室内スカイダイビングが趣味という設定も、物語にちっとも絡んでこないし。
もっと暴走してほしかったわ。

ちょっとオモシロイと思ったのは、悪の親玉スコーピオンとして登場したのが、
ちっとも悪の親玉らしくない、ズングリえびす顔のパットン・オズワルドだったこと。
「燃えよピンポン!」やテレビシリーズ「エージェント・オブ・シールド」に出ていた
コメディ系の俳優さんだけど、凄みを利かせているようで、ちっとも凄みがないところが笑わしよる。

カレン役アイラ・フィシャーは、
コメディ「お買いもの中毒な私!」(09)に主演していた女優だけど、
いまいちクセのない平凡な美人顔で、ドラマのアクセントとなりそうで、ならなずじまい。
彼女なりに頑張っているってって気はするんだけど。

ティム役ジョン・ハムは、
テレビドラマ「MAD MEN」の主役でアメリカじゃ人気が出た渋めの男優。
彼も、あまり存在が際立たないなあ。

この作品、オモシロくなりそうな要素はいろいろあるのに、
俳優の魅力や存在感を映像に描きこみそこないちゃんちゃこやん。
モットーラ監督、手抜きしたんと違うか!と思うくらい。
それとも、プロデューサーが横やり入れて、思うように作れなかったのか。
まあ、脚本も新味に乏しいしいというか、目新しいところがなかったしなぁ。

いずれにしろ、なんかもったいないなぁと思ってしまう、そんな映画であ~りました。
劇場未公開でDVDスルーも仕方ないか、ほんまに。


20世紀フォックスホームエンターテイメント ジャパン 2017年6月21日リリース



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プロフィール

森晴樹

Author:森晴樹
大阪市東成区大今里生まれ。大阪市内を転々とし、いつのまにか僕が生まれた町、大今里に舞い戻ってきてしまいました。
情報誌、PR誌の編集・原稿執筆を経て、現在はフリーライター。クロスワード他、クイズ製作もこなしとります。趣味は、DVDで映画鑑賞。

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